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序章~出会い
プロローグ
しおりを挟む――ここは何処。
早く起きて仕事をしなくては。
クライアントの元に行き、そして新プロジェクトの為に。
もっと…
もっと働かなくては。
社畜大好き。
寝ても覚めても仕事が命の私。
三井商事の営業部長を務める私、藤堂千尋。
独身貴族真っ最中。
恋人は仕事で、バリバリのキャリアウーマンでもある。
好きな事、仕事。
愛読書は金持ち父さんと貧乏父さん。
尊敬する人は、D・カーネギー。
異名はスッポンの藤堂と呼ばれており、契約を取る為なら火の中水の中。
なのに私は何故寝ているの?
契約を取りに行かなないと。
ズキンと頭が痛む中。
誰かが呼んでいる声が聞こえる。
今日も新開発された商品を売り込みに行くためにやりこまなくてはならない。
「よし、今日もあれを」
現在わが社の新プロジェクト。
最近若い女性に大人気の恋愛趣味レーションゲームの春風のような君に恋をして。
略して君恋。
ゲーム開発は、恋愛エキスパートで我が社でも数多の浮名を流す同期の二人が手掛け、映像にもこだわり。
アパレル部門に関しては日本一の我が社が衣装設計に拘り、乙女の夢を沢山いれながらも現実味もあり夢もありのストーリーを入れ込んだ力作だった。
しかし、真面な恋愛をしてこなかった私。
というか、苦い恋愛をしていた私にとっては甘いシナリオは何とも皮肉だった。
『お待ちください、殿下』
『くどい!目障りだ』
「最低なのは貴方です。この浮気男め!地獄に落ちなさい!」
コントローラーを握り潰しながら何度もヒーローを睨んだ事か。
「汚らわしい浮気者、婚約者を捨てて他の女性に現を抜かすとは最低ですよ。やはりお仕置きルートを作りたいですね」
「ゲームに向かって何を言っているんだ」
「はっ…社長!」
何と言う事か。
ゲームに夢中になり過ぎて我が社の社がいた事にも気づかないとは。
「乙女ゲーなんだから。文句言うなよ」
「ええ、ゲームです。ですが浮気をして正当化するなんて許せません!大体なんですか?婚約者を蔑ろにして罵倒を浴びせる汚らわしい王子!」
「思念が入りまくっているだろ?まぁ、アンタも男を寝取られたからな?」
「黒歴史です。仕事にかまけて距離が出ていたとは…なんという未熟。彼にも悪い事をしました」
「アンタ、馬鹿だろ?何でアンタが悪いんだよ…仕事に一生懸命になって何が悪いんだ」
一年前に私は交際をしていた恋人にフラれてしまった。
聞けば随分前から他に好きに人ができたので別れて欲しいと言われてしまい、私は受け入れたのです。
相手は私の幼馴染でもありました。
幸いにも彼とは部署が違うのが幸いで、上司も同期も部下も気を使ってくれたが、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
「アンタは何も悪くねぇ。寂しいなら俺の所に来るか?」
「お気遣い痛み入りますが、私はやはり結婚や恋愛には不向きのようです。今回の件で解りました」
彼にフラれてショックを受けたけれど。
別れるならもっと早く相談して和解の道を模索すべきです。
「失敗は成長につながる一歩!過去の失敗を明日に生かします」
「いや、違うだろ!」
そうです。
後ろばかり見ていてはいい仕事はできませんからね!
さぁ、もう一度ゲームを始めましょう!
そして私は社長を巻き込みながら乙女ゲームをやりこんだ記憶があったのです。
これが前世の私。
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