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第二章新生活
7.ヘタレな男に一言
しおりを挟む相変わらずのヘタレっぷりで呆れてしまう。
アッサムは同じ邸で働いていた事もあり、元同僚だった。
現在は店を構え、独立しているのだが、ヘタレっぷりは健在で呆れてしまう。
「そんなに嫌なら姉様にケーキと一緒にプロポーズすればいいのに」
「簡単に言うな!」
「うわぁーヘタレ。これいじゃあ十年過ぎても無理ね」
アッサムがコーデリアに対して恋心を抱いていると知ったのは早い段階からだった。
変な所で鋭いリリーは、アッサムの行動ですぐに理解した。
しかし、見ての通りのヘタレっぷりで未だにコーデリアにデートに誘うこともできないでいた。
「姉様と同じ名前のケーキ作っているのに、本当に馬鹿じゃない?愛しのダリアって何?」
「おい!」
「自分の気持ちが解っているならズバット掴めばいいのに」
ケーキの名前には愛しのダリアと書かれていた。
ダリアの花はコーデリアと同じ意味を持っている。
誰がどう見ても愛の告白だと思ったが、言葉にできなければ意味がないので指摘するも、アッサムは内向的な性格故に、告白すらままなたなかった。
「まぁ、姉様の結婚式のウェディングケーキは、頼もうかしら?」
「君はどんだけ性格が悪いんだ!」
「誉め言葉よね?」
ニヤリと笑いながら、更に続けるリリー。
「今夜のパーティーで素敵な出会いがあってスピード結婚なんてなったら素敵よね?姉様は美人で気立ても良いいからすぐに見つかるわぁー…本当にどうしようかしらぁ?」
「くっ!」
「やっぱり姉様には愛のある結婚をして子供を産んで幸せになって欲しいし?告白する勇気もないような男に姉様は任せられないわ」
「リリー…」
言っている事は正しかった。
コーデリアを任せると確信できなければ、認めることはできない。
「告白もできない、でも、姉様を他の男に取られたくない。なら、アンタが相応しい男になればいいじゃない。それすらもできないなら黙っててよ」
リリーは口先だけの男は大嫌いだった。
行動も起こさずグチグチ悩むアッサムは軟弱に見えてしまった。
ラスティ―はなりふり構わずリリーを妻に迎える為に行動した。
少しばかり型破りであったが愛しい人を得る為に覚悟を見せたからこそリリーも答えたのだ。
「少なくとも私の夫は、私を手に入れる為に努力したわ。なんのアクションも起こさず都合のいい夢を見る様な馬鹿とは違うわ…私の夫は世界一かっこいいの」
「僕は…」
「まぁ、そんな根性もないならそのままでいれば?」
そう言いながらリリーはその場を去って行く。
「コーデリア…」
床にしゃがむアッサムはため息をついた。
「ん?これは」
テーブルに視線を向けると一枚招待状が置かれていた。
「仮面舞踏会の招待状…」
解りにくいリリーのお節介にアッサムは居た堪れない気持ちでいっぱいになるのだった。
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