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四章 戦とアンジェ
アンジェとベルント 3(番外編)
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どこを見るでもなく踊る人たちを眺めていたアンゼルムだったが、その人の奥にかわいらしい人を見つけた。どこの子息だ?食事のテーブル近くに座り、幸せそうに食べているけど、誰かに似てるなあ……誰だっけ?一口ごとにニコニコしていて、目が離せなかった。
「プッなんて幸せそうに食べるんだか」
なんとなくよく見てみたくてその子に近づいた。そうだ、アルバンに似ているんだな。ってことはアルバンの弟か。少し離れてアンゼルムが眺めていると、誰かに声を掛けられて名残惜しそうにお皿を置いて、手を取って踊り出した。なんて軽やかに踊るんだ。へえ……
音楽が終わり一礼すると、まっしぐらにデザートに向かい、ケーキを取り皿に取るとバクバク食べている。あはは、かわいいな。俺の近くの空いている椅子にちょこんと座り、チョコレートケーキんふふっと微笑んで食べている。なんて愛らしい。
「クルト様で間違いはありませんか?」
声を掛けるつもりはなかったのに、アンゼルムは知らないうちに声を掛けていた。彼は目を見開き誰?って見上げた。
「えっと…アンゼルム様。し、失礼しました。ごきげんよう……ごくんっ」
クルト様はお皿を持ったまま焦って立ち上がった。なんてかわいいんだ。アルバンの弟なら成人したばかりかなと見つめた。
「クルト様、俺と一曲踊っていただけませんか?」
「へ?僕ですか?」
「はい」
真っ青な顔してキョロキョロして、誰か探したが見つからずどうしようと考えている。アンゼルムはかなり頑張って微笑んでいたのだが、彼に伝わるだろうかと必死に笑顔を作っていた。
「も、申し訳ございません。失礼は承知ですが……別の方をお誘い下さいませ。僕はあなたと踊る身分ではございません」
「そんなことはないですよ」
「でも……すみません!ごめんなさーい!」
ケーキたっぷりのお皿持ったまま、真っ青な顔してクルト様は逃げた。逃げた?あははっかわいいなあ。それにとてもいい匂いがした。ベルントには感じない、とても好ましい爽やかな花の香り。情欲に響く匂いがした。初めて他人に欲を感じたのだ。だが、すぐに彼は冷静になった。
「まあ無理か。一回りも上のおじさんに声かけられてもな」
身分は上だし歳もなあ。俺は彼の目には入らないのだろう。俺もあのくらいの頃、俺くらいの求婚目的の者に声を掛けられて嬉しいと思えただろうか。まあ……うーんと。嬉しくなかったもんなあと思い出していた。
それに、公爵家は子爵クラスとの縁談は最近なかったし、こういう反応になるのは仕方ない。残念だが、無理して来た甲斐はあったなと微笑んだ。素敵な人に会えたからいい。アンゼルムはなんとなく気分良く帰宅した。
その足でベルントのところに体調の様子を見に行くと、今日こそいたのか?俺には時間が少ないんだぞ!と詰められて、ついクルト様に決めたと言ってしまった。ダンスすら断れたのにな。言い切ってしまったがどうしよと、背中に冷や汗が流れる気がした。その足で執務室に向かい、
「エルムント、どうしよう」
「ふふっならばフリッツ様にお話をしてみたらいかがですか?」
「あー……そうだな。だがなあ……まだ社交界に出たばかりで嫁にくれるかな?」
ラングール家は白の賢者の家柄です。見劣りはしませんと勧めてくる。でもとアンゼルムは思案した。
「我が家は今までラングールから、嫁も婿も出したことももらったこともないんだが」
「きっかけがなかっただけでしょう?白と黒が手を取り合う必要も、今まではありませんでしたしね」
「そうだが……」
