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第三章栄華が終わる時
11.処分
しおりを挟むその後、アントニアの奔走と知人の高位貴族の協力をることができた。
そのおかげで、ジュードやギルビット夫妻は爵位を降格という処分と領地を半分召し上げになる程度済んだのだった。
しかし、モーギュストだけは庇うことはできず縁を切るという条件付きだった。
「何故だ!」
「当然ですわ。貴方は犯罪者…これでもまだましではなくて?」
死刑にならなくて済んだだけ、まだましだった。
貴族籍から除籍され、ギルビット家とも縁を切る条件に最悪の事態は免れた。
「辺境地に奴隷として一生労働されるよりもマシですわ。そうですわ…あの寄生虫に頼ればよろしいのではなくて?」
「だが、彼女は既に社交界で爪はじきになって」
「あら?婚約者を裏切ってまで手を取ったのですから。その程度問題ありませんわ」
「くっ!」
既にモーギュストに選択の余地はない。
「勉学も真面に受けなかった貴方は一人で生きて行けますの?まぁ、王都では真面な職業に就けるとは思いませんし、商会では貴方の噂を知らない方はいませんわ。だって私を散々馬鹿にしたのですから…五大商会の幹部でもある私を侮辱した人間を雇うなんて自殺行為ですし?」
「卑怯だぞ!」
「あら?酷いお言葉」
アントニアは何もしていない。
周りがモーギュストを敵視しているだけでアントニア自身は告げ口をしたことは一度もない。
「城下町に出たらお覚悟なさいませ?アーデルハイド様を慕う商人が下町には沢山いますし…下級貴族の中には彼女を慕う女商人も少なくありません」
「そっ…そんな」
「貴方には逃げ場はありませんわ。ランドール家を頼る以外は…まぁ、没落は確実のお家ですけど」
既に社交界ではアイシャの評判の悪さが広まり、学園でも強制退学を言い渡されていた。
無実のアーデルハイドを追放した罪は重く、あげくの果てにギルドにした仕打ちは許されるものではない。
「モーギュスト、今日を持ってお前とは他人だ」
「せめてランドール家で慎ましく生きなさい」
「そんな!見捨てないでください!父上、母上!」
冷たい言葉をかける両親に手を伸ばすも二人は許さなかった。
「私はこの日を持って引退することにした。今後はアントニアの実家で老後生活を送る」
「今後は慈善活動をしながら老後生活を送るつもりだ」
「そんな!」
アーデルハイドに謝罪をすること叶わないのが唯一の心残りだったが、今後は良き行いをして神に祈りながら過ごそうと決意を新たなに、邸を出て行った。
残されたモーギュストは…
「何故だ…何故!」
自分の置かれた状況に納得できないでいた。
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