43 / 45
お別れ
しおりを挟む
動きを止めたドーハートさまから少し距離をとったところで魔王は歩みをとめ、温室に備え付けられた花壇のへりに腰を下ろした。
魔王がドーハートさまを見つめる瞳に、怒りや恨みのようなものは感じられない。ただ、苦々しいと言うかのような。できれば直視したくないとでも言うかのような。そんな表情をしている。
それはまるで、過去の後悔を思い出しているときみたいな顔だった。
「人間社会じゃあおまえは、『勇者だから聖女に選ばれた』なんてことになってるみたいだけど、魔族から言わしてもらえばそんな理屈はちゃんちゃらおかしいよ。都合よく歴史を歪め、聖女を独占してきたくせに、平和ボケして得た結論がそれか? 正しくは、おまえは『勇者だから』聖女に選ばれたんじゃない。『聖女が選んだから』勇者でいられたに過ぎない」
魔王の拘束魔法に抵抗しようとして失敗し、もう一度床に転がったドーハートさまの目を見つめながら、魔王はゆっくり語り始めた。
だけどその言葉はほとんどドーハートさまの耳には届かないようで、彼は魔王を睨みつけてがなりたてる。
「まさか、こうなることがわかっていたっていうのか! だからリディを誘拐して、オレをここに誘い出したんだな! オレを、はめるために!」
「それこそまさか、だ。勇者の資格剥奪は、聖女の魂の無意識領域が全面的に勇者の存在を否定することを決めなければ達成されない。他人が勝手に決められない不確定な要素を決戦に持ち込むほど、魔族は愚かじゃない。
大体、おまえとリディが王都でずっと一緒にいれば。おまえが浮気し、リディを聖女の座から追い出したりしなければ、リディはおまえのための祈りをやめることはなかっただろう。
だが、おまえは自らリディを切り捨てた。そこに隙ができたから、俺は神殿に侵入できたし、魔族はリディを迎え入れることができた。おまえたちは、勇者と聖女の繋がりを、軽視しすぎたんだよ」
「聖女と、勇者のつながり……」
「聖女と勇者は、魂でつながっている。世界に恩寵をもたらす宝玉を守り、運命を共にするためのシステムだ。どちらがどこにいても、その気配で伴侶がいる場所がわかっただろう?」
たしかに神殿にいたころは、ドーハートさまがどこで何をしているかおおよそのことの見当はついていた。
それを利用して、修業から逃げ出したドーハートさまを探し出したのも一度や二度ではない。ドーハートさまにとってもそうだったはずだ。ただ、わたしはつとめがない限りは神殿にいたから、彼にとってはあまり意味のない力ではあったと思うけれど。
神殿で共に過ごしていた懐かしい日々。
あの頃は二人が揃っていれば、どんな困難にも立ち向かっていけると無邪気に信じていた。
だけど追放されたあのときに、そんなのはただの思い込みだと思い知った。ドーハートさまは新しい恋人を作り、わたしは神殿を追い出された。
信じていた絆なんてただの幻で、最初からなかったのだ、と諦めざるを得なかった。
しかし魔王の話を信じるなら、確かにあの頃、わたしたちの間に絆はあったのかもしれない。
「それを台無しにしたのはおまえだよ、ドーハート。だがおかげでリディはおまえから解放された。
俺は魔族のもとにリディを連れてきて、リディは時間をかけて誤った歴史観を正し、魔族に対する偏見をほぐしていった」
カイドルさんと魔王は、魔王城に来た当初、聖女の力を失ったと思い込んでいるわたしに根気強く相手をしてくれた。
魔族は危険な存在だ、人間の敵だと信じて警戒し続けていたわたしのこころをほぐしてくれたのはキシールだ。
そして、カイドルさんから、人間の世界では歪められて伝わってしまった世界の仕組みと歴史について学んでいった。
少しずつ、負った傷を回復させるようにゆっくりと、わたしはわたしは凝り固まった自分の価値観を改め、そうするうちに、もう一度歩み始めた。
魔族のみんなはそれを待ってくれていて、そして歩き出したわたしの手をとり、必要としてくれた。
「ドーハート。聖女のこころをないがしろにしたおまえが勇者になることは、もう二度とない。リディの話じゃあ、嫌々務めていたんだろう? 解放されてよかったじゃないか」
魔王の宣告に、ドーハートさまは顔を一層白くした。
ぶるぶると震えて一歩も動けない彼に近づき、耳元で囁いた言葉が、わたしにも聞こえる。
