ゲーマーパーティ転移―ゲーム中に異世界へ飛ばされましたが、レベルアップやステータスがあるので俺達は余裕で生き残ります―

椿紅颯

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第五章

第42話『もう狩場を変えてもいい頃合いか』

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「今日は行動前に小会議をしようと思う」

 俺の部屋に全員が集合している。
 子供の頃はよく遊び仲間が部屋に来ていたことはあったが、中学生ぐらいからはオンラインゲームをしまくる日々だったため、人を部屋に中に入れるなんてアケミぐらいだった。
 なんとも不思議な感じがするけど仕方ない。

 ベッドに女子三人が腰を下ろし、ケイヤは椅子に座り、俺は窓付近の壁に体重を預ける。
 俺の部屋なのに、と思う反面、客人を立たせておくわけにもいかないという気持ちが正面から殴り合っているが、これも考え続けたところで仕方ない。

「といっても、そう難しいことじゃない。議題は二つ――スキル取りと狩場について、だ。一つ目は、直近でレベルアップを重ねたからだな」
「そうだね。それぞれスキル取得によって必要ポイントが違ったりするからね」

 ケイヤが言っているのは、割り振る項目によっては取得できるスキルの量がことなってくるからだ。
 俺で例えるならば、防御に全部りしているから一定値までポイントが割り振られればスキルが取得できる。
 ゲームそのままでいけば5・10・12でスキルが取得できるのだが、ケイヤの刺突は5・9・10・12といった感じに同じ割り振りポイントだとしてもスキル取得数に違いが出てしまう、といった感じだ。

「そして今の俺達は、初めてのダンジョン攻略から二日が経過した。レベルも無事に10になったわけだ。そしてわかったこともある」
「ボーナスポイント。それと、レベル10毎にある取得ポイントの増量だね。後は、パッシブスキルだね」
「ああ」

 アケミが言ってくれた内容は、ステータス系の件だ。
 まず、レベル10になってステータス欄に出現したものがボーナスポイント。

――――――――――
 カナト
 レベル:11
 耐力:11
 攻力:11
 防力:11
 減力:11
 敏力:11
 速力:11
 魔力:11
 理力:11
 アクディブスキル:【ブロック】
 パッシブスキル:【】
 ユニークスキル:【】
 ボーナスポイント:10
――――――――――

 このボーナスポイントというのは、アケミが言っていた通りゲームにあったシステムだ。
 これは、各ステータスに割り振ることができるポイントだが、スキルの方に割り振ることはできない。
 ポイントは1ずつ割り振ることができて微調整ができる。

「じゃあ、ステータスボーナスもあるってことよね?」
「そこら辺はまだまだ検証が必要そうだな」

 アンナが気になっているのは、ステータスボーナス。
 これは、各ステータスが10単位で付与される効果なのだがゲームの時でさえ微細なものであったため、確認しにくいこちらの世界ではないものと思った方が良いかもしれない。

「とりあえず、ステータスは保留だとして、スキルの方だ」
「僕はとりあえず突撃に全振りして、スキルが三つになったよ」
「ってことは、そこはゲームと同じってことだな」
「ボクも斬撃に全振りしたよっ。スキルは三つ!」
「私は、斬撃に5だけ振って、残りは保留にしたよ」
「あたしは全部残してるわよ」
「わかった。俺も防御に全振りでスキルは二つだ」

 まだまだスタートしたばかりだし、こんなものか。
 後は、割り振った分のゲージを熟達値が上昇した時のデータを集める感じになるな。

「熟達値の上げ方はゲームと同じってことで結論付けるが、誰か意見はあるか?」

 俺の問いに、全員が首を横に振った。
 これに関しては検証せずに済んだ。
 なぜなら、ゲームの時と同様にスキルを発動する武器を使用するだけで良かったからであり、つまりは戦闘しているだけで勝手に上がるという意味。
 これがモンスター相手以外にも上げられる手段があるとすれば、対人戦ということになるがわざわざそんなことをせずとも、ほぼ自動的に上がるのだから気にしなくても良い。

「まあ今じゃなくても、気づいた時にでも話し合おう。――さて、次は二つ目の狩場についてだ」
「そろそろレベルが上がりにくくってきたしねー」
「そういうことだ。ミヤサが言った通り、そろそろ経験値効率が悪くなってきた頃合いだ。安全策を徹底しているとはいえ、レベルも上がったことだし良いかなと思う」
「私は賛成よ」
「ボクもボクもーっ」
「あたしも賛成よ」
「僕も賛成」
「よし、決まりだな。じゃあ次からのダンジョン攻略兼レベリングは、もう少し先で行うことにする」

 傍から見れば随分と退屈なものに感じられるかもしれないが、俺達はこうして万全を期して足を進めてきた。
 人によってはゲームなんだから撤退なんてしない、なんてことを言っている人も居るが、俺達は撤退することも辞さない。
 それはこれからも変わらず。

「さて、議題はここまでになるが、良い機会だから何かあるか?」
「せっかくだからってわけじゃないんだけど、どうせなら依頼系を受けてみるのも良いんじゃないかなって」
「――確かに、それも必要だよな」
「ダンジョン攻略をして、レベルを上げて、目標に向かって突き進むのは大事なんだけど、それだけじゃ息が詰まっちゃうんじゃないかなって」
「そうだな。この街のことをもっと知るのも大事だし、息抜きも大事だしな」
「じゃあじゃあ、どっかでキャンプみたいなことをするのも良いんじゃないかなっ」
「ミサヤはただ沢山食べ物を食べたいだけでしょ。あたしはみんなで図書館とかに行って勉強会とかをしたいわ」
「僕もこの世界についての知識を集めたいなっていうのは思ってた」

 みんなも各々でやりたいことがあるということであり、それをみんなでやるのっていうのもまた、この世界を遊び尽くすっていう事にも繋がる。

「一変には出来ないし、まずは依頼系のやつを確認するためにギルドへ行くか。リラーミカさんに注意しつつ」
「まあ、僕達が向かわなきゃいけない窓口は、リラーミカさんが担当しているんだけどね」

 ケイヤの言葉に、俺含み全員が苦笑いを浮かべる。

「じゃあ早速、行くか」

 俺達は部屋を後にし、もう見慣れたギルドへの道を歩き始めた。
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