冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第三章

35.婚約者の門出





今日はロミオ様達の卒業式。
在校生は卒業生にお祝いの花束を渡すのだが、生徒会幹部は既にどっさりとお花を貰っている。


「これは…」

「全部後輩からだ」


げっそりしたロミオ様。
傍には業者が運ぶような台車に花束にお菓子等が並んでいる。

凄いな。
お店ができる程沢山ある。

「持ち帰れないな」

「お兄様、待ち帰ってもすぐに枯れてしまう新種ばかりですわ」

「持ち帰る量じゃないだろ」


困り果てているロミオ様は一応はカードだけは取っているあたり律儀だ。


「じゃあこの花少し貰ってもいいですか?」

「え?構わないが」


花束を半分貰ってバスケットに入れる。


そして。


「シルビア弱風を出して」

「え?はい…」


シルビアに頼んで竜巻を出してもらい、風の威力は弱にしてもらう。


「竜巻の中に花を入れてどうするんだ?」

「まぁ見ていてください」


小さな竜巻が四つ。
東西南北の方角に高く天翔けた末に。



ブワァァァ!



「フラワーシャワーです!」

「これは…美しいな」

色鮮やかな薔薇の花弁が舞う。
卒業生の皆様の門出を祝う様に舞う花弁に手を伸ばし喜んでいる。


「卒業生の皆様!ご卒業誠におめでとうございます。これからの門出を心よりお祝い申し上げます。天高く皆様の活躍が届く事を願い、花で皆様を見送らせていただきたく思います」




「流石だ。無駄になった花束でここまでの演出をするとは。どれ、私のも使ってくれ」

「スザンヌだけ抜け駆けは卑怯だぞ。私もだ」



最後の余興としてフラワーシャワーは大成功だった。


「シルビア、このまま全体にお願い」

「お任せください!」


シルビアは風の魔法で花弁を舞わせ、応用を使って女子生徒には薔薇の花が渡るようにした。



「素晴らしい魔法だ。シルビア・スティアート嬢」

「誰だよ。彼女が災いを呼ぶなんて。幸福を呼ぶ少女じゃないか」


花弁に囲まれるシルビアは本当に綺麗で春の女神のようだった。
この一年、シルビアは本当に頑張った。

過去の悪い噂にも負けずに。
今では風の使い手でシルビアの右に出る者はいない。

そして最後の卒業式でお祝いの為に魔法を使う彼女に尊敬の念を抱く同級生も多いだろう。


もう大丈夫。


シルビアは悲しい未来は待っていない。


後はサーシャがイベントを発生させればロミオとサーシャのイベントが発生する。


少しゲームとは違う展開になるけど、それぐらい大丈夫だろう。



それにちらりとロミオを見ると頬を染めている。

何処を見ているのかと視線を向けると。

「エリーゼ様、光の調整はこれぐらいでよろしいですか?」

「完璧よ!」


風と一緒に光魔法を使ってくれているサーシャに視線を向けている。

サーシャ、輝いているわ。


とっても。


ロミオ様はサーシャにメロメロね!


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