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第一章光の少年と癒しの歌姫
11保護者同伴デート
森を抜けて町に繰り出す。
天気も良くお出かけ日和であったが。
「わぁ、素敵!」
浮足を立たせながら市場を楽しむオンディーヌは髪飾りを手に取ってはしゃぐ姿を見てレオは遠い目をした。
「髪飾りならばこっちが似合うぞ」
「お爺様」
「デートって普通は二人きりでするものなんだけど」
レオは二人きりでだけかけようと思っていたのだが。
「なんだい?物価の値段がまた上がっているじゃないか」
「こっちもだね」
グライアイ姉妹と東のドワーフの長、ジオルドの同伴付きだった。
「何だ、この大所帯は」
「若造が、そう簡単に二人きりで逢引きしてにゃんにゃんさせるわけないだろうが」
「エリー、古いぞ。せめてちょめちょめだろ」
どっちも似たような物だろうが、既に千年以上生きてる種族に今時を求める方が無理な話だ。
「エリー、そんなに心配しなくても問題ないんじゃないか」
「甘いよ、甘すぎるよ」
ジオルドはレオを敵視していなかった。
冒険者と名乗っていたが、長年の勘でレオは悪い人間ではないことを解っていたがエリーは孫同然のように可愛がっているので警戒していた。
「人間の男は最低じゃないか」
「すべてじゃないだろ」
「オンディーヌをボロボロにした」
「だがな」
エリーはオンディーヌの祖母、ディアンヌを深く愛していた。
我が子以上に愛情を持って接していたからこそ、人間の男に奪われたことは憎んだ。
「エリー、ディーは不幸だったか?」
「何を言っているんだ」
「ディーは不幸そうに見えたか?」
ジオルドはエリーの気持ちが痛い程解っていた。
同時に不信感を抱いていたのも事実で考え込んでいた。
「エリーよ」
「何だい?」
「オルフェスが本当にオンディーヌを捨てたのか?」
「今さら何を…」
エリーは眉を顰めるも、ジオルドは未だに納得できなかった。
「人は弱い生き物だ。私達長命種とは違う」
「考えることも浅はかだ」
「だが、弱いからこそ一人では生きていけない。そんな種族を愛したディーの祖先」
ジオルドは人間に対して思うところはあるが、人間すべてを敵とは思っていない。
「何故森に捨てたんだ。わざわざあの森に」
「それは…」
「どうしても考えてしまうんだ」
本当に捨てるならもっと他に方法がある。
「あの森からお前の元に行けるようにわざと仕向けたんじゃないか?」
「馬鹿をいうんじゃないよ!あの男が…」
本当の意味でオンディーヌを捨てるならばこんな面倒事をせずに王都に捨てるか修道院に即放り込むはずだ。
人目を忍んで馬車を用意して森に捨てれば、社交界でも騒がれるし、やり過ぎだと周りから罵倒を浴びせられるのは明らかだった。
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