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第五章
23.清の国の危機
現在清の国は黄龍という龍神様により守られている。
最高位の龍神様が白い龍神と黒い龍神となる。
光と闇を司る龍神でもあるのだが、二匹の龍神のバランスを保つのが黄龍となる。
黄龍とは四神を統べる龍神様であり、黄龍の消滅は四神の消滅を意味している。
四神が消えれば龍脈は汚され、他国にも影響が出て来てしまう。
だが、十数年前から龍脈の穢れが酷くなり。
龍の宮の睡蓮が枯れ始め、清の国のバランスが崩れてしまっている。
水の国と呼ばれる北武国では気候がおかしくなり太陽が消えてしまったとも言われていた。
元より永久凍土の国であるが、十年前から気候が荒れており凍え死ぬ人も増えている。
守り神である玄武の力が弱まっているとも言われるも。
玄武の声を聞ける巫女様がいないとか。
そして最も厄介なのが青龍が守護する東蒼国らしく。
「東蒼国の守護神は青龍。木を属性として豊穣をもたらします」
「あの国の崩壊は、清の国の作物が取れなくなる事を意味しているのです」
「このままでは四大国のバランスが崩れるでしょう。黄龍の力は既に限界なのです」
龍神様の加護を取り戻し、尚且つ黄龍を元気にする方法。
そんな方法はあるのか。
「長い歴史の中で黄龍は人間に対して拒絶もしております。ですが、龍神様の加護得た巫女ならば対話は可能なのです。ですが…」
「ここ数年、それ程の強い霊力を持った娘は生まれておらず」
聞けば聞く程スケールが大きすぎる。
まるでゲームだ。
いや、一応乙女ゲームなんだけど。
「あの、私より魔力の強い女性の方が良いのでは」
「エリーゼ…」
「こう言っては何ですが。私は魔力があまりなく、精霊様の姿も見えませんし」
通常、加護の強い人間は精霊との会話が対話できるはずなのだけど。
私は霊感すらないのだ。
「精霊様にも嫌われているようで、まったく影響を受けないのです」
うんうん、こうなったらいかに私が平々凡々なのか伝えようではないか。
絶対に私が龍神様の加護を持っているはずがないと伝えた方が良い。
もしかしたらヒロインであるサーシャが加護を持っているかもしれないのだから。
「エリーゼ。また頓珍漢な事を」
「大丈夫ですよロミオ様」
そうよ。
余計な希望を抱かせるのは酷だもの。
否定はきっちりしないとね!
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