とっさにベルント様になじられて、クルト様のお名前が出るということは、彼を気に入ったのでしょう?ずっと探してて気に入る人がいなかったのに。きっと意味があると私は思います。進めて見てはとエルムントは言う。アンゼルムはでもなあと、二の足を踏んだ。
「うん……だが、あちらは俺に興味がなさそうだった。一回りも歳も違うし」
年齢もそうですが、旦那様は結婚関係では評判悪いですからねえって、エルムント楽しそうに笑った。失礼だよこいつ。そんなのは俺が一番分かっているとアンゼルムは憤慨した。
「あはは。昨日の今日ですから、少し考えられたらどうでしょう。それでも来て欲しければ……」
「ああ」
そうエルムントに返事はしたアンゼルムだが、あの日からクルト様が頭から離れないでいた。かわいらしい笑顔が脳裏に浮かぶ。はあ……俺は相当気に入ってたんだな。どうしたら……身分で脅すのはどうなんだろとか悶々と考えていた頃、秋の嵐がラングールの領地を直撃した。それもかなりの被害が出たようだと、人伝に聞いた。
「フリッツ様、領地はどうですか?」
「ああアンジェか。うん……もうどうにもならん。金がなくてなあ。昨年もそこそこやられてて、もう蓄えが乏しい。術師をたくさん雇えそうもなくて、仕込みに間に合わんだろう。あはは、はあ」
疲れ切ったようなフリッツ辺境伯。アンゼルムは会議の後、世間話のように話しかけた。彼はこの分だと税も規定分払えそうもなくて、さっき財務省に届けを出してきたと言う。来年その分を払うと念書は出して来たが、それも出来るかどうかだなとため息。アンゼルムはふと悪い考えが浮かんでチャンスだと思った。これを逃したら言いにくくなりそうだと感じ、不安になりながらも。
「差し出がましい様ですが、俺がお金を援助しますよ。その代わりクルト様と見合いをさせてもらえませんか?」
うつむいていたフリッツはうん?とアンゼルムを見上げた。驚愕とも言わんばかりで彼を見上げた。
「クルト……クルトぉ?」
「ええ。クルト様です」
へえ……ってアンゼルムを繁々見つめ、フリッツは顎を擦った。クルトは隅っこで食べてるだけだったろって。いないみたいに気配消してたはずで、よく見つけられたなあと楽しそうに笑う。
「あれでいいのか?うちはアンジェの家とは身分の差もある。王家との縁談なんてここ数百年ないが」
「確かにありませんが、ぜひ」
まあ……うーんとフリッツは唸った。なにか思案してるように体を振りながら唸り、
「アンジェの家とは、最近縁談が持ち上がらなかったのが不思議とは言えばそうだが。いつがいい?」
からかうような目つきでフリッツはアンゼルムを見上げた。ラングール家は王族や公爵家には嫁いでいるんだ。うちがないだけと思いを巡らせた。特に意味はなかったのだろう、機会がなかっただけだろうと。
「躾の出来てない子だが、それでもと言うならいいぞ」
「ありがとう存じます」
それからすぐにセッティングしてアンゼルムはお見合いをした。クルト様は見てるだけでかわいくて、眺めるているだけで幸せを感じるくらい。こんな気持ちになったのは初めてで、幸せな気分を味わっていた。
「お茶もお菓子も美味しいです」
「そうか。よかった」
外のガゼボでのお茶会だったが、なんと愛らしいんだろう。困って笑うのもかわいい。つい見つめ、アンゼルムはなにを話していいか分からず、無言が多くなってしまっていたが、気を取り直し、
「少し歩かないか?」
「はい」
彼の少し後ろをトコトコ付いてくる。頭一つ小さく、ベルントと背丈は同じくらいか。だが彼を見上げ、なんとか言葉を探して愛想笑いする姿すらずっと見ていられると、嬉しく思っていた。
「決めた」
「へ?」
「クルト様。ぜひ俺のところに嫁に来て欲しい」
「は?あの……お話もほとんどで、僕のどこを気に入ったのでしょう?」
