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第三章集う光の使者
18計画
しおりを挟むこれまでは王位継承権を持つ立場であったが、正式に先王から引き継ぐことになるならば事情が変わって来る。
「私の代では側近も、官僚も選びなおすつもりですわ」
「「「えっ…」」」
その言葉は今いる官僚を辞めさせると言われているようなモノだった。
「王女殿下、それは…」
「勿論これまで王をお支えてくださった優秀な方を辞めさせるなんて事はしませんわ。より優秀な方にはそれなりの地位に就いていただく予定ですわ」
「そっ…そうですか」
ホッとする彼等だが、ここで納得した貴族達は愚かだった。
未だにアンジェリークという人間を理解していなかったのだから。
「優秀な方には地方に出向き、その才能を使っていただきますわ」
「は?」
「特に長らく中央にいらした方。宮廷貴族出身の方や、貴族の推薦を持って王宮勤めになった方は辺境地でその才能を有効活用していただきます」
「それは…」
遠回しに左遷されたと同じ事だった。
「私はずっと思ってましたのよ?優秀な人材は王都に集まっている所為で辺境地が貧しく困難です。ですから一番貧しい土地には一番優秀な方を派遣しようかと…その部下も一緒に」
「一緒に…ですか」
「ええ、いきなり部署を移動されては困るでしょう?ですから部下を連れて円滑に仕事をこなせるように。勿論ご家族も一緒の方が良いですわね」
「そのような!」
「家族は一緒の方がいいでしょう?それとも何か不都合でも?」
有無を言わせない圧力。
ここで異論を唱えることもできない。
「優秀な人材は貧しい土地で立派なお働きを願いますわ。王都は安定していますもの」
「はっ…はい」
冷や汗をかく貴族達はこっそり脱税をしていた。
他にも違法的な事をして利益を得ていたのだが、そのことをアンジェリークが知らないはずもない。
「貧しい民の暮らしを知っていただくのも必要ですので、よろしくて?」
「ひぃ!」
獲物を見る様な目で睨まれ彼等は逃げる事は叶わなかった。
そして不正をした官僚に貴族達はその後三年間、極寒の地か灼熱の地にて逃げる事はできず死に物狂いで仕事をこなすようになった。
勿論王宮で不正をしていた侍女達も若くて優秀だと言いながら地方に飛ばし、王宮に残ったのは貧しくも働き者の若い侍女や年配の女官だった。
入れ替えで辺境地から侍女を呼び、完全な入れ替えをすることができたのだった。
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