冷遇ですか?違います、厚遇すぎる程に義妹と婚約者に溺愛されてます!

ユウ

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第五章

24.墓穴~ロミオside



得意げになるエリーゼを見て嫌な予感しかない。
いい意味でも、悪い意味でも予想を超えるのがエリーゼだ。


「文林様、ご安心ください。私は絶対にありえません」

「おい…」

それはどうなんだ。
彼等は藁を縋る思いで君に頼み込んでいるのに!


『エリーゼ!』

『考えて持てくださいよ。パッパラパーの私が龍神様の寵愛を受けているわけがないし。万一にもそんな事があれば清の国の黒歴史ですよ』

ヒソヒソと話す俺達だが、エリーゼはどうしてこうも自己評価が低いのか。


『言っておきますが、ネガティブになってませんから』

『そうなのか?』

心からそう思っているのか?

まぁ、少しばかり元気が良すぎるのは少し困った所ではあるが。


「龍神様は天の神様であり。自然界の最高位とも呼ばれる方。私はその方のお声を聞いたこともなければ、お使いの四神様の姿を見た事もなく精霊の姿も見た事もないんです」

「はっ…はぁ」

「唯一あるとそれば妖精さんの羽の鱗粉が見える程度。それ程に精霊から嫌われているんです。こないでも妖精の像にお祈りに行きましたが、鱗粉を被りました」

「おい、それは…」


妖精の粉だって!

なんだってそんな厄介な物を。


「ちょっと待て。鱗粉って…」

「折角だからその鱗粉を拾って庭の肥料にしたらあら不思議。枯れていた花が一晩で元通りです」


「エリーゼ様、その鱗粉は何色でしたか?」

春麗様が身を乗り出すような勢いで迫って来る。


「えっと…何色だったかしら?」

「思い出してくださいませ」

「えっと…虹色でしたね。触れたと同時に金色に変わりましたが」


エリーゼの返答により沈黙となったのが三秒程度だった。


そして。


「今すぐ帝国に連絡しろ!宰相に連絡だ…龍神の巫女が見つかった」

「は?」

「やはりエリーゼだったか!私の目に狂いはなかったな」

「ああ、なんて事でしょう。エリーゼ様が我が帝国…いいえ、清の国の救世主様だったのですね」

「いや…」



俺は頭を抱えたくなった。
これまでエリーゼの暴走により頭を抱えることは何度かあったが、今日ほど頭を抱えたくなったことはない。


「エリーゼ、君って人は」

「あっ…あの」


自ら墓穴を掘った事など知る由もないエリーゼは困惑したままだった。


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