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番外編~その後の僕等
とある元公爵子息の末路②
今から六年前にオンディーヌと顔合わせをした。
「お初にお目にかかります。オンディーヌ・クレインでございます」
「キャルティ・パークアイだ」
二人の婚約は政治的な理由が強く政略結婚だった。
王族派の中でも勢力の強いクレイン家を取り込む為の物だったが、キャルティは政治的な事は全く知らず、横柄な態度を取っていた。
「ハッ、侯爵令嬢如きと婚約してやる俺に感謝するのだな…お前は公爵家に嫁げる幸運な女だ!これより俺の命令に従え」
「は?」
「お前は俺の妃にとなるが、寵愛を受けると思うなよ!」
相手は王族ではないが侯爵令嬢であるにもかかわらず、キャルティは格下だと馬鹿にした。
「おい、今すぐ茶を用意しろ」
「では侍女に…」
「馬鹿か?俺は貴様に用意しろと言ったんだ」
「解りました」
通常ならば侯爵令嬢がお茶を淹れるなどありえないのだが、どちらが上か思知らせる為に行った。
キャルティは自分こそが一番偉いと思っており、周りにも見せつけていた。
何を言われても従順なオンディーヌだったがキャルティは面白くなかった。
キャルティが我儘を言っても素直に従い、お茶会で他の令嬢をわざとエスコートしても何も言わなかった。
そんな最中、キャルティは王宮の庭園にて同い年の少年と仲睦まじくしているのを見たのだ。
「フェル!」
「オンディーヌ、走っては危ないだろ」
普段は顔を俯かせているオンディーヌが元気に走る姿見えた。
今まで見た事がない笑顔を浮かべていた。
「お転婆も程ほどにしておけよ」
「大丈夫よ」
元気な笑顔を浮かべるオンディーヌ。
キャルティといる時はまるで人形のようでつまらなかった。
(他の男の前で!)
自分の知らないオンディーヌがいることが許せなかった。
命令通りに動く事を望んでいたキャルティは自分勝手な怒りをぶつけていた。
「婚約したんだろ?」
「ええ」
「お前な…」
(フッ!)
キャルティはこの時大きな勘違いをしていた。
オンディーヌはキャルティと婚約できたことを喜んでいるのだと。
光栄に思っていると思ったが。
「婚約と言っても私の意思は関係ないわ」
(は?何を言っているんだ!)
オンディーヌの言葉は最もだったが自尊心の強いキャルティからすれば泣いて喜んで当然だと思っていたのだ。
しかし実際は真逆だった。
貴族の政略結婚は義務であり感情は不要。
オンディーヌもキャルティに対してなんの感情も持ち合わせていなかった。
王族の仲間入りがきでるのにオンディーヌは望んでいない素振りが見え、キャルティは苛立っていた。
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