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第五部見習い騎士
4.不安要素
生徒会に入って仕事も慣れ始めたが、色々面倒な仕事が多くててんやわんやになっていた。
最高学年になると卒業に向けての準備も多い。
「つーか、生徒会の仕事って雑用ばっかりじゃねぇか!」
「文句を言う暇があるならサインしなさい。この愚図」
「ひでぇ!」
現在生徒会室で黙々と仕事を片付けている最中だった。
「あれ?エステル様。この書類は?」
「ええ、新入生の名簿よ」
ずらりと並び名簿を全て頭に叩き込み、問題が起きないように目を配らなくてはいけない。
「昨年よりも騎士科に入った生徒が多いですもの」
「お前みたいな前例があるからな…まぁ、騎士科の入った女子も多くないけどな」
狭き門なので騎士科に入る事態難しい事だった。
「魔術科にも優秀な生徒が沢山入学したようだし」
「はい!特待生に私と同じように平民出身の子もいて…できるだけフォローをしてあげたいです」
すっかり先輩としてしっかりするようになったアリス。
既に魔術科では頼れるお姉様として下級生から尊敬されるている。
「アリスがいれば大丈夫ね」
「おい、アリスを誘惑するなよ」
「訳の分からないことを言わないでちょうだい」
ユランの言い多いことが解らず、無視を決め込むのだが。アリスは頬を染めていた。
その意味を知らずに‥‥
「言っても無駄よ」
いい加減学べと冷たく言い放つミシェルは冷めきった紅茶を飲みながら仕事に戻った。
「そういや時季外れに転入生が来るんだったか?」
「ええ、辺境の地出身の御令嬢で…とても強い魔力をお持ちだとか」
「この時期に?かなり優遇されていますね」
怪訝な表情をするジークフリートにサブローも嫌な顔をする。
「推薦状を頂いていると、神殿からの推薦ですので」
「一応適正試験は受かっているのなら不正はなさそうですね」
書類を見ながら転入生の経歴を調べる。
「けれど妙ですね、それだけ優秀なら一般科だなんて」
「そうね、時季外れの転入が認められるなら特別科に入ってもしかるべきなのに」
途中編入はよほどのことがない限り難しいのだが、異例もある。
地方にある神殿から推薦状を貰った場合可能なのだが…
「何も起きなければいいのですが」
アリスは胸騒ぎがした。
昨年の出来事を思い出すと胸を痛めずにはいられない。
「そうね、時季外れの転入生…何も騒動が起きなければいいけど」
ミシェルも転入生に対して違和感を感じていたが、まだ起きていないので何も言えなかった。
「でも、本当に優秀な方かも知れませんよ」
「アンタは呑気ね?まぁとりあえずは様子見ということにするわよ」
影で目を光らせて置けばいい。
危険な存在は排除しているから、そうそう問題は起きないはずだと安心していた。
さらなる問題が起きようとしていることに気づかずに。
最高学年になると卒業に向けての準備も多い。
「つーか、生徒会の仕事って雑用ばっかりじゃねぇか!」
「文句を言う暇があるならサインしなさい。この愚図」
「ひでぇ!」
現在生徒会室で黙々と仕事を片付けている最中だった。
「あれ?エステル様。この書類は?」
「ええ、新入生の名簿よ」
ずらりと並び名簿を全て頭に叩き込み、問題が起きないように目を配らなくてはいけない。
「昨年よりも騎士科に入った生徒が多いですもの」
「お前みたいな前例があるからな…まぁ、騎士科の入った女子も多くないけどな」
狭き門なので騎士科に入る事態難しい事だった。
「魔術科にも優秀な生徒が沢山入学したようだし」
「はい!特待生に私と同じように平民出身の子もいて…できるだけフォローをしてあげたいです」
すっかり先輩としてしっかりするようになったアリス。
既に魔術科では頼れるお姉様として下級生から尊敬されるている。
「アリスがいれば大丈夫ね」
「おい、アリスを誘惑するなよ」
「訳の分からないことを言わないでちょうだい」
ユランの言い多いことが解らず、無視を決め込むのだが。アリスは頬を染めていた。
その意味を知らずに‥‥
「言っても無駄よ」
いい加減学べと冷たく言い放つミシェルは冷めきった紅茶を飲みながら仕事に戻った。
「そういや時季外れに転入生が来るんだったか?」
「ええ、辺境の地出身の御令嬢で…とても強い魔力をお持ちだとか」
「この時期に?かなり優遇されていますね」
怪訝な表情をするジークフリートにサブローも嫌な顔をする。
「推薦状を頂いていると、神殿からの推薦ですので」
「一応適正試験は受かっているのなら不正はなさそうですね」
書類を見ながら転入生の経歴を調べる。
「けれど妙ですね、それだけ優秀なら一般科だなんて」
「そうね、時季外れの転入が認められるなら特別科に入ってもしかるべきなのに」
途中編入はよほどのことがない限り難しいのだが、異例もある。
地方にある神殿から推薦状を貰った場合可能なのだが…
「何も起きなければいいのですが」
アリスは胸騒ぎがした。
昨年の出来事を思い出すと胸を痛めずにはいられない。
「そうね、時季外れの転入生…何も騒動が起きなければいいけど」
ミシェルも転入生に対して違和感を感じていたが、まだ起きていないので何も言えなかった。
「でも、本当に優秀な方かも知れませんよ」
「アンタは呑気ね?まぁとりあえずは様子見ということにするわよ」
影で目を光らせて置けばいい。
危険な存在は排除しているから、そうそう問題は起きないはずだと安心していた。
さらなる問題が起きようとしていることに気づかずに。
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