冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第一章

30.晩餐会




私は社交界では無能扱いを受けていたので噂も知っているだろう。
その所為か、度々私のマナーの悪さを指摘するようになり、ユアン様のいる場所でこれ見よがしに陰湿な嫌がらせをするようになった。


「マナーがなっておりませんわ。エリーゼ様…そのような食べ方。しかもパンを先に召しあがるなど」


基本的なマナーは出来ているけど、優雅さが足りないなど。食べる順番が良くないだと細かい事を言うようになった。


「お茶のお代わりをいただけるかしら」

「かしこまりました」


しかし出されたお茶は見るからに渋いお茶だった。

「いかがなされましたか?」

「いいえ、ありがとう」

飲むと舌に激痛が走った。


(これは…)

お茶に塩を入れられていると思ったが顔に出さず耐える。

「どうぞ」

何も言わずに再び注ぐベッキーはニヤリと笑っていた。


悪意の籠った嫌がらせをするベッキーに私も笑みを浮かべて抵抗した。

「ええ、貴女の淹れるお茶はとっても不思議な味がするわ。今までランのお茶ばかり飲んでいたからかしら?」

「エリーゼ様の侍女はお茶を淹れるのが苦手なのですね?普段から緑のお茶を淹れておられましたわね」

ぴくりとランの眉が動くけど、私がアイコンタクトを取る。


「ええ、解毒効果があるお茶ですの」

「なっ…」

「食前と食後には必ず飲んでいますのよ?ですから私は病気の予防にもなってますのよ?」

「解毒効果…スチュアート家をお疑いになってますの!」

悲痛な声を上げながらも嬉しそうに声高らかに告げていた。



「食事中に大声を上げものではないよ」

「ですが旦那様、これは由々しきことですわ。ロミオ様の婚約者であるお方が、我が伯爵家を疑うなど」

「別に普通だろう」

「え…」

ユアン様は食後のお茶を飲みながら淡々と告げる。


「高位貴族は常に食事に気を配る。エリーゼは公爵令嬢故に油断はできない。普段から気を付けて何がおかしいんだ?私だって食事には気をつけているよ」

「ですが、スチュアート家内でそのようなことを!」

「嫌ですわベッキー。例え邸内でも用心していて当然ですわ。そういった怠慢が此度のような出来事になったのです」

「何を…」

私は笑みを浮かべながらも、穏やかに告げた。
悲しい出来事となった事件とは言うまでもないサブリナ様の事だ。

「サブリナ様のご病気ですわ。医師の診断によると、毒が検出されましたの。何処で狙われているか解ったものではありませんわ」

「そっ…そんな!使用人を疑うのですか」

「いいえ、外部の可能性や、毒と気づかずに料理人が使ったという可能性もございますでしょう?ですから安全の為ですわ」

私の立場を悪くしようと思っていたのだろうけど、甘いわね。
少しばかり痛い思いをしてもらう必要があるのだから覚悟してもらうわよ。


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