兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!

ユウ

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第二章

4華やか世界

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豪華絢爛な王宮にて社交界デビューを果たした私はアンリにエスコートされる中、この雰囲気に慣れようと必死だった。


「無理はしないでいい」

「大丈夫よ」


口では大丈夫と言いながらされるがままだ。
お母様は堂々と背筋を伸ばしながら周りに注目されながら歩いている。


「お美しいわ。お母様」

「相変わらずだな」


この状況で笑顔で挨拶するお母様は余裕そうだった。

そんな中、女性の視線が一つの方に集まった。


「見て」

「ディアス様よ」

「相変わらず素敵ね」


はい?


「お父様?」

「ああ、相変わらずすごい人気だな。主に若い女性にだが」

「高齢の女性…」


確かにさっきから熱い視線を向けているのは若い女性が多かった。


「アンリ、何か知っているの?」

「まぁ…俺は義父さんと一緒に視察に行った事もあるし。結婚前に王都で会う事もあってだな」


「えーっと…」


それはどういう事かしら?
私は学校を卒業してからは王都に来たことがない。

お父様の仕事ぶりを見る事はあまりないのだけど。


「ディアス様。この度はおめでとうございます」

「ありがとうございます。若輩者ながら精一杯務めたく…」

「ディアス様程の方がそのような」


挨拶をされた女性は私よりも少し年下の令嬢だった。


「彼女は東南を牛耳る侯爵令嬢だ」

「侯爵…」

「父君は騎士団長で母君は他国の王女だ」


何でそんなすごい人とお父様が親し気なの?


「元は諸国の姫君らしんだが、学生時代に留学していたそうだ」

「そっ…そうなの?」

「他にもよく見てごらん」


アンリに言われて周りを見渡すと。


「ディアス!」

「宰相閣下」


「元気だったか。伯爵位を賜れたことを心から嬉しいよ」



なんてフランクなのかしら。
まるで上司と部下と言うよりも仲の良い友人のように見えるのだけど。



「宰相殿、一人で抜け駆けか」

「文官長、随分と嫌な言い方だな」

「事実だろう。ディアス。王都にはあまり顔を出さなかったからな。これからはちゃんと付き合ってもらうからな」


お父様は宰相様に文官長様ともあんなに親しくされていたなんて。


「あら?もしかして知らなかったかしら?」

「母さん」

「はい、レモンスカッシュ」


お母様は私とアンリにレモンスカッシュを出しだしてくれた。


「わぁー綺麗な色」

「ここのレモンスカッシュは美味しいわよ」

「母さん、本当に図太いですね」


こんな状況下でも楽しめるお母様がすごいわ。
だけど、お父様の交友関係がとても気になった私はじっと彼等を見ていた。



すると。


「気になるかしら?」

「え?」

「お父様の交流関係が」


見知らぬ人に声をかけられ振り返ると綺麗な貴婦人と呼ぶにふさわしい女性に声をかけられた。
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