「全部。見た目も匂いもだ」
ウッとクルト様は絶句して呆然としている。すまない、言葉が浮かばないんだ。かわいくてずっと見ていたいと思ってと心で言い訳をした。そしてアンゼルムは彼を抱きたいと強く思った。誰かに欲を持つなど初めてだ。ベルントとは自分からしたいとはあまり思わなかったから。
「結婚式は急ぐことになるのだが……」
「はい。それは伺っております」
「そうか」
エルムントがクルト様のお帰りの時間ですと近づいて来るのが見えた。もうそんな時間か。空を見上げれば少し太陽も傾き始めていた。名残惜しいなあと、空を見上げアンゼルムは思っていた。
「その事情で急ぐ。たぶん半年は取れないだろう」
「はい」
その日、アンゼルムは幸せな気分で執務をしていると、夜遅く急ぎの報が入った。屋敷から帰宅途中にクルト様がアウルベアに襲われたそうだ。彼は不安でなにかしたくても、なにをしていいか分からなかった。不安を解消したくて、たくさんお見舞いの品を送った。どんなものがお好きかも分からず、服や髪留め、花を送った。
その後目覚めて結婚式の当日。アンゼルムは幸せだった。クルト様は……外行きの顔をしていて分かりにくくはあったが、前妻のいる家に嫁ぐなどあまりないことだから、不安だろうとは思った。
そこから時間を置かずベルントも亡くなり、王の崩御だ。忙しくてたまに夕食で顔を合すくらいで会話も少なく申し訳ないと思ったが、どうにもならなかった。
アンゼルムは夕食でもクルトに見惚れてて、少ない時間くらい見ていたいと思ってしまって、会話がおろそかになっていた。それと、なんか見合いの時と雰囲気が違うように思っていたが、かわいくてどうでもいいかと放置した。ある程度時が過ぎ、彼の仕事もやっと落ち着いて、側仕えのティモに初夜のことを伝えることにした。
その時、彼は神の尻拭いで以前のクルト様ではないと言われたが、そんなのはどうでもよかった。よく見れば以前のクルト様より好ましく感じていた。彼がクルトの頬に触れたらビクッとして震えてしまって、目を強く閉じて背中を丸めた。ごめんなさいと震えて謝るんだ。そりゃあそうかと考えた。よく知らない人に抱かれるのは確かに怖いよなって。なんともかわいらしい反応で、アンゼルムは嬉しかった。
「ならお互いを知るところから始めよう」
「は、はい」
初夜をしないと言うと肩の力が抜けたのか、かわいらしい笑顔を俺に向けてくれた。抱きたい気持ちを抑える方が苦しいほどかわいらしくて、抱っこしてと言われ腕に抱いて眠った。クルト様から抱いてくれって言われた時は嬉しかった。そう言うってことは、俺は嫌われてはいないから。アンゼルムはとても嬉しい気持ちが強かった。
鳥の鳴き声で目が覚めた。俺の腕にはクルトが……いねぇ。俺の腰に足乗せて大の字だ。ティモが編んでくれたっていう「腹巻き」をして、口を開けて寝ている。ふふっ懐かしい夢を見たな。
「クルトおはよう」
足をどけて抱き寄せた。むにゃむにゃとしながらクルトは目を開けた。
「おはようアンジェ。もう朝?」
「うん」
「んふふっアンジェ……僕はまだ寝る!」
布団を引っ張り丸くなる。あれからずいぶん月日は経ち、季節もたくさん巡った。あれは……俺の一目惚れだったんだろう。今俺の腕にいるクルト。反則技のように見合いを進めたが、手に入れた時から俺の不幸は嘘のようになくなった。戦も討伐もあったが、隣にはいつもクルトがいた。それだけでよかったんだ。それだけで幸せだったんだ。ベルントとは違う、とても幸せな気持ちを感じ、布団で丸くなるクルトすら愛らしい。
「クルト起きて」
「ゔー……まだ眠いんだもん」
「もうローベルトが来る」
「クッ……なら起きるか」