「おまえをここで解放してやろう。……ただし気をつけろ、勇者ドーハートを恨んでいる魔族は多い。はたして、無事に人間の国の領土まで辿りつけるかどうか。それを保証してやるほど、俺は親切じゃない」
魔王の言葉通り、ドーハートさまを押さえつけていた拘束魔法が解除される。ふらつきながらも立ち上がった彼は、まっすぐにわたしの元へ来た。
魔王は眉根を寄せて、その様子を少し離れたところで観ている。
今の二人の力関係は一変している。魔王がその気になれば、ドーハートさまの命の灯は一瞬で吹き消されるだろう。
けれどできれば、そんなことになってほしくはないな、と思いながらわたしはドーハートさまに向き合った。
「リディ、帰るぞ」
その言葉を聞いて、わたしは薄く苦笑いした。
この人は、この期に及んでまだそんなことを言うのか。
「いいえ、ここでお別れです、ドーハートさま」
わたしの返事を聞いて、「なんでだよ!」と大声を出す彼をまっすぐに見つめる。
誰にも勝る絶対的な暴力を失った彼の叫びは、いっそ哀れな響きで温室に響いた。
「魔王はああ言ったけど、おまえがオレを好きでいればもう一度勇者になれるんだろ? ならさっさとやれよ!」
そんなことを言われても、わたしにはどうすることもできない。
かつてドーハートさまを勇者に選んだときだって、彼を選ぼうと思って選んだわけではなかったのだから。
ただ痛烈に「この人だ」と感じたあのときの想いを、言葉で表現するのは難しい。
「おまえはいつもそうだ。オレがやってほしいことだけは、絶対にやろうとしない」
「あなたもいつもそうです。わたしがやってほしくないことばかり、進んでやり続ける……」
きっと、出会った時の直感を、勇者に選んでからの道のりを、お互いの想いを大切にして、わたしたちが共に歩む道もあったのだと思う。
だけど。
「ドーハートさま、わたしたちが想いあった時間のすべてが嘘だったとは思いません。あなたがわたしを好きでいてくれた時間も、わたしがあなたに想いを寄せた時間も、確かにあったと思います。だけど……」
わたしたちは、どこかで決定的に掛け違ってしまった。
そして、恋が続けられないと、先に気づいたのはドーハートさまだったのだろう。
だから、わたしではなくミーシア姫を選んだのだ。
不思議なものだ。追放を告げられたときに、くすぶって悔しいと叫んでいた恋心はもう消えうせてしまってどこにもいない。胸を押さえてそれをはっきりと確認し、わたしはもう一度ドーハートさまに向き合った。
「……ミーシア王女を、大切にしてあげてください。わたしから言えるのは、それだけです」
「おまえがオレを捨てるのか? だとすればおまえは本物のバカだ! おまえがオレをこんなにしたんだぞ。責任をもって最後まで尽くせ! 聖女の力があるのなら、いますぐオレを勇者にもどせよ!
できるのになんでしない!? こんなときぐらい、素直にオレの言うことを聞いたらどうなんだ!」
これが最後だから。そう思ってわたしは彼の言葉を遮ることなく聞いていた。
ドーハートさまは、わたしが黙っているのが気に喰わないのに、興奮しすぎて言葉が見つからない様子で、しばらく「バカにしやがって」と何回も繰り返していた。
そしてそうするうちに血走った眼を見開いて、わたしに向かって平手を振りかぶった。
餞別に一撃を受けるくらいはしてもいいと思ったが、その手は空中で止まる。
不思議に思って振り返れば、魔王の人差し指がドーハートさまを指していた。もう一度拘束魔法を使ったのだろう。
「もう黙れ」
魔王が小さくそう言った途端、ドーハートさまは一言も発しなくなった。
表情を見るかぎり、言いたいことがないわけではなさそうだったので、これもまた魔王の魔法による効果なのだと思う。
「さあ、自分の国に帰り、君主に見たままを伝えるがいい。聖女は人間によって歪められた偶像ではなく、この世界の真実を知った。人間から伴侶となる勇者を選ぶことはもうないだろう。
……そして、魔族はいつでも話し合いに応じる準備がある。どうするかは、おまえたち次第だ、とな」
魔王が人差し指をちょいちょいと動かすと、ドーハートさまはまるで兵隊みたいな足取りで温室に背を向けた。
まだ何も話せない。それでも首から上だけを精いっぱいの力でこちらに向けて睨みつける空色の瞳に、わたしはこっそりと「帰路もご無事で」と祈りを捧げたのだった。
魔王がドーハートさまを見つめる瞳に、怒りや恨みのようなものは感じられない。ただ、苦々しいと言うかのような。できれば直視したくないとでも言うかのような。そんな表情をしている。
それはまるで、過去の後悔を思い出しているときみたいな顔だった。
「人間社会じゃあおまえは、『勇者だから聖女に選ばれた』なんてことになってるみたいだけど、魔族から言わしてもらえばそんな理屈はちゃんちゃらおかしいよ。都合よく歴史を歪め、聖女を独占してきたくせに、平和ボケして得た結論がそれか? 正しくは、おまえは『勇者だから』聖女に選ばれたんじゃない。『聖女が選んだから』勇者でいられたに過ぎない」
魔王の拘束魔法に抵抗しようとして失敗し、もう一度床に転がったドーハートさまの目を見つめながら、魔王はゆっくり語り始めた。
だけどその言葉はほとんどドーハートさまの耳には届かないようで、彼は魔王を睨みつけてがなりたてる。
「まさか、こうなることがわかっていたっていうのか! だからリディを誘拐して、オレをここに誘い出したんだな! オレを、はめるために!」
「それこそまさか、だ。勇者の資格剥奪は、聖女の魂の無意識領域が全面的に勇者の存在を否定することを決めなければ達成されない。他人が勝手に決められない不確定な要素を決戦に持ち込むほど、魔族は愚かじゃない。
大体、おまえとリディが王都でずっと一緒にいれば。おまえが浮気し、リディを聖女の座から追い出したりしなければ、リディはおまえのための祈りをやめることはなかっただろう。
だが、おまえは自らリディを切り捨てた。そこに隙ができたから、俺は神殿に侵入できたし、魔族はリディを迎え入れることができた。おまえたちは、勇者と聖女の繋がりを、軽視しすぎたんだよ」
「聖女と、勇者のつながり……」
「聖女と勇者は、魂でつながっている。世界に恩寵をもたらす宝玉を守り、運命を共にするためのシステムだ。どちらがどこにいても、その気配で伴侶がいる場所がわかっただろう?」
たしかに神殿にいたころは、ドーハートさまがどこで何をしているかおおよそのことの見当はついていた。
それを利用して、修業から逃げ出したドーハートさまを探し出したのも一度や二度ではない。ドーハートさまにとってもそうだったはずだ。ただ、わたしはつとめがない限りは神殿にいたから、彼にとってはあまり意味のない力ではあったと思うけれど。
神殿で共に過ごしていた懐かしい日々。
あの頃は二人が揃っていれば、どんな困難にも立ち向かっていけると無邪気に信じていた。
だけど追放されたあのときに、そんなのはただの思い込みだと思い知った。ドーハートさまは新しい恋人を作り、わたしは神殿を追い出された。
信じていた絆なんてただの幻で、最初からなかったのだ、と諦めざるを得なかった。
しかし魔王の話を信じるなら、確かにあの頃、わたしたちの間に絆はあったのかもしれない。
「それを台無しにしたのはおまえだよ、ドーハート。だがおかげでリディはおまえから解放された。
俺は魔族のもとにリディを連れてきて、リディは時間をかけて誤った歴史観を正し、魔族に対する偏見をほぐしていった」
カイドルさんと魔王は、魔王城に来た当初、聖女の力を失ったと思い込んでいるわたしに根気強く相手をしてくれた。
魔族は危険な存在だ、人間の敵だと信じて警戒し続けていたわたしのこころをほぐしてくれたのはキシールだ。
そして、カイドルさんから、人間の世界では歪められて伝わってしまった世界の仕組みと歴史について学んでいった。
少しずつ、負った傷を回復させるようにゆっくりと、わたしはわたしは凝り固まった自分の価値観を改め、そうするうちに、もう一度歩み始めた。
魔族のみんなはそれを待ってくれていて、そして歩き出したわたしの手をとり、必要としてくれた。
「ドーハート。聖女のこころをないがしろにしたおまえが勇者になることは、もう二度とない。リディの話じゃあ、嫌々務めていたんだろう? 解放されてよかったじゃないか」
魔王の宣告に、ドーハートさまは顔を一層白くした。
ぶるぶると震えて一歩も動けない彼に近づき、耳元で囁いた言葉が、わたしにも聞こえる。
「おまえをここで解放してやろう。……ただし気をつけろ、勇者ドーハートを恨んでいる魔族は多い。はたして、無事に人間の国の領土まで辿りつけるかどうか。それを保証してやるほど、俺は親切じゃない」
魔王の言葉通り、ドーハートさまを押さえつけていた拘束魔法が解除される。ふらつきながらも立ち上がった彼は、まっすぐにわたしの元へ来た。
魔王は眉根を寄せて、その様子を少し離れたところで観ている。
今の二人の力関係は一変している。魔王がその気になれば、ドーハートさまの命の灯は一瞬で吹き消されるだろう。
けれどできれば、そんなことになってほしくはないな、と思いながらわたしはドーハートさまに向き合った。
「リディ、帰るぞ」
その言葉を聞いて、わたしは薄く苦笑いした。
この人は、この期に及んでまだそんなことを言うのか。
「いいえ、ここでお別れです、ドーハートさま」
わたしの返事を聞いて、「なんでだよ!」と大声を出す彼をまっすぐに見つめる。
誰にも勝る絶対的な暴力を失った彼の叫びは、いっそ哀れな響きで温室に響いた。
「魔王はああ言ったけど、おまえがオレを好きでいればもう一度勇者になれるんだろ? ならさっさとやれよ!」
そんなことを言われても、わたしにはどうすることもできない。
かつてドーハートさまを勇者に選んだときだって、彼を選ぼうと思って選んだわけではなかったのだから。
ただ痛烈に「この人だ」と感じたあのときの想いを、言葉で表現するのは難しい。
「おまえはいつもそうだ。オレがやってほしいことだけは、絶対にやろうとしない」
「あなたもいつもそうです。わたしがやってほしくないことばかり、進んでやり続ける……」
きっと、出会った時の直感を、勇者に選んでからの道のりを、お互いの想いを大切にして、わたしたちが共に歩む道もあったのだと思う。
だけど。
「ドーハートさま、わたしたちが想いあった時間のすべてが嘘だったとは思いません。あなたがわたしを好きでいてくれた時間も、わたしがあなたに想いを寄せた時間も、確かにあったと思います。だけど……」
わたしたちは、どこかで決定的に掛け違ってしまった。
そして、恋が続けられないと、先に気づいたのはドーハートさまだったのだろう。
だから、わたしではなくミーシア姫を選んだのだ。
不思議なものだ。追放を告げられたときに、くすぶって悔しいと叫んでいた恋心はもう消えうせてしまってどこにもいない。胸を押さえてそれをはっきりと確認し、わたしはもう一度ドーハートさまに向き合った。
「……ミーシア王女を、大切にしてあげてください。わたしから言えるのは、それだけです」
「おまえがオレを捨てるのか? だとすればおまえは本物のバカだ! おまえがオレをこんなにしたんだぞ。責任をもって最後まで尽くせ! 聖女の力があるのなら、いますぐオレを勇者にもどせよ!
できるのになんでしない!? こんなときぐらい、素直にオレの言うことを聞いたらどうなんだ!」
これが最後だから。そう思ってわたしは彼の言葉を遮ることなく聞いていた。
ドーハートさまは、わたしが黙っているのが気に喰わないのに、興奮しすぎて言葉が見つからない様子で、しばらく「バカにしやがって」と何回も繰り返していた。
そしてそうするうちに血走った眼を見開いて、わたしに向かって平手を振りかぶった。
餞別に一撃を受けるくらいはしてもいいと思ったが、その手は空中で止まる。
不思議に思って振り返れば、魔王の人差し指がドーハートさまを指していた。もう一度拘束魔法を使ったのだろう。
「もう黙れ」
魔王が小さくそう言った途端、ドーハートさまは一言も発しなくなった。
表情を見るかぎり、言いたいことがないわけではなさそうだったので、これもまた魔王の魔法による効果なのだと思う。
「さあ、自分の国に帰り、君主に見たままを伝えるがいい。聖女は人間によって歪められた偶像ではなく、この世界の真実を知った。人間から伴侶となる勇者を選ぶことはもうないだろう。
……そして、魔族はいつでも話し合いに応じる準備がある。どうするかは、おまえたち次第だ、とな」
魔王が人差し指をちょいちょいと動かすと、ドーハートさまはまるで兵隊みたいな足取りで温室に背を向けた。
まだ何も話せない。それでも首から上だけを精いっぱいの力でこちらに向けて睨みつける空色の瞳に、わたしはこっそりと「帰路もご無事で」と祈りを捧げたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる