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第二章
2.迷子
試験当日、晴天なり。
「お嬢様、お顔が…お顔が!」
「緊張して眠れなかったぜベイベ」
「エリーゼ!」
結局一睡もできずにいた私は、すごい顔だった。
「メガネかけてとく」
「ああ…もし入試に落ちでもしたらどうしましょう」
お母様は早朝から嘆いていた。
「ジリアン大丈夫だよ」
「何が大丈夫なのです。予想問題は合格点ギリギリ…しかも実技では魔力を見せなくてはならないのですよ?筆記試験は合格できても…」
「母様、なるようにしかならないよ」
「ハイネ…」
私が落ちる前提で話を進めているの?
流石に酷くないだろうか?
確かに理系は苦手だ。
だからこそ入試では文系を選択したのだけど、理系の科目が少なくなったけど必須科目がある。
私は計算が苦手だ!
前世の頃から理数系は悲惨だった。
どうせ転生するなら頭も転生させてくれれば良かったんだ!
「この世から理数なんて消えてしまえ」
「無理ですよお嬢様」
「くっ!」
何故異世界に因数分解が存在するんだ!
2 次方程式の応用なんて私の天敵じゃないか!
「ううっ…合格できなかったらお母様に殺される」
「明日の太陽は拝めませんよ。私はここまでですので」
「ああ、ラン!」
教室まで一人で行かなくてはならない。
とにかく落ち着かなければと思った私だったが――。
「あれ?」
試験会場までの地図を無くした。
「嘘!どうしよう!」
早めに来たから、まだ受験生は来ていない。
人に聞こうにも人がいないのはどうしてなのだろうか?
「そっか、独り言を言って好き勝手歩いていたからか!」
ポンと手を叩き納得した。
既に校舎から離れて人がいない場所に来ていたのだと気づく。
「笑えないし」
がくりと項垂れた。
本当に私は馬鹿だろ?
何の為に地図を用意してもらったんだろう。
試験会場に行くこともできないなんて最悪だわ。
「あの…大丈夫ですか?」
一人体育座りをして落ち込んでいたら誰かが声をかけてくれた。
「具合でも悪いんですか?」
「精神的に…試験会場が解らないんです」
「そうだったんですか。ならご一緒しませんか?」
(なぬ?)
綺麗な声だった。
なんという、鈴が鳴るような声で、私を気遣ってくれた人。
「いいんですか」
「えっ…ええ」
私は顔を上げると目の前に絶世の美女がいた。
ふんわりウエーブのある金髪に青い瞳と小柄た体格は思わず守って上げたくなる容姿だ。
シルビアやナタリーとは異なる美女。
「ほわー…妖精だ」
「はい?」
「ああ、すいません。ご親切にありがとうございます。貴女は私の命の恩人です」
何処の何方かは解らないけど本当に親切な人に巡り合えて本当に良かった。
「待ってください怪我を」
「あ、しゃがんだ時に」
立ち上がろうとすると、腕から血が出ていた。
「失礼します」
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「これは、光魔法?」
「あっ…」
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