仕方ねえなと布団から出て来た。ああ俺のクルト。かわいいだけだったクルトは大人のアンになった。美しく……ベルントよりも美しく、色っぽさも備えた。金髪に長いまつげ、緑の大きな瞳。痩せすぎたけど、腰回りはふっくらして柔らかく滑らかな白い肌。緑の大きな瞳で俺を見上げ、その瞳に俺が映る。
「クルト」
「んー……なに?」
目を擦るクルトの手を取り、俺は自分の股間に入れた。
「アンジェこんなにして。昨日もいたしましたが?」
「フッ夢を見たんだ。ずいぶん昔から初夜の日辺りまでをな。俺に怯えてたのに淫らに俺を求めてくれたんだ」
「うっ…忘れて……」
俺に背を向けて恥ずかしそうにする。いつまでもこんな恥じらいを持つクルトは堪らない。
「嫌だね。握ってよ」
「もう……ローベルト来るよ?」
文句言いながらも擦ってくれる。…ンッ……俺をよく知っている手の動きに快感が増して、クルトの下着を脱がし腹巻きは邪魔で取った。
「お前の喘ぎ声で入って来ないよ」
「僕そんなに大きな声出さないもん!」
「いいや……これを入れればさ」
クルトをうつ伏せにして穴から漏れる愛液を股間に塗る。肉をかき分けるように俺のをゆっくり押し込んだ。
「アンジェ!ああっンンッ」
「ほらエッチな声だ」
「うっ……んっ…ふっ……ヤメてよ……あっ」
声を殺す様子にクスクスと俺は笑った。いつもよく鳴くんだ。本人は分かってないんだろうが、透き通るいい声でアンジェと呼んでくれる。ゾクゾクと欲を刺激する声を上げるんだ。いつでも何度でもクルトの声に興奮する。愛しているって朦朧としながら俺を求めてくれるんだ。
「アンジェ……もぅ…朝は…持たないの……っ」
「そうだな」
クルトの腰を掴み俺は腰を振る。体の相性は抜群で、俺のモノで意識まで飛ばす。クルトを抱いていると時々ベルントとの情交が頭によぎるが、今は嘘のようにクルトに興奮して欲しくて堪らない。クルトも俺が欲しいと体を重ねてくれる。
「アンジェ奥を……イキたい…の…もっとしてぇ」
「ああ。ビクビクだもんな」
「アンジェ……ううっ…いじめないで……」
奥のクルトのいいところに強く押し込んだ。ビクビクと快感に肉がヒクつき、ギュッと俺を締め上げる。もう前など擦らなくても、中だけでイケる体になっている。前は触ると早いかな。
「クッああっアンジェだめぇ!」
「ぐぅっ……きっついな」
相変わらず締まりがよすぎる。だが気持ちいい。俺も無理だなと射精した。愛しい者の中に出すのは幸せだ。
「キスしてアンジェ」
「ああ」
クルトは振り向いて俺に腕を回しキスを求める。キス好きだもんな。俺は頭を抱え髪を撫でながらクルトを堪能した。舌を絡めるとハァハァと喘ぎ、アンジェ大好きと言ってくれる。小さな体で俺を目一杯求めてくれるんだ。
「愛してるよ。さて起きよう」
「ハァハァ…もっと欲しいけど……ローベルトが見える」
「あ?」
振り返ると、少し扉を開けてローベルトは中の様子を伺っていた。あはは。
「ローベルトすまない。もういいぞ」
フンと鼻を鳴らし、ローベルトはおはようございまーすと部屋に入り窓に向かう。
「昨晩から今までしてたんですか?」
「そこまでの体力はないさ。俺をいくつだと思っている」
「そうですか、旦那様ならありえるかと。お風呂は用意してありますよ」
「ああ」
窓を開けながらこの夫婦は何年経ってもほとんど毎日いちゃついて全く。俺が覗き魔みだいだろとブツブツ。ふと窓を開ける手が止まり、ローベルトはふふっと微笑んだ。
「でも……旦那様が幸せそうでいいかなって思っています」
「ああ幸せだ。クルトは俺の幸運なんだよ」
本当に思っているんだ。心が満たされて安心した生活が送れてるからな。
「そうですね。クルト様が来てから本当に旦那様の運は上向きになりましたから」
そうだろうと俺は笑った。ローベルトは前の結婚は、崖から落ちるみたいに不幸になりましたからねとボソッ
