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第三章
23.新たなフラグ
通常王立魔法学園は13歳から15歳まで在学する。
進路は様々で在学中に就職活動もしなくてはならないが、ここで役に立つのがランクだった。
白銀のBランク以上なら学園内の職員に採用してもらうこともできる。
白銀のSランク以上ならば王立研究所や、宮廷師団に入る推薦状を貰う事もできる。
青銅ランクでDランク以上なら、学園と提携している商業ギルドの受付や職員の就職先も紹介してもらえる。
ただし青銅Dランク未満は就職が困難だった。
跡継ぎではない次男、次女は独立して家を出なければならないので必死だ。
婚約者がいたり嫁ぎ先が決まっていてもスキルを磨き嫁ぎ先の事業の手助けをすべく渡りをつけておいた方がいいのだが、重く考えていない生徒が多いのだ。
特に伯爵令嬢以上は。
裕福な生活が当たり前になり嫁いだ後も贅沢な暮らしをして美しく着飾るのが当然だと思っている。
「今の貴族社会は腐敗しきってますわ」
「男尊女卑の所為で、女性は守られて当然と言う考えが消えませんから」
休憩を挟みお茶を飲みながら、進路の事を離すエカテリーナ様。
王子妃でありながらも向学心が強い彼女は王宮で大人しくするなんて想像ができない。
「私は、貴族の奥様として夫にぶら下がる行為はおかしいと思ってますわ」
「そうですね。貴族絶対主義の世は国を圧迫します」
「私は外に働けと言っているのではありませんわ。ただ侍女に秘書を任せるのではなく妻がすべきだと思ってます」
「それは…私も思います」
私達の会話に頷くシルビア。
ベッキーの事をお思い出すと今も胸が痛むのだろう。
「貴族の邸では侍女が女主人気取りをして家を乗っとる恐ろしい事件が多いのですわ。まぁその場合妻も悪いのですが」
「ですが、立場を弁えない侍女が多いのも事実です。呪いや魔法による洗脳もありますし」
「故に私は貴族の妻の役割をもう少し明確にして女主人の地位向上を目指すべきだと思いますわ」
働く女性に自立した女性を目指しているのだろう。
「女性の生き方は結婚して夫に尽くす。それから外れれば価値がない…そんな世を早く無くしたいです」
「無くしたいじゃなくて無くすのですわ。本当に軟弱ですわね」
「はい、すいません」
「何で謝るんですの!」
謝ればすぐに怒るので押し黙るが。
「私を無視するなんていい度胸ですわね」
この繰り返しなのだけど。
「何て横暴なのでしょう。エリーゼさん、そんな傲慢な方に下手に出てなりません。こんな俺様令嬢がロナウド様のお相手なんて不釣り合いです」
「何ですの?私に向かって」
「僕よりも成績が下の貴女に言われたくありませんね?現在は同じ白銀ランクのBですから」
新たなフラグが立ってしまった。
最近は恋愛フラグよりもライバルフラグがビンビンだとお思う今日この頃。
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