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番外編~転落した者達
9.元伯爵令嬢の欲望の果て②
一日中、冷たい冷水で洗濯物を洗う日々。
洗濯物を洗う為に川で水を汲みに行かなくてはならず。
その仕事は一番の下っ端の役目だと言われる。
「こんな重い物持てないわ。私の代わりに運んで」
「は?何で私が奴隷の仕事をしないとダメなんだよ。自分の仕事ぐらい自分でしなよ」
「なっ…運べと言っているのよ!大体こんな仕事、私がするような仕事じゃないわ!」
洗濯だって本来私がする仕事じゃないのよ!
大人しく従ってあげているのはあの女私を鞭で叩くから仕方なくよ。
「何時まで貴族気取りでいるんだ?アンタはもうお嬢様じゃない。罪人を犯した奴隷以下だ。私は召使…アンタは格下なんだよ」
「私が奴隷以下なわけがないわ…」
「あっそ、ならそのまま自分の世界で妄想してなよ。私は忙しいんだ。今日は大変な上客が来るからやることが多いんだよ」
「上客?」
「帝都から貴族様が来るんだよ。まぁ、アンタには関係ないだろうよ…召使以下は顔を出す事すら許されないからね」
帝都から貴族が?
もしかしてディーノ様?
私を助けに来てくださったのね!
やっぱり私の王子様はあの方だけよ!
ああ白馬の王子様!
「月に一度の監査がはいるから、その使者なんだ…って聞いているのかい!」
私はそのまま桶を捨て急いで汚れた体を洗いに向かった。
こんな汚れた体じゃ会えないわ。
「服もこんなんじゃだめだわ!そうだわ」
持ってないなら借りればいいのよ。
別にいいわ、少し借りるだけなんだから。
「見て、新しいドレスよ」
「新調したの?」
「ええ、お給金が出たから」
この邸の数少ない侍女がドレスを手に取りながらはしゃいでいた。
ここには罪を犯した貴族は奴隷、もしくは召使として働かされるが、正規で雇われた侍女がいると聞く。
ただし、貧乏貴族や平民がほとんどだわ。
正直、私が着るには相応しくないわ。
でも、こんな見すぼらしい恰好よりもまだマシね!
「まぁ、素敵な靴ね」
「そうよ。お父さんが買ってくれたの!素敵でしょ」
ドレスだけじゃだめだわ。
靴も必要ね。
「ねぇ、そのドレス貸してくれない?」
「え?」
「ちょうどいいわ、その靴も貸して」
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でも、まだ袖を通してないなら問題ないわ。
地味だけど。
「貴女誰?」
「そのドレスを貸して。いいでしょ?」
「えっ…ない言っているの?そんな…」
「いいから貸しなさいよ!」
血の巡りの悪い女ね!
中々ドレスを渡さないから無理矢理奪い、川に突き飛ばした。
「何するの!」
「それもか貰うわ」
「私の靴!返して」
「汚い手で私に触らないで!」
「きゃあ!」
もう一人の侍女が私の肩に触れようとするも、高貴な私に触れるなんて何様なのかしら!
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