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第三章栄華が終わる時
17.将来を見据えて
しおりを挟む海上レストランと海の駅は好評で、売上金は予定よりも上乗せだった。
おかげでリゾート地の費用にも十分な資金が集まり、引き続き続行していた。
「このまま続けて資金運用をしましょう」
「カジノでも行くのかい?」
「カジノで儲けるなんて、堅実的ではありません」
貴族の間ではカジノにハマってその沼から抜け出せない人間を多く見て来たのでカジノで賭け事をする気はない。
「王都にて、食材を高値で売ります」
「えっと、豚肉とか?」
「地鶏や黒豚もそうですが、他の高級食材もです。それからさとうきび畑をでいるだけ買い取ります。この島で大量のさとうきびを作るんです」
「さとうきびを?」
現在、貴族の間で流行っている砂糖は平民の口にはほとんど入らない。
代わりに島等では果物等で甘みを取っているのだが、さとうきびを作り、砂糖を大量生産すればどうだろうか?
「米や果物の輸入よりも塩、砂糖の方が腐りにくいですし。それに絶対に稼げます!」
「確かに、貴族達の間で砂糖が最近流行っているな」
「しかも貴族社会の砂糖は砕かなくてなならない塊…そこを改良し、粉にするのです!蜂蜜も増やしましょう!」
砂糖はまだま出回っていないので今がチャンスだった。
さとうきびから砂糖を作るのは手間がかかるが、商品とした後は確実に儲けられる。
「ハイジ、君は何を目指しているんだ?財を築きあげて商人になるのか?」
「いいえ、私はあくまでこの島で老衰したいですわ」
「言い方が…」
ここまでの改革をしても島を出る気もなければ、商人や貴族になろうとは一切思っていない。
「島を豊かにすることで、島の住民を増やせますし。この島は若い方が少ないですわ」
「うっ…確かに」
「診療所のありません、学校も…大人になって島を出ようとする人が大半です。では、残った農家の方はどうなりますか?」
今はまだ動けるが病気になった後は誰かの世話にならなくてはならない。
だが、子供は島を出てしまい、頼れなくなる。
そうなったときの事を考えたい。
病気になった時もちゃんとした療養施設を準備ししてできるだけ長く生きて欲しいとも考えた。
「ここは閉鎖された島ではない、素晴らしい島だと子供達にも知って欲しいんです。強要するつもりはありません…でも、できれな」
「そうか…そうだな」
貧しさ故にこの島を出て行かざる得ない子供も多いならば、そうならないようにすればいい。
逆に稲作を学びたい子供の学ぶ場にすれば島は潤うとも考えたアーデルハイドの作戦は長い目を見れば効果的だと思われた。
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