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27友人からのアドバイス
しおりを挟む婚約式を行い身内だけでのお祝いをした後に私は長期の休みを与えられた。
遠征もなく、ずっと休みを取らなかった事もあり将軍から無理矢理休めと言われたので避暑地に向かうことにした。
東北地にある、私の別邸だ。
元々私が東南の領地を制圧した事で褒美として与えられた領地なのだが、自然が多い代わりに娯楽が全くない事でほとんどの貴族は不要な領地を体よく押し付けられたとも言われている。
しかしその領地の海から隣国に直接つながる海があり。
離れ小島もあるので長期の休みを貰った時は部下と一緒に温泉を楽しんだりもしていた。
そんなこともあり。
私はリディア様と二人で遠出をする事になったのだが。
「おい、お前何考えているんだ」
「ん?」
「お忍びで遠出するのに何で護衛を用意してんだよ。しかもお前が馬でリディア様が馬車って馬鹿なのか?本当に馬鹿だろ」
「…問題があるか?」
「チャールズ様!団長は悪くありません。ヴィッツ令嬢に同じ馬車に乗りたくないと言われたんです」
背後で羽交い絞めにして止めるテネシー。
同じ馬車に乗る物だというのを知らなかった私はチャールズの怒っている理由をようやく理解した。
「いいか、お前はもう婚約者だ。ただの護衛騎士じゃないんだ。同じ馬車に乗れ」
「そうか…私が悪かった」
「お前はどうしてそうなんだよ…これから心配だ」
チャールズを怒らせてばかりだな。
「まぁ落ち着け。シオン、お前は恋愛はピカピカ一年生だ」
「え?」
「おい、何だその言い回しは。ピカピカ一年生か?」
ディアッカは時々変わった言い回しをするな。
ピカピカ一年生か。
確かに私は女性に対する接し方が解っていないな。
サンドラ嬢の時も色々失敗してしまっている気がするな。
「いいかシオン。合わせるのも大事だが、お前が楽しくないと意味がねぇんだよ。デートってのはお互いに楽しむもんだ」
「うむ…解った」
「なんだったら一緒に乗馬を楽しむとか。一緒に釣りでもして来い」
「ディアッカ、王族に釣りを進める気か…」
チャールズが眉を顰めながら告げるも。
「いいんじゃねぇか?年中不健康な生活をしてんだしよ?姫さんは温室育ちじゃ虚弱体質にもあるだろ?外の空気を吸って美味いもんでも食べさせてやれよ」
言い回しが若干失礼であるがアドバイスと受け取ろう。
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