所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ

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168ステラの逆襲③

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急遽、王宮に向かうことになった。
ただし、正門ではなく裏門を通りお忍びで王妃陛下に面会をする手はずだ。


王妃陛下ともう二度とお会いすることはないと思っていたのにこんな形で面会をすることになるとは思わなかったけど。


大丈夫だろうか?
今では、貴族としての生活をしているけど元平民でもあるのだから。


何より私は、王妃陛下にとっては大切な息子をさんを破滅に追いやった一人でもあるのだから。

最後にお会いした時は私に気を使ってくださったけど、やっぱり会いにくいな。



「ステラ、心配しなくていい」

「ですが…」

「王妃陛下は厳しい方であるが、愛情深い方だ。アルフレッド様を突き放されたのも愛ゆえだ」

「それは…」


周りからの悪意を少しでも向かないようにと考えたのも解る。


「大丈夫だ。だから気を張らずに普段の君で…」

「そうですね!では短剣をお貸しください」

「ん?」


普段の私のままでいいと言うのであれば、これからの交渉に命をかけなくては。


なんとしても成功させるべく本気を解っていただかなくては。

「私のものですが。どうぞ」

「何故渡した」

「いけませんか?」

傍に控えている女性騎士の方が手渡してくれた。


「これで血を流して血判をして…」

「止めないか!」

「ステラ、するんだったらもっと正式なものに‥‥」

「お前は止める気がないのか!」



流石リゼ様のお父様だ。
怒り方がおんなじで怒った時の表情がそっくりだ。


そして何所までも優しい人だ。



「とになく血判はしなくていい。危ないから短剣は返しなさい」


「じゃあ、他に武器を」

「ならば他の物を…」


「アルステッド!お前はどうしてそうなんだ!」



他の武器を用意しようとしてくださったアルステッド様に泣き出す始末だ。


「皆様、そろそろ邸を出られた方が良いかと」


「くっ…胃が痛い。神経も…」


まだお若いのに大変だわ。
カリスタに帰国したら胃薬を沢山を送って差し上げよう。


こんなことを考えながらお忍びで王妃陛下に面会をすることになったのだけど。



「この度の計画を、是非協力させてほしい」

「え?」



早々に告げられた言葉に私は驚いた。


「あの…」

「話はある程度来ている。この機会に馬鹿どもを一度に片づけたい。勿論ハニトラ要員はこちらで手配をする」


「あっ…ありがとうございます」


かなり拍子抜けしてしまった。
恨み言の一つや二つ言われて、小娘が生意気だと言われると思っていたのだけど。


思いのほか友好的だった。



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