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羽化
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爆発音は一度だけでは終わらなかった。
何回も立て続けに鳴り響き、その度に城が振動で揺れる。
「様子を見てきます。ここにいてください」とカイドルさんは一言だけ告げてすぐに廊下に出て行ってしまい、わたしはキシールと二人で部屋に取り残される。
ガチャン、と部屋の扉が閉じる音がすると、連続していた爆発音も聞こえなくなった。
ドーハートさまがこの城に来る、と聞いて「連れ戻されるかもしれない」ととっさに恐怖を感じてしまった自分の浅はかさを恥じたい。
『勇者』が『魔王城』に攻めてくるのだ。まさか狙いは、邪魔だと捨てた聖女ではないだろう。
ドーハートさまの狙いは、魔王の命に決まっている。
だから早く、わたしは魔王のもとに行かなければ。
わたしが行ったところで何の役にも立たないかもしれない。
だけど、ドーハートさまとは十年に及ぶ付き合いがあるのだ。もしかしたら、万に一つくらいは、わたしの言うことを聞いてくれるかもしれない。
可能性は低い。それでも、できることがあるかもしれないのに何もせず、むざむざあの人を殺されるわけにはいかない。
そう考えたわたしは部屋から出ようとするが、いつもはなんの引っかかりもなく開く扉が、今日に限ってびくともしない。どうして、と思う前に、部屋の扉に嵌めつけられた鉄格子が、強力な魔法の気配を放っているのだけはかろうじてわかった。
初めて見た時は囚われの聖女にはお似合いだ、と思っていた鉄格子。
この城に馴染んでしまって気にもかけなくなったその真意に、やっと気が付いた。
これには、強力な結界がかけられているのだ。わたしの力では、どう足掻いても解除できない魔法。
これを使えばわたしを閉じ込めるなんて簡単だったはずだが、今まで利用されてこなかったそれが、今になって発動された理由なんて一つしかない。
異常事態が生じたときに、中に在るものを守るためだ。
勇者からわたしを守るために、この扉はあったのだ。
はじまりの聖女は、魔王の元に身を寄せていたときに勇者によって殺されてしまったという魔王の話を思い出す。
同じことを繰り返さないために、用意した部屋。それがここだったのだろう。
「どうしてそこまでして、わたしを守ろうとなんて……」
わたしは、かつての魔王が愛した聖女ではない。そこまでして守るような相手じゃない。守ってほしいわけでもない。
だって今、あの人は勇者に対峙しているはずだ。
わたしが育ててしまった、最強で最悪の勇者。神の愛を一身に注がれた、作られし災厄。
この世にあるどんな存在だって、あの勇者には敵わない。本物の、神でもない限り。
ドーハートさまが来たら、死んでしまう。
魔王が、わたしのせいで死んでしまう。
そう思うともう堪えられなかった。
「……っ!!」
泣いている場合じゃない、はやく扉を解呪して、あの人のもとに行かなければ、と思うのに涙があふれて視界がにじむ。
「……おひい、さま。泣いてるの?」
ベッドの脇で丸くなっていたキシールが、わたしの鳴き声に反応したのかのそり、と起き上がった。その動き方はひどくゆっくりで、おっくうそうだ。まだ体調が悪いのかもしれない。
「なんでもないわ。キシールこそ、随分調子が悪そうだけど、大丈夫?」
「うん……なんか最近変なんだ。体が全部、作り替えられていくみたい。カイドルさんは『病気じゃない』って言うんだけど」
この子は自分がそんなに大変な時でも、わたしを気遣ってくれる。
キシールは出会った頃に比べるとかなり大きくなった。だけど甘えたがりの態度は前と同じで、どすどすと物音をたててわたしの近くまで来ると顔を寄せ、
「怖いよ、撫でて、おひいさま」
と鼻を押し付けてくる。
