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閑話フェンリルの報復~アルフside③
しおりを挟む物陰に隠れ、僕の下僕達が集まって来た。
「長!」
「情報を仕入れてまいりました」
フェンリルは基本、群れで動く傾向がある。
僕のようにフェンリルの中でも神獣に近しいタイプは別だけど。
下僕達はまだ進化していない。
従魔契約をしてこそ真の姿となるのだけど、僕の指示で動いていた彼らは未だに契約をしてない。
「隣国で人間達があくどい計画を行っています」
「どんな方法だい?」
「豊穣の加護が失われ、作物が育たなくなったのはあの方の所為だと。吹聴しております」
「殺されていのか」
「長!」
僕のご主人を何所まで侮辱すれば気が済むんだ。
「他の報告は…」
「その、長の主様は追放されたのではなく逃げ出したということになっており…葬儀はせずに領地をそのままとr壊す計画がされております。一族のお墓も壊されて…」
人間とは何所までも馬鹿なんだ。
ご主人は別だけどね。
「お前達、我らフェンリルは忠誠心が強い一族だ。ご主人は力を失った僕を抱き上げ大切にしてくれた尊い方だ。あの方は復讐を望まない…が、僕達が仕掛けても問題は?」
「「「「ありません!」」」
「僕達のご主人を侮辱する奴は?」
「「「極刑あるのみです!」」」
解っているじゃないか。
「恩を仇で返す連中にはそれ相応の報いを受けさせろ。これまで高位魔獣が下級魔獣を抑え込んでいたがその必要はない!結界をすべて解除しろ!」
「「「はい!」」」
不可侵入同盟は破られる。
僕達種族の長は互いの種族の縄張りを荒らさないことを約束していた。
ただし相手側が約束をたがえた場合、無効となる。
手始めに、隣国の王都の結界をすべて壊し、魔物を放ってやる。
「一番最初に痛い目に合わせるべきは王家だ。」
そもそも僕達を服従させようとしているのは王家だ。
そしてご主人から何もかも根こそぎ奪おうとしたのは王とあの男だ。
「ご主人をこれまで苦しめた悪しき人間に制裁を与える」
ご主人を泣かせるならばどんな手を使ってでも地獄に叩き落してやる。
「アルフ様!僕は…」
「俺もまがりなりにも神獣だぜ」
ハチとカキスケも何かしたいと言ってくれているけど。
「ママを守る!」
「まずは手始めにだよ」
少しずつじわじわといたぶってやる。
境地に追い込まれる方がつらいだろうからね。
「まずは…」
第一段階に入るべきだ。
「アルフ様!」
そん時だ。
ご主人の気配がした。
「何所にいるの皆…って!アルフが沢山だわ!」
「何でフェンリルがこんなに沢山…」
その後ろにあの人間もいた。
「可愛い!小さいアルフが沢山!」
「待てアンリ!」
ご主人は僕達を見てニコニコ笑っている。
「皆、骨っこあげるよ」
「「「ワォォーン!」」」
下僕達はご主人が取り出した骨の形をしたそれをちらつかされ涎を流しながら座った。
「長!僕達も契約して欲しいです」
「あんなお菓子を毎日食べたいです」
食い意地が相当な下僕達は言うまでもなくご主人の契約を望み自動的に契約となった。
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