今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!

ユウ

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第三章悪役令嬢の道

20.勝者

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何が何でもロザリアを蔑ろにしようとする姉達。

最初から少しおかしいと感じていたが、確信に変わった。


この二人はロザリアを蔑ろにして言葉の暴力で傷つけているのだと言うことを。


「先ほどから仕えると言われますが、誤解があるみたいですね」

「何を…」

「ロザリア様と私はですわ」


二人は動揺した。
散々ロザリアを貶していたのに、マリーはロザリアを友人と強調した。

「ロザリア様ほどの器量のある方にお仕えしていただくなんて恐れ多いですわ」

「そっ…そのような」

「私が王太子妃となった後もロザリア様とは良き友人でありたいと思ってます。私ではロザリア様のご友人としてふさわしくないでしょうか?」


マリーの発言に姉二人は言葉を失う。
相手は王太子殿下の正式な婚約者である為、ここでふさわしくないなんて言うのは無礼すぎる。


他の令嬢も何事かと耳を傾けている。


ここで間違った発言をすればどうなるか。


「とんでもございません。身に余る光栄ですわ」

「ええ、よろしくお願いいたします」


大勢が見ている場では、理解のある良き姉を案じるしかなかった。


「それは良かったです!」

満面の笑みを浮かべるマリーに対して、二人は不愉快な思いでいっぱいだった。

何故なら招待客の令嬢は、ロザリアの悪い噂を鵜吞みにしていたからだ。

我儘で自分勝手で礼儀知らずだと聞かされ、公の場も嫌がって出てこないという噂を流されていた。

母親の身分が低すぎるせいで社交界に馴染めないとも噂をされていたが…

「噂とは違いますわね」

「ええ、王太子殿下の婚約者である方が選ばれた方ですわ」

「さぞ素晴らしい方なのでしょうね」


ヒソヒソと囁く声が耳に入る。


「それにあのドレス、ロザリア様がデザインしたとか」

「なんて素敵なデザインなのかしら…マリー様にとてもお似合いだわ」

「もしかして、マリー様の為にお作りに?」

勝手に想像を膨らませ、今日のお茶会で初めて会ったはずの二人は以前から知り合いだと誤解されてしまった。

しかも、王太子殿下の婚約者と親友と誤解をしてしまった彼女達は公の場でロザリアを苛めることも、陰口を言うことも難しくなる。



「なんと恐ろしい方なのかしら」

セレシアは意図せずに行った行動が結果的に意地悪な姉をこらしめるだけでなく、社交界で間違った噂を流され孤立していたロザリアを守った事に驚く。


マリー自身はすべてを解ってしたわけではない。

ただ、姉達に酷いことを言われているロザリアを守りたかった。

同時にロザリアは素晴らしい令嬢だと言うことを伝えたかったのだ。

だが、むきになって反発しても相手に通じることがないのを理解した。

その上で、淑女教育の一環として学んだマナーや、ジョアンナの助言を取り入れ振舞ったのだった。


「…上手くいったわ」


誰にも聞こえないように呟きながら笑みを浮かべ、内心でガッツポーズをしたのだった。

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