ある公爵令嬢の生涯

ユウ

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第五部見習い騎士

2.最高学年



エステルは変わらず現在も首席をキープしていた。

メトロ学園では本科に上がり既にランクもトップクラスに昇り詰めている。


「エステル、またお前を見ている後輩がいるぞ」

「ユラン、今日は課題が完璧のようね」

「あー!嘘です!許してください」


早朝からスライング土下座をする。


「情けない男と」

「うるせぇ!背に腹は変えられねぇんだよ」



「ユランさん、進級できて良かったですね」

同じ騎士科の彼等は現在も誰一人欠けることなく進級していた。

これも稀な事だった。
騎士科ではストレートで進級できる生徒も少ない。


「皆さん、どうされたんですか?」

「ちょっと、通行の邪魔よ」

「また土下座ですか。情けないですね」


ただし騎士科だけでなく、魔術科の二人と官僚科のジークフリートももちろん留年なんてすることなく進級している。

ジークフリートはとりわけ優秀で官僚科代表と言われている程だ。

アリスは回復薬ポーションの開発に力を注いでいた。




学園でも優秀な彼等は現在生徒会に席を置いていた。


「それにしてもエステルが生徒会長になるなんてな」

「私はアンタが生徒会に入れたことが驚きよ。真っ先に留年すると思ってたのに」

「ぐっ!」


このメンバーの中で成績がギリギリだったユラン。
最近の定期試験でも下から二番目だったぐらいで危なかった。


「同じ生徒会の役員が、馬鹿なんて末代までの笑いものよね」

「くっ…」


歴代の生徒会メンバーは誰もが優秀だった。
推薦される理由も学力、魔力と優れているのが理由だが、ユランの場合は‥‥


「俺だって選ばれたのに」

「そうね?アンタは口八丁だから役に立つわね?」

「ミシェル、お前俺の事嫌いだろ…楽しいかよ」

「嫌いじゃないわよ下から。うざいのよ」

さらに追い打ちをかけるミシェルに傷つくユランだったが。



「貴様、相変わらず群れているのか!流石愚民だな!」


(((出た!)))


ヒューバートが現われた。


エステルのいる所に必ず現れるのも、日常となっていたので今更驚かないのだが…


「制服が違いますね」

「フッ、この度めでたくランクが上がったのだ!俺が銀ランクに行くのも時間の問題だ!どうだ悔しいか!!」


未だに銅ランクのヒューバートだが地味に評価を上げている。
ただし、未だに銀ランクに行けないでいる。


「私、時々思うんですが」

「何よアリス」

「どうしてヒューバートさんは退学にならなかったのでしょう…銀ランクの方ですら半分は振り落とされているのに」

この学園でヒューバートは成績が悪い方だ。
未だに銅のままだというのに、根強く残っているのが奇跡だった。


「学園で一番馬鹿なのにね…ちょっとヒューバート」

「何だ!」


「喜んでいるところ悪いけど、エステルは今月で金ランクよ」


「何ィィィ!!」

有頂天になっているヒューバートを地獄に叩き落す。


「くそぉぉぉぉ!!」

悔しさのあまり走って去って行く。



「こらエステート!走るんじゃない!減点だぞ!イエローカード!」

生徒指導の教師にホイッスルを吹かれ注意され、エステルは憐れみの視線を向けていた。

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