【完結】聖女を愛する婚約者に婚約破棄を突きつけられましたが、愛する人と幸せになります!

ユウ

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第一章光の少年と癒しの歌姫

21仕組まれた罠


クローバー王国に限らず王位継承権は第一子が持つ事が多い。
トランプ王国も同様だったが、その決まりを良く思わない者もいるのだが。


「僕は兄が王に相応しいと思っている。王子として国を背負う覚悟はあるが兄と対立する気はない…だが」

「馬鹿だね?アンタがそうでも、下っ端が同じなわけあるか。その下っ端も馬鹿な夢を見たんだろうよ。馬鹿すぎて笑えるね…アンタの後見になって陰から操るか、アンタを排除するかだ」

「お婆様!」

いくら何でも明け透けに言い過ぎだと思い止めに入るが。


「流石亀の甲より年の劫だな!ご名答だ」

「明るく言うんかい!」

「事実だ。別に気にする事じゃない」

「はぁ…」

本当にいいのかそれでと誰もが思った。


「殿下、そのような事をおっしゃられては困ります」

「はぁー…」

レグルスに困り果てる使用人達は既に諦めた表情だった。


「とは言え、このままでは兄上を良く思わない者が何かしでかすと思って、一思いに王位継承権を返上をしたんだが」

「そんなもの撤回なんて簡単だ。王太子が病でくたばればね?」

「エリー、もう少し言葉を選ばんか…だが」


かなり言い方は悪いが事実だった。
リュミエールが原因不明の病により病床に臥してしまった事でレグルスに疑いの目が向けられた。


しかし、古参の大臣や、王家に忠誠を誓う騎士団はレグルスの無実を信じてはいるが、噂とは恐ろしく、無実であろうと事実であるように流す者がいた。


「噂の出所は解らないのでしょうか…」

「把握するのは難しいが、兄上が病にかかって直ぐだった」


(おかしいわ…)


余りにも用意周到過ぎる。
身内に裏切者がいたとしてもレグルスの言い方からして利点が無さすぎる。


「国王陛下に身内は…」

「王弟殿下は父の補佐に回っているが…叔父上は王座に興味がない。何よりありえないな…身内では考えにくいんだ」

「そうですか」

盲目なまま身内を信じているわけではないと断言する。


「何で言い切れるんだい」

「兄の病を治す為に娘を隣国に留学させ、病を治すべく一番奔走していおられるのが叔父だからだ。兄の名付け親は叔父で…兄を暑苦しい程に愛しているんだ」

「それ以上は聞きたくないね」


エリーはさして興味なさそうにするも…


「厄介な事になる前に国を出た方が良いね」

「お婆様」

「王太子の病?ここまでタイミング良すぎて笑えるね。仕組まれてるに決まってんだろ!」


リュミエールの病と、珊瑚が枯れた原因は一つだと結び合わせた。

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