「聞こえてるぞローベルト」
「すみません。でも嘘じゃないですよね?」
「うん」
そうだ、その通りなんだ。クルトと番になってから色々あったが幸せを強く感じている。番前はベルントとも同じように幸せを感じていたんだ。だけどうなじを噛んでも、それ以上なにも変わらなかっただけ。俺たちが匂いを無視したからだ。たぶんベルントも俺の匂いを嫌じゃない程度だったのだろうと今は思う。お互い……若さゆえか。
「アンジェ。僕はあなたを全力で幸せにします!僕が幸せだからね!」
「ありがとう。お前は隣にいてくれるだけでいいよ。アンジェと呼んでくれればな」
「うん。アンジェ」
明るい声で俺の名前を呼んでくれるこの宝物がいればそれでいい。心から愛してるよクルト。そしてごめんベルント。俺のわがままに付き合わせて悪かったと、今は思っている。俺が無理を通さなければ、お前はもしかしたら愛する夫と短くとも幸せな最期を迎えられたかも知れない。そう思うと申し訳なかったと感じる。
まあ、過ぎたことを言っても始まらないが、ハーデス様の元に行くまで待ってくれ。
ベルント愛してたよ。それは嘘じゃない。ただ……合わなかっただけ、愛を継続できなかっただけ………
「プッなんて幸せそうに食べるんだか」
なんとなくよく見てみたくてその子に近づいた。そうだ、アルバンに似ているんだな。ってことはアルバンの弟か。少し離れてアンゼルムが眺めていると、誰かに声を掛けられて名残惜しそうにお皿を置いて、手を取って踊り出した。なんて軽やかに踊るんだ。へえ……
音楽が終わり一礼すると、まっしぐらにデザートに向かい、ケーキを取り皿に取るとバクバク食べている。あはは、かわいいな。俺の近くの空いている椅子にちょこんと座り、チョコレートケーキんふふっと微笑んで食べている。なんて愛らしい。
「クルト様で間違いはありませんか?」
声を掛けるつもりはなかったのに、アンゼルムは知らないうちに声を掛けていた。彼は目を見開き誰?って見上げた。
「えっと…アンゼルム様。し、失礼しました。ごきげんよう……ごくんっ」
クルト様はお皿を持ったまま焦って立ち上がった。なんてかわいいんだ。アルバンの弟なら成人したばかりかなと見つめた。
「クルト様、俺と一曲踊っていただけませんか?」
「へ?僕ですか?」
「はい」
真っ青な顔してキョロキョロして、誰か探したが見つからずどうしようと考えている。アンゼルムはかなり頑張って微笑んでいたのだが、彼に伝わるだろうかと必死に笑顔を作っていた。
「も、申し訳ございません。失礼は承知ですが……別の方をお誘い下さいませ。僕はあなたと踊る身分ではございません」
「そんなことはないですよ」
「でも……すみません!ごめんなさーい!」
ケーキたっぷりのお皿持ったまま、真っ青な顔してクルト様は逃げた。逃げた?あははっかわいいなあ。それにとてもいい匂いがした。ベルントには感じない、とても好ましい爽やかな花の香り。情欲に響く匂いがした。初めて他人に欲を感じたのだ。だが、すぐに彼は冷静になった。
「まあ無理か。一回りも上のおじさんに声かけられてもな」
身分は上だし歳もなあ。俺は彼の目には入らないのだろう。俺もあのくらいの頃、俺くらいの求婚目的の者に声を掛けられて嬉しいと思えただろうか。まあ……うーんと。嬉しくなかったもんなあと思い出していた。
それに、公爵家は子爵クラスとの縁談は最近なかったし、こういう反応になるのは仕方ない。残念だが、無理して来た甲斐はあったなと微笑んだ。素敵な人に会えたからいい。アンゼルムはなんとなく気分良く帰宅した。
その足でベルントのところに体調の様子を見に行くと、今日こそいたのか?俺には時間が少ないんだぞ!と詰められて、ついクルト様に決めたと言ってしまった。ダンスすら断れたのにな。言い切ってしまったがどうしよと、背中に冷や汗が流れる気がした。その足で執務室に向かい、
