105 / 111
第四章幸福と不幸は紙一重
27.女医の提案
しおりを挟むフレイアとサクラによる拷問により四人は気絶していたまま放置された。
「まぁ、この程度にしてあげますわ」
「ああ、罪を憎んで人を憎まずだよ」
「何所が!」
散々拷問を繰り返し、もはや人でなしだと言われても仕方ない事をしている二人をフレディーは突っ込んだ。
「フレディー、学習しな。あの二人に言っても無駄だよ」
「だからってな…」
ステラは常識的な事をあの二人に言うだけ無駄だと理解していたが、あの二人も貴族の端くれだ。
善良な人間にこんな真似をするわけではない。
フレイアは大切な親友の為に仕返しをして、サクラも愛する妹と姪を傷つけた罰を与えただけだった。
そのやり方が、一般とはかけ離れていただけだったが。
「あの…ハイジさん」
「ドクター?」
一部始終黙って見守っていた女医達が手を上げる。
「その、魔女さん。発言をお許しいただけますか?」
「なんだい?」
さっきまで恐ろしい表情をしていたサクラは通常通りに戻り、女医達に笑顔を見せる。
「先ほどお仕置きをしていた彼等なのですが…」
「ああ、こいつ等かい?どうしたんだ」
「科学者としては実に興味深い肉体をお持ちかと…できましたら血液を調べて、今後の医療発展の為に使いたいのですが」
「いやいや、何言ってんだ先生!」
既に気絶している四人の不死身に近しい肉体に興味を抱く女医を止めようとするフレディー。
「彼は、並みならぬ生命力を持っております。実に興味深いですわ」
「確かに、ゴキブリ並みにしぶとかったねぇ?」
数時間に及ぶ拷問をして気絶したアイシャとグフタス。
モーギュストとマイラもしぶとかったが、その上を行く二人の神経の図太さはかなりの物だった。
「人間が持つ治癒力には限度があります…なのに、この二人の治癒力はその限度を超えているような気がします。彼等の採血し、効果的な薬を開発することができれば…」
「こいつらがねぇ?」
サクラはいまいちピンとこなかった。
魔力は一切ない彼等の血液は利用価値があるのだろうか?
「ん?いや、いい考えがあるよ」
「え?」
「血液を取るのもいいけど…もっといい方法を思いついた」
超人並みの体力を持つ彼等を有効に利用できる方法を思いついたサクラは再び黒い笑みを浮かべていた。
隣にいるフレイアもにニヤニヤ笑っており、さらなる嫌な予感がしたフレディーだったが、あえて知らないふりをすることにするのだった。
その方法とは――。
80
あなたにおすすめの小説
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】期間限定聖女ですから、婚約なんて致しません
との
恋愛
第17回恋愛大賞、12位ありがとうございました。そして、奨励賞まで⋯⋯応援してくださった方々皆様に心からの感謝を🤗
「貴様とは婚約破棄だ!」⋯⋯な〜んて、聞き飽きたぁぁ!
あちこちでよく見かける『使い古された感のある婚約破棄』騒動が、目の前ではじまったけど、勘違いも甚だしい王子に笑いが止まらない。
断罪劇? いや、珍喜劇だね。
魔力持ちが産まれなくて危機感を募らせた王国から、多くの魔法士が産まれ続ける聖王国にお願いレターが届いて⋯⋯。
留学生として王国にやって来た『婚約者候補』チームのリーダーをしているのは、私ロクサーナ・バーラム。
私はただの引率者で、本当の任務は別だからね。婚約者でも候補でもないのに、珍喜劇の中心人物になってるのは何で?
治癒魔法の使える女性を婚約者にしたい? 隣にいるレベッカはささくれを治せればラッキーな治癒魔法しか使えないけど良いのかな?
聖女に聖女見習い、魔法士に魔法士見習い。私達は国内だけでなく、魔法で外貨も稼いでいる⋯⋯国でも稼ぎ頭の集団です。
我が国で言う聖女って職種だからね、清廉潔白、献身⋯⋯いやいや、ないわ〜。だって魔物の討伐とか行くし? 殺るし?
面倒事はお断りして、さっさと帰るぞぉぉ。
訳あって、『期間限定銭ゲバ聖女⋯⋯ちょくちょく戦闘狂』やってます。いつもそばにいる子達をモフモフ出来るまで頑張りま〜す。
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結まで予約投稿済み
R15は念の為・・
【完結】身勝手な旦那様と離縁したら、異国で我が子と幸せになれました
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
腹を痛めて産んだ子を蔑ろにする身勝手な旦那様、離縁してくださいませ!
