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第四章未来への扉
32.ニコルの作戦
しおりを挟むニコル様の伝達を聞き、私達は各自作戦を実行した。
「まずはサマンサとナウシカ嬢があの二人の身柄を拘束し、私達はオリヴィアの救出に向かおう」
「待ってください、王女殿下も行かれるのですか?」
「私が行かない選択はない」
急いで作戦会議を行ったけれど、何故か王女殿下も作戦会議に参加していた。
実の所、ニコル様と一緒にオルレア公爵を調べていたらしい。
結婚式までになんとか片付けたかったが、先手を取られたとのこと。
だが、幸いにもマリアナは短絡的だ。
かならず、自分が有利になったら過信して油断するはず。
「今回の件で罪は重くなるだろう。終身刑は免れない」
「聖女を誘拐、そして巫女の殺人未遂の時点で、アウトだ」
お姉様が残してくれた逃げ道を自分で壊してしまったあの女は本当に馬鹿だと思った。
これで貴族派は罪人として捕らえられ、その下にいる貴族も逃れることはできない。
その為にお姉様を利用する形になるけど、ジルベルト様が王座についてから何かされるよりはいいかもしれない。
「ベアトリス、君にも辛い思いをさせてすまない」
「いいえ、早いうちに馬鹿を根絶やしにできるのですから」
結婚前に邪魔者を徹底的に排除したほうが安心してお姉様に王妃になっていただける。
「何よりオルレア公爵はニコル様を暗殺しようとした男、そしてお姉様を長年に渡り、苦しめる原因を作ったのですから、楽に死なせませんわ」
「怖いな…ベアトリス嬢」
ジュリアス様は私を見て怯えた表情をするけど見なかった事にする。
「こうなった原因は我ら王族の失態だ。なんとしてもオリヴィアを早急に救わなくてはならない…そして教会側にも今後は厳しく処罰する。オリヴィアを襲った罪は軽くない」
静かに黙っていたジルベルト様は怒りを隠しきれていない。
私も本当なら今すぐ殺したい気分だった。
まぁ、オルレア公爵に関してはお二人は別の形で地獄を味合わせるとして、私達は各々行動したけど。
目にした光景は許しがたいものだった。
「殺す」
「ぶっ殺す」
「火炙りにするわ!」
お姉様に惨い仕打ちをするマリアナに私達は耐え切れなくなった。
「落ち着きください、ニコル様が転移魔法で現れるように仕掛けをしております」
「そうですわ。マリアナを徹底的に叩く為には精神を攻撃するしかありませんのよ」
ニコル様の作戦通り、マリアナはヒステリックに叫びながらも魔法を無駄に使い続ける。
魔力は無限に存在する物じゃない。
決められた魔力を使い切ればなくなるか、命を対価にして魔力を使い続けるか。
マリアナの場合は後者だろう。
あの女は自分で自分の首を絞めていることすら解らないのだから。
そして合図を送られたと同時に私達は地下から地上に顔を出した。
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