「エルムント、どうしよう」
「ふふっならばフリッツ様にお話をしてみたらいかがですか?」
「あー……そうだな。だがなあ……まだ社交界に出たばかりで嫁にくれるかな?」
ラングール家は白の賢者の家柄です。見劣りはしませんと勧めてくる。でもとアンゼルムは思案した。
「我が家は今までラングールから、嫁も婿も出したことももらったこともないんだが」
「きっかけがなかっただけでしょう?白と黒が手を取り合う必要も、今まではありませんでしたしね」
「そうだが……」
とっさにベルント様になじられて、クルト様のお名前が出るということは、彼を気に入ったのでしょう?ずっと探してて気に入る人がいなかったのに。きっと意味があると私は思います。進めて見てはとエルムントは言う。アンゼルムはでもなあと、二の足を踏んだ。
「うん……だが、あちらは俺に興味がなさそうだった。一回りも歳も違うし」
年齢もそうですが、旦那様は結婚関係では評判悪いですからねえって、エルムント楽しそうに笑った。失礼だよこいつ。そんなのは俺が一番分かっているとアンゼルムは憤慨した。
「あはは。昨日の今日ですから、少し考えられたらどうでしょう。それでも来て欲しければ……」
「ああ」
そうエルムントに返事はしたアンゼルムだが、あの日からクルト様が頭から離れないでいた。かわいらしい笑顔が脳裏に浮かぶ。はあ……俺は相当気に入ってたんだな。どうしたら……身分で脅すのはどうなんだろとか悶々と考えていた頃、秋の嵐がラングールの領地を直撃した。それもかなりの被害が出たようだと、人伝に聞いた。
「フリッツ様、領地はどうですか?」
「ああアンジェか。うん……もうどうにもならん。金がなくてなあ。昨年もそこそこやられてて、もう蓄えが乏しい。術師をたくさん雇えそうもなくて、仕込みに間に合わんだろう。あはは、はあ」
疲れ切ったようなフリッツ辺境伯。アンゼルムは会議の後、世間話のように話しかけた。彼はこの分だと税も規定分払えそうもなくて、さっき財務省に届けを出してきたと言う。来年その分を払うと念書は出して来たが、それも出来るかどうかだなとため息。アンゼルムはふと悪い考えが浮かんでチャンスだと思った。これを逃したら言いにくくなりそうだと感じ、不安になりながらも。
「差し出がましい様ですが、俺がお金を援助しますよ。その代わりクルト様と見合いをさせてもらえませんか?」
うつむいていたフリッツはうん?とアンゼルムを見上げた。驚愕とも言わんばかりで彼を見上げた。
「クルト……クルトぉ?」
「ええ。クルト様です」
へえ……ってアンゼルムを繁々見つめ、フリッツは顎を擦った。クルトは隅っこで食べてるだけだったろって。いないみたいに気配消してたはずで、よく見つけられたなあと楽しそうに笑う。
「あれでいいのか?うちはアンジェの家とは身分の差もある。王家との縁談なんてここ数百年ないが」
「確かにありませんが、ぜひ」
まあ……うーんとフリッツは唸った。なにか思案してるように体を振りながら唸り、
「アンジェの家とは、最近縁談が持ち上がらなかったのが不思議とは言えばそうだが。いつがいい?」
からかうような目つきでフリッツはアンゼルムを見上げた。ラングール家は王族や公爵家には嫁いでいるんだ。うちがないだけと思いを巡らせた。特に意味はなかったのだろう、機会がなかっただけだろうと。
「躾の出来てない子だが、それでもと言うならいいぞ」
「ありがとう存じます」
それからすぐにセッティングしてアンゼルムはお見合いをした。クルト様は見てるだけでかわいくて、眺めるているだけで幸せを感じるくらい。こんな気持ちになったのは初めてで、幸せな気分を味わっていた。
「お茶もお菓子も美味しいです」
「そうか。よかった」
