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第四章幸福と不幸は紙一重
24.効果的な攻撃方法
社交界では女の敵は女と言われるように、フレイアは女同士の戦いを熟知していた。
直情的な性格はあれど、お茶会や王族主催のパーティーに参加する時に決まって、女同士の戦いが行われる。
貴族令嬢たるもの、常に感情を表に出すことなく相手の弱点を叩け。
これは、叔母である王妃の言葉でもあった。
その為、自尊心の塊の貴族令嬢を打ち負かす手段として叩き込まれたのは、精神的な苦痛だった。
肉体的な苦痛ではたいしたダメージは与えられないが、自尊心を傷つける程効果的な方法はないのだ。
特にアイシャのように自分が特別だと思う女性にはどうしたらいいか解っていた。
「マジカルミラー…この箱の中は全て鏡でできているのよ」
特殊な鏡を使い、ある魔道具師が作った特殊な箱だった。
入射した光の一部を反射し、一部を透過させる。
しかも、箱の中では前後、左右に自分の姿が映し出されているので、何処を見ても自分の姿しか見えない。
そこに仕掛けがある。
「お前はなんて腹黒いんだ」
「あら?なんのことかしら?あの女は自分のことが大好きですもの。だから存分に今の自分の姿を堪能させてあげたのよ…坊主になった姿をね?」
「見たくない姿を見せられてか」
「フフッ…あの品のない悲鳴。滑稽だわ。映像に残しておきたいぐらい」
悪女という言葉が存在するならば、誰よりも似合うだろうと心から思うフレディーはゾッとした。
「冷や汗なんてかいてどうしたの?この程度で怯えるなんてヘタレよ」
「俺はお前の腹黒が本当に恐ろしいよ」
「ハッ、この程度。ハイジが受けた苦痛に比べれば甘すぎるわ!」
鼻で笑いながら言うも、フレイアは気が済んでいなかった。
「あの女はこれまで、誰のおかげで学園でも社交界でも偉そうにしてられたと思っているの?そんなことも知らずに調子になり過ぎたのよ…なんの努力もなくね!」
「それは…」
「本来ならさらし首にしてやりたいけど、この程度にしてあげる私は優しいじゃない?」
「優しいか?」
命があるだけましなのかもしれないが、人によっては死んだ方が良いと思うのでは?と思ったが深く追求しても無駄だと思ったのでそれ以上を言うことはない。
「とりあえず気絶しているこの女は縄で縛って吊るすわ」
「おい…」
「馬鹿女の次は馬鹿男に裁きを下さないとね?」
アイシャへのお仕置きは終わり、次の標的に視線を向けた。
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