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第四章
4.歪んだ正義~エイミールside
しおりを挟むドレスを手に入れた経歴を教えると友人は驚いていた。
まぁ、俺がシャロンをそれだけ愛しているのを知らないから驚いているのだろう。
「しかし、聖女様のドレスは皇女殿下、もしくは皇族以外の女性が着るのはまずくないか?」
「問題ない、ドレスはリメイクしている。着た後は捨てるし大丈夫だろ?」
「捨てるって、借りたんじゃないのか」
「何時までも母親の形見を抱いているなど軟弱な思考を変えてやらねばならない。公爵夫人としての教育をしてやらねば…手間のかかる婚約者で困るよ」
押し黙る彼等は俺のアドリア―ナへの優しさに感服しているようだった。
本当に手間がかかる。
しかし、自己主張は激しくないのが唯一の救いだ。
幼少期は何かにつけて反論し、兄を優先したり。
皇女殿下がああだこうだと言って困っていたんだからな。
夫に逆らうなど言語道断だ。
母親のように傲慢になられては困る。
聞けば公爵はシャイン皇女殿下を溺愛するあまり政治にも口出しをしたり、領地代行や慈善活動に関しても妻に意見を許していた。
優秀であるが嘆かわしい。
母上が何時も悩まし気に言っていた。
だからこそ俺はそんな愚かな真似を許してはダメだと言われた。
シャイン皇女が無くなったのも天罰なのだ。
本来ならば母上がセレンティア公爵家に嫁ぐはずだったのを皇女である聖女である事を利用して母上を蹴落としたのだと言っていた。
俺はそんな真似を許さない。
母上と公爵は恋人同士だったのに、立場故に、皇帝陛下の命令に従うより他なかったのだ。
なのに母上は、公爵に対して尊敬の念を持っている。
哀れなレイモンド殿に医師を紹介する等慈悲の心を持って接しているのだ。
だから俺も寛容を持って接している。
ならばアドリア―ナも俺に相応しく努力すべきなんだ。
「エイミール、他人の事情に口を挟むのはどうかと思うが…少し厳しくないか」
「花嫁修業も結構厳しいんだろ?」
「彼女が普通の令嬢ができることをできないのが悪いんだ。出来が悪すぎて俺も困っているんだ」
「だとしてもだな…相手は公爵令嬢で陛下の姪だぞ?格上の令嬢に…」
一人だけ俺に偉そうに意見する友人はさっきから何様なんだろうか。
辺境伯爵家の癖に。
「だから何だ?所詮血筋だけの厄介者を俺が貰ってやっているんだ。田舎貴族が口を出すな…無礼者!」
「なっ…黙って聞いてれば。お前のしているのは虐待と洗脳じゃないか!盗人の癖に」
「貴様ぁぁぁ!」
「おい、止めろ!」
なんて無礼なんだ。
俺を盗人だと?
あのドレスだってアドリア―ナには似合わない。
彼女にはもっと落ち着いたドレスの方が似合うと母上も言っていた。
だからこそ、有効に使ってやったんだ。
俺は間違っていないんだ!
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