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79崩壊の序章~エセルバートside③
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保険金は下りず頼りだったのは僕が購入した株だった。
王都を離れていた時に株を購入していたからあの株を売ればなんとかなると思ってた。
しかし――。
「株が崩落だと!」
朝一番の新聞を見て絶句した。
株の崩落により大損失を被ってしまった。
「なんて事だ…こんな」
「エセルバート様」
「何だアニエス。今忙しいんだ。後にしろ…大体君がちゃんと邸を見ていればこんな事にならなかったんだぞ」
「そんな!私の責任になさる気ですか…火の始末は私ではありませんわ」
「言い訳をするな!君には邸の事を任せて」
「私は侍女の仕事を任されただけ。24時間全てを見ろだなんて無理ですわ」
言い訳ばかりを言うアニエス。
前はこんな反抗的な事を言わなかった。
「何より、義母と義妹を再教育できないことなかれ子息じゃない!」
「何だと!」
「私は貴方の第二夫人になる為に…醜聞に当てられ社交界で悪女と噂をされて最悪だわ」
「それが君の本性か…なんて酷い女だ」
自分の事を棚に上げいいたい放題を言うなんて。
そもそもアリッサの面倒もちゃんと見てくれればいいのに。
「アリッサに関しても君が…」
「どうして私が赤の他人の子供を見なくてはいけないの?赤ん坊は犬や猫と違うのよ。餌をあげてはい終わりじゃないわ」
「アリアはできただろう!」
「本当に最低ね。奥様は寝ないで育児をさせらていたわ。その間貴方は何をしていたの?罵倒を浴びせて、侮辱をして…まぁその前に、妻を置き去りにして王都から逃げたものね?」
「いい加減にしろ!」
「怖いわ。暴力を振るの?それとも私を殺すのかしら?」
「なっ…」
「でも私に暴行を加えるなら社交界で言いふらすわ。元から愛してもいないし」
「何?」
僕とアリアを引き裂いておきながら愛していない?
「何?自分はそれ程の価値があるとでも思ったの?馬鹿じゃないの」
「貴様!言わせておけば」
「だってそうでしょう?長い間姑と小姑が嫁いびりをしても放置。自分は安全な場所にいた…優しく慰めるなんて自分を悪者にしたくないだけ…本当に優しい夫なら妻を守るわ」
「だから僕は…」
「守るって言うのは奥様を離縁するか、親と縁を切るかの選択よ!貴方は自分の保身しか考えていないわ」
「違う!僕は…」
「その証拠に立場が危うくなれば逃げて、奥様が評価されれば気に入らず邪魔をした。ただ自分の言いなりになる嫁が欲しかったのでしょう?」
違う。
僕はアリアを大切にして来たんだ。
だけどアリアは僕の願い通りに動かなかった。
「この家は自分が世界中心。黙っている大旦那様なんて何もしない。むしろ一番質が悪いわ…ある意味姑と小姑のほうが自分の手を汚しているからマシかしら」
僕があの二人以下だと言うのか!
ありえないだろう!
だが、アニエスは聞く耳を持たずにそのまま身一つで出て行ってしまった。
どうせ行く当てもないのだからすぐに戻って来ると思っていたがアニエスは戻ることなく。
後に僕は更に酷い噂を流されることになる。
妻を暴行して邸から追い出し姪を虐待した後に愛人さえも追い出した最低最悪な男と――。
王都を離れていた時に株を購入していたからあの株を売ればなんとかなると思ってた。
しかし――。
「株が崩落だと!」
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言い訳ばかりを言うアニエス。
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自分の事を棚に上げいいたい放題を言うなんて。
そもそもアリッサの面倒もちゃんと見てくれればいいのに。
「アリッサに関しても君が…」
「どうして私が赤の他人の子供を見なくてはいけないの?赤ん坊は犬や猫と違うのよ。餌をあげてはい終わりじゃないわ」
「アリアはできただろう!」
「本当に最低ね。奥様は寝ないで育児をさせらていたわ。その間貴方は何をしていたの?罵倒を浴びせて、侮辱をして…まぁその前に、妻を置き去りにして王都から逃げたものね?」
「いい加減にしろ!」
「怖いわ。暴力を振るの?それとも私を殺すのかしら?」
「なっ…」
「でも私に暴行を加えるなら社交界で言いふらすわ。元から愛してもいないし」
「何?」
僕とアリアを引き裂いておきながら愛していない?
「何?自分はそれ程の価値があるとでも思ったの?馬鹿じゃないの」
「貴様!言わせておけば」
「だってそうでしょう?長い間姑と小姑が嫁いびりをしても放置。自分は安全な場所にいた…優しく慰めるなんて自分を悪者にしたくないだけ…本当に優しい夫なら妻を守るわ」
「だから僕は…」
「守るって言うのは奥様を離縁するか、親と縁を切るかの選択よ!貴方は自分の保身しか考えていないわ」
「違う!僕は…」
「その証拠に立場が危うくなれば逃げて、奥様が評価されれば気に入らず邪魔をした。ただ自分の言いなりになる嫁が欲しかったのでしょう?」
違う。
僕はアリアを大切にして来たんだ。
だけどアリアは僕の願い通りに動かなかった。
「この家は自分が世界中心。黙っている大旦那様なんて何もしない。むしろ一番質が悪いわ…ある意味姑と小姑のほうが自分の手を汚しているからマシかしら」
僕があの二人以下だと言うのか!
ありえないだろう!
だが、アニエスは聞く耳を持たずにそのまま身一つで出て行ってしまった。
どうせ行く当てもないのだからすぐに戻って来ると思っていたがアニエスは戻ることなく。
後に僕は更に酷い噂を流されることになる。
妻を暴行して邸から追い出し姪を虐待した後に愛人さえも追い出した最低最悪な男と――。
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