皮膚が血色を失い、白っぽくなって今にも剥がれ落ちそうだ。本当に病気じゃないんだろうか、こんなに、どんどん弱っていっているのに。
わたしは自分の聖女としての力がキシールに伝わるよう願いを込めて、彼の鼻の上あたりをさする。するとキシールは少し呼吸を楽にして、もう一度瞳を閉じた。
「おひいさまに撫でてもらえると、とっても楽になるんだよ。つめたくてきれいなものが流れてきて、ぼくの中の濁った部分をすっかりよくしてくれるんだ」
「そうなの? 楽になったならよかった。……ねえキシール。他にしてほしいことはない?」
わたしがそう言うと、キシールは少しだけ笑ったようだった。
「おひいさまったら、やさしいんだあ……自分だって辛いのに」
「わたしが? 辛い?」
「そうだよ。魔王さまのところに行きたいんでしょう? だけど、カイドルさんが扉を閉じちゃった」
知っていたのか。
自分のことだけで精いっぱいの子どもだと思っていたキシールは、こんなによく周りを見ている。
「あのね、魔王さまはお城の尖塔にいるよ……温室のところ。みんなで薬草を育ててたところ。そこに、勇者が今向かっているみたい。ぼくわかるんだあ……なんだかとっても冴えてるの」
尖塔と聞いて、思わず窓の方を見る。この部屋からでも見上げるあの場所で、魔王が勇者さまを待ち構えようとする理由はきっと、城にいる誰も巻き込みたくないからだ。
もしかしたら、と思う。
もしかしたら、魔王は一人で死ぬつもりなのかもしれない。
体内に溜め込んだ強大な魔力を爆発させて、勇者さまを巻き込んで、自爆しようとしているのではないか。
そんなのは嫌だ。絶対に嫌だ。だけど、今のわたしに何ができる?
「おひいさま、魔王さまのところに行こう?」
「でも、方法がないわ。この結界が、わたしには解けないの」
「飛んでいけばいいよ」
「飛ぶ? どうやって? わたしは魔族の人みたいに翼は生えていないわ」
「飛びたいなら、飛べるよ。おひいさまなら……」
ほとんど眠っているような声でしゃべり続けるキシールと会話を続けていたその時、ぱり、という音がした。
ぱりぱりと続けて聞こえてくる音に耳を澄ませると、キシールの背中がその音の発生源であることに気づく。
不思議に思って背中を確認すると、白く粉っぽくなってしまった分厚い皮の奥から、きらきらした何かが見えている。そのまま毛布のような皮膚をそっと持ち上げて中を確認して、わたしは息を呑んだ。
分厚い皮膚が破け、中から新しい鱗が見えてきていた。
そして新しい鱗の正体は、常緑樹の緑をそのまま宝石にしたかのように光り輝いている、翼だ。
最近のキシールの体調不良、ダルダルで血色の悪い皮膚、「体が作り替えられていく」という感覚、その意味するところが、脱皮なのだと、わたしはようやく理解する。
カイドルさんが言っていた「寝る子は育つ」「病気ではない」とは、こういう意味だったのだろうか。
「キシール、あなた……?」
わたしが問いかけたのを知らずに、キシールは咆哮をあげた。
城中に響いたのではないかと思うような雄叫びだった。
耳がマヒしたように痺れ、二、三歩よろめいて蹲る私の前で、キシールはその姿を瞬く間に変えていく。
声に合わせて筋肉が急激に膨張し、古い皮膚は内側から破け、剥がれていった。
中から現れるのは緑に輝く鱗に包まれた肢体。手足は以前より長く細く、四本指の先には黒く鋭い爪が光っている。
残った皮膚をすべて引きはがすかのようにブルンと尾が振るわれ、キシールは後ろ足で立ち上がってわたしを見下ろした。
次に金色の目をぎゅっと閉じて苦し気に呻くと、中からせり上がるように二本の立派な角が側頭部から頭頂部にかけて伸びあがった。
そして、皮膜の張った翼が、部屋の中で大きく広げられる。
体より大きな、二枚の翼。緑色の輝く鱗に包まれた体。
間違いない、成体のウインドドラゴンだ。
驚きのあまり声も出ないわたしの前で、キシールは一度翼を小さくたたんで「お座り」のポーズをとると、
