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第二章
9オルヴィスの逆恨み③
しおりを挟む王妃が病により亡くなった後、オルヴィスを諫める人間はいなくなった。
国王は勿論の事側近はオルヴィスのご機嫌取りをするばかりで本当の意味で心配なんてしていなかった。
そんな最中。
「何をしているジュリエット!」
「殿下?」
王立図書館にてリアンとジュリエットは勉強をしていたが、二人の仲の良い光景を見て怒鳴り散らす。
「薬草学について教わっていただけです兄上」
「黙れ!貴様は身の程を弁えたらどうだ…それとも聖女にすり寄っているのか」
「待ってください殿下…」
「煩い!」
ジュリエットが止めに入ろうとするも、庇おうとしているのだと勘違いしたオルヴィスは人が見ている目の前で手を上げようとした。
「うっ!」
「リアン様!」
ジュリエットが殴られる寸前にリアンは前に出て庇い殴られる。
「兄上…女性に手を上げるなど!」
「その女が悪い。そうだ…私は悪くない!悪いのはジュリエットだ」
オルヴィスはリアンと親しくするジュリエットを責めた。
一番の婚約者候補でありながらリアンと笑い合い、仲良くするのが許せなかった。
「リアンとはもう会うな」
「何故です」
「君は私の婚約者で聖女だろう!あれは第二王子で私に敵意を持つ者だ」
聖女筆頭となるジュリエットをリアンと親しくさせればいずれ自分の立場が危ぶまれると不安を抱き、接触をさせないように一時期は監視をつけて軟禁状態にした。
「今後ジュリエットをリアンに近づけるな。監視しろ…抵抗するなら力づくでも従わせろ」
「しかし…」
「命令に従え」
理不尽な命令をして無理矢理従わせようとしたが聖女を慕う騎士は従わなかった。
「貴様、リアンの手先か?」
「えっ…」
「そうか、護衛騎士でありながら」
命令に従わない護衛騎士をリアンの手先をだと思い込み、王宮から追放した。
それだけでは飽き足らず、リアンがジュリエットに接触して利用しようとしていると噂を流し一時は王宮から追放した。
しかしオルヴィスの傍若無人なやり方に一部の貴族。
特に辺境貴族が反感を抱き、リアンを追い出した事をジュリエットは怒りを覚え、オルヴィスを軽蔑し避けるようになった。
リアンは権力を使わずに臣下を惹きつける才があった。
対するオルヴィスは人の気持ちが解らず、孤立していたのだ。
そしてジュリエットの断罪事件により、オルヴィスの立場は一変し。
他国の王族がリアンを支持し始めた事によりオルヴィスの心は嫉妬と憎悪に包まれていた。
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