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第二章
21聡明なる伯爵令嬢の思い②
我がフェルト家は中位貴族で宰相閣下から直筆の手紙を頂くなんてありえない事だった。
貴族でも階級と家格と実績により立場が異なる。
平民は貴族を勘違いしているけど、伯爵の爵位を持っていても家格が高いとは言えない。
逆に侯爵の爵位を持ちながらも伯の爵位を持つ者が大貴族だったりする。
今では家柄だけの旧貴族が落ちぶれている。
そんな中宰相様のご実家は侯爵家であるが一時は没落寸前だった。
宰相様が立て直し当主となった事で盤石な物となっている。
そして王都で起きた内乱で地方の貴族は痛手を負ったが直ぐに救済処置をしてくださった宰相様には恩がある。
直筆の手紙を受け取った以上は、どんな無理な命令も従うつもりだ。
ただ宛名が私とはどういう事か。
「しかし何故ミリアルなんだ」
「一体何を」
不安そうにする両親を安心させるように笑みを浮かべる。
「ご心配には及びませんわ」
宰相閣下が私を呼んだ理由は解らない。
でも、咎められるような振る舞いをした覚えはないのだから。
「お姉様とジュンナには他言むようにお願いします」
「ミリアル」
二人に余計な心配をかけたくない。
そして私は王宮に向かうと。
「突然呼び出して申し訳ない」
「いいえ…」
王宮内の客間に呼ばれたけど何故か陛下に文官長様が!
「怯えさせないでください二人共」
「そんなつもりはない。フェイト伯爵令嬢。そなたに仕事を頼みたい」
「私に…ですか」
「ああ」
国を動かし方々が揃って私に頼み事とは一体何だろうか。
「嫁入り前のそなたには少し危険な仕事だ。受けてくれるならば相応の対価を与える」
「あの…仕事とはどのような」
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遠慮のない物言いだった。
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「陛下」
「この仕事はそなたの矜持にも関わる。無理強いはしない。その上で聞いて欲しい」
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この時点で私の覚悟は決まっていた。
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