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第三章
26.目覚めた後の報告
武道大会での事件から一週間が過ぎた。
あんな事件が起きた所為で折角の行事は水が入ってしまった。
はずだったが…
「え?結局ローレンツが?」
「ああ、魔獣を率先して抑え込んだのがローレンツだからな」
現在、皇族の別邸にて静養する私は、ディーノから武道大会の優勝者がローレンツであることを聞かされた。
「いいのかしら?」
「観客も、参加者も同意していたから何とも言えない」
ちゃんとしたトーナメント式で優勝していないのに優勝したことをローレンツは気にしていたようだ。
「なんというか、こんな形でいいのだろうか」
「周りが認めているんだ。いいじゃないか?」
「ディーノ…」
「…というか、そうじゃないとマズイ」
遠い目をしながら瞳からポロリと涙が流れる。
(ああ、また何かあったのね)
私達が知らない所で動き回っているディーノは日々の疲れが多いのだろう。
「まぁ、無事結婚おめでとう」
「「は?」」
ポンとディーノ肩を叩くも私達は首を傾げた。
「陛下が、婚約と言わずにすぐに結婚させてやるそうだ」
「あっ…あの」
婚約をすっ飛ばして結婚ってありえないのだけど。
「元より、陛下は反対する気はなかったようだ」
「そうなのか?」
「優勝しようとしないと、アリアと婚姻を結ぶ事に両手を上げていたらしいが…立場上はな?」
じゃあ、今まで苦労は何?
陛下は最初から反対をしていいなかったの?
「後から説明があるだろうが…ローレンツを皇族に戻す話も出ているんだ」
「なっ!」
「それは…」
既に養子に出されているローレンツを皇子に戻すなんて無理があるんじゃ。
「いや…実はな?ローレンツは正式に廃嫡されていないんだ」
「どういうことだ」
「表向きは、お前を廃嫡しなければ危険だからだ。陛下も苦渋の選択だった…だからこそ信頼できる俺の祖父に任せた」
要するに表向きは養子に出しているけど、皇族に戻れるように仕組んであるとの事だ。
「今回の功績を出せば、お前を立太子できる。祖父も陛下もそのつもりだ」
「待て…そんな真似をしたら!」
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通常皇后の次に地位が高いとされるのは第一皇妃だけで、政治にも口出しが許されている。
他の側妃は政治に口出す権利はないのだ。
それだけ特殊な立場であるのだけど、反対勢力は認めないだろう。
「そこでアリアの存在が重要視される」
「はい?」
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