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第三章
24.過去への後悔
その後も二人の口論はヒートアップしていたが、変な所で二人は似通っていた。
おかげで勉強はスコットに扱かれ、マナーや淑女教育はエカテリーナ様に扱かれる日々が続くも。
そのおかげで私は入学当初よりも格段に立ち振る舞いが良くなった。
学園内でも、私とすれ違った女子生徒は私を見てこう言った。
「見て、エリーゼ様よ」
「白金ランクを取られただけあって優雅な物腰」
「素敵ね」
ヒソヒソと囁きながら遠慮がちに私を見つめている。
流石特別ランクと言った所だろうか、それだけで評価されるなんて恐ろしいと思ったが、それだけではない。
私が令嬢らしく振舞うからこそ、慕ってくれる人が多いのだ。
でも…
正直コルセットがきついな。
今まではできるだけ楽なコルセットをしていたのだけど、エカテリーナ様が幼少期から使っているコルセットで体を締められているので走るのもキツイ。
背筋はしっかり伸びるけど。
後は歩き方が静かになるように、太ももに紐をつけて歩くようにしている。
これも、淑女は歩き方も大事だとか。
床を歩いてはならないと教えられたのだ。
歩くのではなく足を滑らせるようにダンスのステップを踏みように美しく見せるようにと言われた。
おかげで現在は足音は立てていない。
窓ガラスに映る自分の姿を見ながら、常に人が見ている事を意識するように言われた。
歩き方一つでここまで変わるとは思わなかったが、私はこれまで淑女教育を本当の意味で学んでなかったのだと反省した。
マリアンヌは歩き方が優雅で美しい。
その為に誰かに見られてもいいように努力していたのだろう。
体が美しく見えるコルセットは動きにくいし、髪だって美しく見せる為に努力していた。
見た目を美しくするのも大変だ。
宮廷貴族の令嬢は、私が知らない所で相当の努力をしていたのだろう。
私は貴族令嬢としての努力が足りなかった。
領地で甘やかされ、現在も周りが良いと言ってくれたけど。
それではダメなんだ。
「マリアンヌが怒っている理由が解ったかもしれない」
「エリーゼ?どうした…」
「いえ」
幼少期から私を疎んじていたマリアンヌは私が努力していないのを恥じていたのかもしれない。
だから、今からでも改善しよう。
私がスティアート伯爵家と婚約してから真面に話す事もできなくなったと言い訳をするのではなく、マリアンヌの心にもっと寄り添えばいいのだ。
もしかしたら私が貴族令嬢として評価されればマリアンヌも私を見直してくれるかもしれない。
その為にも頑張らないと!
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