「なんか、すごくさっぱりした!」
すっきりした声でそう言った。
何回も立て続けに鳴り響き、その度に城が振動で揺れる。
「様子を見てきます。ここにいてください」とカイドルさんは一言だけ告げてすぐに廊下に出て行ってしまい、わたしはキシールと二人で部屋に取り残される。
ガチャン、と部屋の扉が閉じる音がすると、連続していた爆発音も聞こえなくなった。
ドーハートさまがこの城に来る、と聞いて「連れ戻されるかもしれない」ととっさに恐怖を感じてしまった自分の浅はかさを恥じたい。
『勇者』が『魔王城』に攻めてくるのだ。まさか狙いは、邪魔だと捨てた聖女ではないだろう。
ドーハートさまの狙いは、魔王の命に決まっている。
だから早く、わたしは魔王のもとに行かなければ。
わたしが行ったところで何の役にも立たないかもしれない。
だけど、ドーハートさまとは十年に及ぶ付き合いがあるのだ。もしかしたら、万に一つくらいは、わたしの言うことを聞いてくれるかもしれない。
可能性は低い。それでも、できることがあるかもしれないのに何もせず、むざむざあの人を殺されるわけにはいかない。
そう考えたわたしは部屋から出ようとするが、いつもはなんの引っかかりもなく開く扉が、今日に限ってびくともしない。どうして、と思う前に、部屋の扉に嵌めつけられた鉄格子が、強力な魔法の気配を放っているのだけはかろうじてわかった。
初めて見た時は囚われの聖女にはお似合いだ、と思っていた鉄格子。
この城に馴染んでしまって気にもかけなくなったその真意に、やっと気が付いた。
これには、強力な結界がかけられているのだ。わたしの力では、どう足掻いても解除できない魔法。
これを使えばわたしを閉じ込めるなんて簡単だったはずだが、今まで利用されてこなかったそれが、今になって発動された理由なんて一つしかない。
異常事態が生じたときに、中に在るものを守るためだ。
勇者からわたしを守るために、この扉はあったのだ。
はじまりの聖女は、魔王の元に身を寄せていたときに勇者によって殺されてしまったという魔王の話を思い出す。
同じことを繰り返さないために、用意した部屋。それがここだったのだろう。
「どうしてそこまでして、わたしを守ろうとなんて……」
わたしは、かつての魔王が愛した聖女ではない。そこまでして守るような相手じゃない。守ってほしいわけでもない。
だって今、あの人は勇者に対峙しているはずだ。
わたしが育ててしまった、最強で最悪の勇者。神の愛を一身に注がれた、作られし災厄。
この世にあるどんな存在だって、あの勇者には敵わない。本物の、神でもない限り。
ドーハートさまが来たら、死んでしまう。
魔王が、わたしのせいで死んでしまう。
そう思うともう堪えられなかった。
「……っ!!」
泣いている場合じゃない、はやく扉を解呪して、あの人のもとに行かなければ、と思うのに涙があふれて視界がにじむ。
「……おひい、さま。泣いてるの?」
ベッドの脇で丸くなっていたキシールが、わたしの鳴き声に反応したのかのそり、と起き上がった。その動き方はひどくゆっくりで、おっくうそうだ。まだ体調が悪いのかもしれない。
「なんでもないわ。キシールこそ、随分調子が悪そうだけど、大丈夫?」
「うん……なんか最近変なんだ。体が全部、作り替えられていくみたい。カイドルさんは『病気じゃない』って言うんだけど」
この子は自分がそんなに大変な時でも、わたしを気遣ってくれる。
キシールは出会った頃に比べるとかなり大きくなった。だけど甘えたがりの態度は前と同じで、どすどすと物音をたててわたしの近くまで来ると顔を寄せ、
「怖いよ、撫でて、おひいさま」
と鼻を押し付けてくる。
皮膚が血色を失い、白っぽくなって今にも剥がれ落ちそうだ。本当に病気じゃないんだろうか、こんなに、どんどん弱っていっているのに。