完璧な人生だと思っていた。優しい夫、大切にしてくれる義父母……待望の跡取り息子を産んだ私は、彼らの仕打ちに打ちのめされた。腹を痛めて産んだ我が子を取り戻すため、バレンティナは離縁を選ぶ。復讐する気のなかった彼女だが、新しく出会った隣国貴族に一目惚れで口説かれる。身勝手な元婚家は、嘘がバレて自業自得で没落していった。
崩壊する幸せ⇒異国での出会い⇒ハッピーエンド
元婚家の自業自得ざまぁ有りです。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/10/07……アルファポリス、女性向けHOT4位
2022/10/05……カクヨム、恋愛週間13位
2022/10/04……小説家になろう、恋愛日間63位
2022/09/30……エブリスタ、トレンド恋愛19位
2022/09/28……連載開始
転生幼女は追放先で総愛され生活を満喫中。前世で私を虐げていた姉が異世界から召喚されたので、聖女見習いは不要のようです。
桜城恋詠
ファンタジー
聖女見習いのロルティ(6)は、五月雨瑠衣としての前世の記憶を思い出す。
異世界から召喚された聖女が、自身を虐げてきた前世の姉だと気づいたからだ。
彼女は神官に聖女は2人もいらないと教会から追放。
迷いの森に捨てられるが――そこで重傷のアンゴラウサギと生き別れた実父に出会う。
「絶対、誰にも渡さない」
「君を深く愛している」
「あなたは私の、最愛の娘よ」
公爵家の娘になった幼子は腹違いの兄と血の繋がった父と母、2匹のもふもふにたくさんの愛を注がれて暮らす。
そんな中、養父や前世の姉から命を奪われそうになって……?
命乞いをしたって、もう遅い。
あなたたちは絶対に、許さないんだから!
☆ ☆ ☆
★ベリーズカフェ(別タイトル)・小説家になろう(同タイトル)掲載した作品を加筆修正したものになります。
こちらはトゥルーエンドとなり、内容が異なります。
※9/28 誤字修正
【完結】愛され公爵令嬢は穏やかに微笑む
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
恋愛
「シモーニ公爵令嬢、ジェラルディーナ! 私はお前との婚約を破棄する。この宣言は覆らぬと思え!!」
婚約者である王太子殿下ヴァレンテ様からの突然の拒絶に、立ち尽くすしかありませんでした。王妃になるべく育てられた私の、存在価値を否定するお言葉です。あまりの衝撃に意識を手放した私は、もう生きる意味も分からなくなっていました。
婚約破棄されたシモーニ公爵令嬢ジェラルディーナ、彼女のその後の人生は思わぬ方向へ転がり続ける。優しい彼女の功績に助けられた人々による、恩返しが始まった。まるで童話のように、受け身の公爵令嬢は次々と幸運を手にしていく。
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2022/02/15 小説家になろう 異世界恋愛(日間)71位
2022/02/12 完結
2021/11/30 小説家になろう 異世界恋愛(日間)26位
2021/11/29 アルファポリス HOT2位
2021/12/03 カクヨム 恋愛(週間)6位
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。
【完結】「君を愛することはない」と言われた公爵令嬢は思い出の夜を繰り返す
おのまとぺ
恋愛
「君を愛することはない!」
鳴り響く鐘の音の中で、三年の婚約期間の末に結ばれるはずだったマルクス様は高らかに宣言しました。隣には彼の義理の妹シシーがピッタリとくっついています。私は笑顔で「承知いたしました」と答え、ガラスの靴を脱ぎ捨てて、一目散に式場の扉へと走り出しました。
え?悲しくないのかですって?
そんなこと思うわけないじゃないですか。だって、私はこの三年間、一度たりとも彼を愛したことなどなかったのですから。私が本当に愛していたのはーーー
◇よくある婚約破棄
◇元サヤはないです
◇タグは増えたりします
◇薬物などの危険物が少し登場します
【完結】熟成されて育ちきったお花畑に抗います。離婚?いえ、今回は国を潰してあげますわ
との
恋愛
2月のコンテストで沢山の応援をいただき、感謝です。
「王家の念願は今度こそ叶うのか!?」とまで言われるビルワーツ侯爵家令嬢との婚約ですが、毎回婚約破棄してきたのは王家から。
政より自分達の欲を優先して国を傾けて、その度に王命で『婚約』を申しつけてくる。その挙句、大勢の前で『婚約破棄だ!』と叫ぶ愚か者達にはもううんざり。
ビルワーツ侯爵家の資産を手に入れたい者達に翻弄されるのは、もうおしまいにいたしましょう。
地獄のような人生から巻き戻ったと気付き、新たなスタートを切ったエレーナは⋯⋯幸せを掴むために全ての力を振り絞ります。
全てを捨てるのか、それとも叩き壊すのか⋯⋯。
祖父、母、エレーナ⋯⋯三世代続いた王家とビルワーツ侯爵家の争いは、今回で終止符を打ってみせます。
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
完結迄予約投稿済。
R15は念の為・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる