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第四章
第23話『三連休最後の日の過ごし方』
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いよいよ、3連休最終日。
仲の良い友人と過ごす休日、というのを今までほとんど経験してこなかったということもあり、嬉しい疲労感を感じていた。
そんな和昌は今、自室のベッドに寝転がり、布団の温もりに包まれながらぼんやりと天井を眺めている。
「いろいろあったなぁ……」
身に覚えのない大炎上を経験し、夢でもあり人生の目標でもあったゲーム実況者を引退することになった。
そこからというものの、もはや転職というかたちで探索者となったのが記憶に新しい。
ここまでたったの8日。
「まるでゲームの主人公にでもなった気分だ」
偶然にも珍しい装備を手に入れ、名前を変えて配信者として活動を開始。しかも今は美少女揃いのパーティで活動している。
どう考えたって現実的ではない。
ここ数日は、まるで夢の中で物語が描かれていたと錯覚してしまうほどであった。
「この装備の実力ってどんな感じなんだろうな」
体を横に倒し、ベッドに立て掛けてある剣――【叶化の剣】と、棚に掛けてある【朱護の盾】へ視線を移す。
「もしもこの装備がなかったら今頃どうなっていたんだろうな……」
暗中模索な人生を歩んでいた未来を想像する。それと同時に、どちらがなかった状況で彼女達の前に駆け付けていた絶望的未来な最悪も脳裏に過る。
探索者として活動するということがどういうことなのか。ダンジョンへ入っている限り、常に死と隣り合わせという現実が突きつけられてしまう。
そんなことばかり考えていると未来に不安しか抱けないため、ベッドから起き上がり家事に取り掛かる。
「とりあえず、こんなもんか」
ある程度を終え、パソコン前に腰を下ろす。
ぐーっと背伸びをし、モニターとパソコンの電源を入れた。
ここ数日は、帰宅しても疲労感から休憩を主にしていたから、ゲームにほとんど触れていなかった。だからこそ、天乃の前でパソコンを操作することに不安を覚えていたというのもあったのだ。
じゃあ折角の独り時間なのだからゲームをやろう――という気分でもなく、古巣でもある動画を観てみようと操作する。
新しいアカウントだから、チャンネル登録や履歴などがリセットされており全て新鮮味が出ていた。
しかしそんな中、とあるゲーム実況チャンネルが『おすすめ欄』に表示されている。
「……なんだか、懐かしいな」
たった1週間程度ぐらいしか業界から離れていないというのに、懐かしさを感じてしまう。
しかもその偶然見つけたチャンネルが、互いに切磋琢磨していたような存在だったから尚のこと。
「あれ……?」
元々、自分もその世界に居たからこそ視界に入ってしまうことがある。それは、再生数。
和昌は大体の平均再生数は、毎回1万再生ほどであった。伸びる時は5万再生ぐらい。
ともなれば、肩を並べているような人達も大体は同じだった。だが、今表示されている数字は500程度。そのままチャンネルへ飛んで行っても、それは同じだった。
「どうしたんだろう」
違和感を確かめるべく、自分より有名だった実況者のチャンネルを観にいったら、そこまで変わっていない。
ではなぜ。と、思っても答えは出ず。
もしかしたらボイスロイドを使用したゲーム実況というジャンルが衰退してしまったのかもしれない、という懸念は外れたものの、だからといって原因がわかったわけでもない。
「……」
再生数のところ、チャンネル登録者数を確認してみると……知り合いであった人達は、和昌と切磋琢磨をしていたことからチャンネル登録者数に大差があったわけではない。大体、1万人~2万人程度。しかし今表示されているのは、1万人を切っていたのだ。
さすがの和昌もなにかを察するものがあり、文字を打ち始める……が、すぐに手が止まった。
「今の俺に、何ができるっていうんだ」
身に覚えがなかったとしても、アカウントが削除されてしまうほどの大炎上を経験した。
そんな人間が、たったの数日しか経っていなかったとして、どうして声をかけられるのか。チャットだけだったにしても知り合いだった、だから声をかけた、なんていうのは相手からしたらタダの迷惑行為でしかない。
「……未練たらたらだな」
どれだけ気になったとしても、これ以上は関与してはいけない。と、判断した和昌は、本当に心の整理がつくまでこういった動画を避けることを決める。
一旦ブラウザを閉じようとした時だった。
「ん」
パソコンデスク上に置いてあるスマホに着信が。
「どうかしたの?」
「いやさぁ、今って暇してたりしない?」
「ちょうど暇ではある」
「よしきた」
和昌は一切の迷いがなく応答した相手は芹那だった。
「なんだか、いろいろと懐かしくなってね。また少し前みたいに話ができたらって、さ」
「……なるほどな。それは俺も思ってたところ。んじゃあVC繋ぐ?」
「奇遇ね。私もパソコンの前」
「じゃあかけるね」
和昌は通話をきり、パソコン側でアプリケーションを操作して通話をかける。
「あーあー、大丈夫そう?」
「大丈夫。私の方も音量とか大丈夫?」
「問題なし。じゃあ何する? ゲームとか?」
「それはそれであり。でもやっぱり、私達の最初って言ったら――アニメとかの話でしょ」
「あー、たしかにな。なるほど。俺達らしいな」
ブラウザで新規タブを開き、元々開いていたタブを閉じた。
それからというものの、互いに時間を忘れて好きなものをお勧めし合い、あっという間に時間が経過。
こうして三連休は無事に終え、それぞれのことを再確認すると同時に新しい一面を知ることができた。
仲の良い友人と過ごす休日、というのを今までほとんど経験してこなかったということもあり、嬉しい疲労感を感じていた。
そんな和昌は今、自室のベッドに寝転がり、布団の温もりに包まれながらぼんやりと天井を眺めている。
「いろいろあったなぁ……」
身に覚えのない大炎上を経験し、夢でもあり人生の目標でもあったゲーム実況者を引退することになった。
そこからというものの、もはや転職というかたちで探索者となったのが記憶に新しい。
ここまでたったの8日。
「まるでゲームの主人公にでもなった気分だ」
偶然にも珍しい装備を手に入れ、名前を変えて配信者として活動を開始。しかも今は美少女揃いのパーティで活動している。
どう考えたって現実的ではない。
ここ数日は、まるで夢の中で物語が描かれていたと錯覚してしまうほどであった。
「この装備の実力ってどんな感じなんだろうな」
体を横に倒し、ベッドに立て掛けてある剣――【叶化の剣】と、棚に掛けてある【朱護の盾】へ視線を移す。
「もしもこの装備がなかったら今頃どうなっていたんだろうな……」
暗中模索な人生を歩んでいた未来を想像する。それと同時に、どちらがなかった状況で彼女達の前に駆け付けていた絶望的未来な最悪も脳裏に過る。
探索者として活動するということがどういうことなのか。ダンジョンへ入っている限り、常に死と隣り合わせという現実が突きつけられてしまう。
そんなことばかり考えていると未来に不安しか抱けないため、ベッドから起き上がり家事に取り掛かる。
「とりあえず、こんなもんか」
ある程度を終え、パソコン前に腰を下ろす。
ぐーっと背伸びをし、モニターとパソコンの電源を入れた。
ここ数日は、帰宅しても疲労感から休憩を主にしていたから、ゲームにほとんど触れていなかった。だからこそ、天乃の前でパソコンを操作することに不安を覚えていたというのもあったのだ。
じゃあ折角の独り時間なのだからゲームをやろう――という気分でもなく、古巣でもある動画を観てみようと操作する。
新しいアカウントだから、チャンネル登録や履歴などがリセットされており全て新鮮味が出ていた。
しかしそんな中、とあるゲーム実況チャンネルが『おすすめ欄』に表示されている。
「……なんだか、懐かしいな」
たった1週間程度ぐらいしか業界から離れていないというのに、懐かしさを感じてしまう。
しかもその偶然見つけたチャンネルが、互いに切磋琢磨していたような存在だったから尚のこと。
「あれ……?」
元々、自分もその世界に居たからこそ視界に入ってしまうことがある。それは、再生数。
和昌は大体の平均再生数は、毎回1万再生ほどであった。伸びる時は5万再生ぐらい。
ともなれば、肩を並べているような人達も大体は同じだった。だが、今表示されている数字は500程度。そのままチャンネルへ飛んで行っても、それは同じだった。
「どうしたんだろう」
違和感を確かめるべく、自分より有名だった実況者のチャンネルを観にいったら、そこまで変わっていない。
ではなぜ。と、思っても答えは出ず。
もしかしたらボイスロイドを使用したゲーム実況というジャンルが衰退してしまったのかもしれない、という懸念は外れたものの、だからといって原因がわかったわけでもない。
「……」
再生数のところ、チャンネル登録者数を確認してみると……知り合いであった人達は、和昌と切磋琢磨をしていたことからチャンネル登録者数に大差があったわけではない。大体、1万人~2万人程度。しかし今表示されているのは、1万人を切っていたのだ。
さすがの和昌もなにかを察するものがあり、文字を打ち始める……が、すぐに手が止まった。
「今の俺に、何ができるっていうんだ」
身に覚えがなかったとしても、アカウントが削除されてしまうほどの大炎上を経験した。
そんな人間が、たったの数日しか経っていなかったとして、どうして声をかけられるのか。チャットだけだったにしても知り合いだった、だから声をかけた、なんていうのは相手からしたらタダの迷惑行為でしかない。
「……未練たらたらだな」
どれだけ気になったとしても、これ以上は関与してはいけない。と、判断した和昌は、本当に心の整理がつくまでこういった動画を避けることを決める。
一旦ブラウザを閉じようとした時だった。
「ん」
パソコンデスク上に置いてあるスマホに着信が。
「どうかしたの?」
「いやさぁ、今って暇してたりしない?」
「ちょうど暇ではある」
「よしきた」
和昌は一切の迷いがなく応答した相手は芹那だった。
「なんだか、いろいろと懐かしくなってね。また少し前みたいに話ができたらって、さ」
「……なるほどな。それは俺も思ってたところ。んじゃあVC繋ぐ?」
「奇遇ね。私もパソコンの前」
「じゃあかけるね」
和昌は通話をきり、パソコン側でアプリケーションを操作して通話をかける。
「あーあー、大丈夫そう?」
「大丈夫。私の方も音量とか大丈夫?」
「問題なし。じゃあ何する? ゲームとか?」
「それはそれであり。でもやっぱり、私達の最初って言ったら――アニメとかの話でしょ」
「あー、たしかにな。なるほど。俺達らしいな」
ブラウザで新規タブを開き、元々開いていたタブを閉じた。
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こうして三連休は無事に終え、それぞれのことを再確認すると同時に新しい一面を知ることができた。
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