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第二章
4.旅立つ前夜
晴れて無事に入学することができた私。
結果と言えばギリギリの合格。
学園の優等生であるロミオや同じく入学するシルビアとは異なりギリギリだ。
でも合格は変わらないのだし良しとする。
「なんとか合格できて良かったけど…でも、寮で生活だなんて」
「ははっ!大丈夫だよジリアンは心配性だな。エリーゼは面倒見が良いからきっと友達がたくさんできるよ!その為にも幼少期かから国外にも連れて行き、外国の文化にも触れさせたんだから」
「ですが旦那様、今でもエリーゼの事を口さがなく言う令嬢は少なくないのです。一人では心配で」
「だから侍女にランを同行させるんだろう?それに学園にはロベルト様を初めてとする王族の方々もいらっしゃるじゃないか」
(それが余計心配なのです!)
お母様は私が邸を出て寮生活をするのが本当に心配の要だった。
しかし、王立魔法学園に通うのは高位貴族としての義務であるし、私のような貧相な魔力でもちゃんと扱えた方が良いとの考えだった。
他の貴族院も可能であるが、王家のお膝元である学園に通えなかったと後から嫌味を言われたらまた面倒だ。
「ロベルト様は、あの事件以降、エリーゼの為にどれだけの事をしてくださったか」
「私も解っております。殿下には感謝してもし足りません」
「だからこそだ。あの方は社交界で噂をされるような方じゃない。ちゃんと色々見ておられるし…今回の婚約の事情も話してくれただろ」
(婚約の事情とは何ぞや?)
お父様が言っている事情とやらは私は聞かされていない。
けれど、聞いてもはぐらかされる気がするので聞いても無理だろう。
「それに、学園に通って同年代の友達を作って思い出を作って欲しいんだ。学園でならばエリーゼをちゃんと見てくれる人も出会えるだろうし…それにシルビア嬢も入学するんだからね」
「ああ…シルビア様にご迷惑をかけないか心配だわ。聞けば同じ新入生だというのに」
私は合格ギリギリだったけどシルビアは優等生だった。
新入生代表には選ばれなかったが、女子で二番以内に入る程の成績を残したとか。
ちなみに昨年度の新入生代表はロミオ様だったらしい。
本当に私の周りは天才が多すぎるな。
「エリーゼ、学園生活を楽しむんだよ」
「はい、精一杯…」
「限度を考えなさい」
「はい」
ここまで心配される私ってどうなんだろうか。
両親に心配されながらも、翌日。
私は馬車に乗り王立魔法学園に旅立つのだった。
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