今日から悪役令嬢になります!~私が溺愛されてどうすんだ!

ユウ

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第四章.魔法学園

1.前夜

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星降る夜にバルコニーにて空を見上げていたマリー。

王都に来て五年の月日が過ぎ、マリーは貴族達が通う王立魔法学園アカデミーに通うことになった。

この国では魔力が少しでもある者は魔法学園に通うことになっている。
マリーも魔力を持っているので通うことになるのだが、それまでが大変だった。


「はぁー、なんとか受かったわ」


転入前夜、マリーは疲れた表情をしていた。

「お嬢様、そろそろ明日に備えてお休みにならないとなりませんわ」

「アンナ…私、本当に学園に通えるのよね!」

「はい、合格通知もご覧になりましたでしょう?」

壁には立派な額縁に飾られている合格通知が飾られていた。


王立魔法学園は誰でも無条件で入ることができるわけではなかった。
倍率も高く、実技と学科を受けなくてはならないのだ。


通常は魔法科や騎士科に錬金術科に政策科等が存在する。
花形なのは魔法科であるが、魔力があまりない者でも錬金術科に籍を置く生徒も少なくない。


とは言え、落差が激しかったのだが…


「何故魔法科ではなく錬金術科にされたのです?」

「本当は騎士科が良かったんだけどね」

「お嬢様、お立場をお考え下さい」


次期王太子妃という立場にあるのに騎士科になんて入れば大問題となるのだが、この五年間淑女教育を受けたが、一番磨かれた腕前は剣術だった。


他の淑女教育は難航していたが、必要最低限は身に着けることができた。

「いやぁ、驚きよね?私ってば、騎士の素質があるんだって!」

「大笑いをしながら言うことではありません。いいですか、学園では剣を持ち歩いたりしてはなりません。それから目立つ行動もです」

「心配性だな」

「学園までは私も同行させていただきますが、これまでとは違います。敵対する派閥の貴族達がお嬢様に危害を加えないとは言えません」

「アンナ…」

侍女として、学園に同行することが許されたが、学年が飢えである為、同じクラスではなかった。
その為にずっと一緒というわけではない。

これまでは、何時も行動を共にしていたから不安で仕方ないのだが。


「大丈夫よアンナ、私だってこの五年、遊んでなかったんだから!」

「私は心配で仕方ありません。学園でさらなる問題を起こさないか」


まったく信用がないが、王都に来て色々やらかした前科があるので仕方なかった。


「唯一の救いは、学園にはご友人の皆様がいらっしゃることですわ」

「そうそう、何故か皆王都の魔法学園に入学するんだって?ジョアンナ様は既に大学卒業の資格も持っているし、セリーとロザリーも貴族院に通うとばかり思っていたのに…国内随一の天才と称されるリーゼなんて今さら学ぶことはない気がするんだけど」

「お嬢様、鈍感ですね」

「フィリップ様は既に高等部に在学されているけど、優秀さはアレクシス様に勝るとも劣らないらしいわね。もちろん特別科だし」


ここまで知り合いが多いのは何故なのだろうかと思うマリーは気づいていない。

彼らの思惑に。


「もう何も申しません。とにかくお早くお休みください」

「はーい!」


こうして不安を抱きながらも夜は明けて行くのだった。





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