わたしは自分の聖女としての力がキシールに伝わるよう願いを込めて、彼の鼻の上あたりをさする。するとキシールは少し呼吸を楽にして、もう一度瞳を閉じた。
「おひいさまに撫でてもらえると、とっても楽になるんだよ。つめたくてきれいなものが流れてきて、ぼくの中の濁った部分をすっかりよくしてくれるんだ」
「そうなの? 楽になったならよかった。……ねえキシール。他にしてほしいことはない?」
わたしがそう言うと、キシールは少しだけ笑ったようだった。
「おひいさまったら、やさしいんだあ……自分だって辛いのに」
「わたしが? 辛い?」
「そうだよ。魔王さまのところに行きたいんでしょう? だけど、カイドルさんが扉を閉じちゃった」
知っていたのか。
自分のことだけで精いっぱいの子どもだと思っていたキシールは、こんなによく周りを見ている。
「あのね、魔王さまはお城の尖塔にいるよ……温室のところ。みんなで薬草を育ててたところ。そこに、勇者が今向かっているみたい。ぼくわかるんだあ……なんだかとっても冴えてるの」
尖塔と聞いて、思わず窓の方を見る。この部屋からでも見上げるあの場所で、魔王が勇者さまを待ち構えようとする理由はきっと、城にいる誰も巻き込みたくないからだ。
もしかしたら、と思う。
もしかしたら、魔王は一人で死ぬつもりなのかもしれない。
体内に溜め込んだ強大な魔力を爆発させて、勇者さまを巻き込んで、自爆しようとしているのではないか。
そんなのは嫌だ。絶対に嫌だ。だけど、今のわたしに何ができる?
「おひいさま、魔王さまのところに行こう?」
「でも、方法がないわ。この結界が、わたしには解けないの」
「飛んでいけばいいよ」
「飛ぶ? どうやって? わたしは魔族の人みたいに翼は生えていないわ」
「飛びたいなら、飛べるよ。おひいさまなら……」
ほとんど眠っているような声でしゃべり続けるキシールと会話を続けていたその時、ぱり、という音がした。
ぱりぱりと続けて聞こえてくる音に耳を澄ませると、キシールの背中がその音の発生源であることに気づく。
不思議に思って背中を確認すると、白く粉っぽくなってしまった分厚い皮の奥から、きらきらした何かが見えている。そのまま毛布のような皮膚をそっと持ち上げて中を確認して、わたしは息を呑んだ。
分厚い皮膚が破け、中から新しい鱗が見えてきていた。
そして新しい鱗の正体は、常緑樹の緑をそのまま宝石にしたかのように光り輝いている、翼だ。
最近のキシールの体調不良、ダルダルで血色の悪い皮膚、「体が作り替えられていく」という感覚、その意味するところが、脱皮なのだと、わたしはようやく理解する。
カイドルさんが言っていた「寝る子は育つ」「病気ではない」とは、こういう意味だったのだろうか。
「キシール、あなた……?」
わたしが問いかけたのを知らずに、キシールは咆哮をあげた。
城中に響いたのではないかと思うような雄叫びだった。
耳がマヒしたように痺れ、二、三歩よろめいて蹲る私の前で、キシールはその姿を瞬く間に変えていく。
声に合わせて筋肉が急激に膨張し、古い皮膚は内側から破け、剥がれていった。
中から現れるのは緑に輝く鱗に包まれた肢体。手足は以前より長く細く、四本指の先には黒く鋭い爪が光っている。
残った皮膚をすべて引きはがすかのようにブルンと尾が振るわれ、キシールは後ろ足で立ち上がってわたしを見下ろした。
次に金色の目をぎゅっと閉じて苦し気に呻くと、中からせり上がるように二本の立派な角が側頭部から頭頂部にかけて伸びあがった。
そして、皮膜の張った翼が、部屋の中で大きく広げられる。
体より大きな、二枚の翼。緑色の輝く鱗に包まれた体。
間違いない、成体のウインドドラゴンだ。
驚きのあまり声も出ないわたしの前で、キシールは一度翼を小さくたたんで「お座り」のポーズをとると、
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