外のガゼボでのお茶会だったが、なんと愛らしいんだろう。困って笑うのもかわいい。つい見つめ、アンゼルムはなにを話していいか分からず、無言が多くなってしまっていたが、気を取り直し、
「少し歩かないか?」
「はい」
彼の少し後ろをトコトコ付いてくる。頭一つ小さく、ベルントと背丈は同じくらいか。だが彼を見上げ、なんとか言葉を探して愛想笑いする姿すらずっと見ていられると、嬉しく思っていた。
「決めた」
「へ?」
「クルト様。ぜひ俺のところに嫁に来て欲しい」
「は?あの……お話もほとんどで、僕のどこを気に入ったのでしょう?」
「全部。見た目も匂いもだ」
ウッとクルト様は絶句して呆然としている。すまない、言葉が浮かばないんだ。かわいくてずっと見ていたいと思ってと心で言い訳をした。そしてアンゼルムは彼を抱きたいと強く思った。誰かに欲を持つなど初めてだ。ベルントとは自分からしたいとはあまり思わなかったから。
「結婚式は急ぐことになるのだが……」
「はい。それは伺っております」
「そうか」
エルムントがクルト様のお帰りの時間ですと近づいて来るのが見えた。もうそんな時間か。空を見上げれば少し太陽も傾き始めていた。名残惜しいなあと、空を見上げアンゼルムは思っていた。
「その事情で急ぐ。たぶん半年は取れないだろう」
「はい」
その日、アンゼルムは幸せな気分で執務をしていると、夜遅く急ぎの報が入った。屋敷から帰宅途中にクルト様がアウルベアに襲われたそうだ。彼は不安でなにかしたくても、なにをしていいか分からなかった。不安を解消したくて、たくさんお見舞いの品を送った。どんなものがお好きかも分からず、服や髪留め、花を送った。
その後目覚めて結婚式の当日。アンゼルムは幸せだった。クルト様は……外行きの顔をしていて分かりにくくはあったが、前妻のいる家に嫁ぐなどあまりないことだから、不安だろうとは思った。
そこから時間を置かずベルントも亡くなり、王の崩御だ。忙しくてたまに夕食で顔を合すくらいで会話も少なく申し訳ないと思ったが、どうにもならなかった。
アンゼルムは夕食でもクルトに見惚れてて、少ない時間くらい見ていたいと思ってしまって、会話がおろそかになっていた。それと、なんか見合いの時と雰囲気が違うように思っていたが、かわいくてどうでもいいかと放置した。ある程度時が過ぎ、彼の仕事もやっと落ち着いて、側仕えのティモに初夜のことを伝えることにした。
その時、彼は神の尻拭いで以前のクルト様ではないと言われたが、そんなのはどうでもよかった。よく見れば以前のクルト様より好ましく感じていた。彼がクルトの頬に触れたらビクッとして震えてしまって、目を強く閉じて背中を丸めた。ごめんなさいと震えて謝るんだ。そりゃあそうかと考えた。よく知らない人に抱かれるのは確かに怖いよなって。なんともかわいらしい反応で、アンゼルムは嬉しかった。
「ならお互いを知るところから始めよう」
「は、はい」
初夜をしないと言うと肩の力が抜けたのか、かわいらしい笑顔を俺に向けてくれた。抱きたい気持ちを抑える方が苦しいほどかわいらしくて、抱っこしてと言われ腕に抱いて眠った。クルト様から抱いてくれって言われた時は嬉しかった。そう言うってことは、俺は嫌われてはいないから。アンゼルムはとても嬉しい気持ちが強かった。
鳥の鳴き声で目が覚めた。俺の腕にはクルトが……いねぇ。俺の腰に足乗せて大の字だ。ティモが編んでくれたっていう「腹巻き」をして、口を開けて寝ている。ふふっ懐かしい夢を見たな。
「クルトおはよう」
足をどけて抱き寄せた。むにゃむにゃとしながらクルトは目を開けた。
「おはようアンジェ。もう朝?」
「うん」
「んふふっアンジェ……僕はまだ寝る!」
布団を引っ張り丸くなる。あれからずいぶん月日は経ち、季節もたくさん巡った。あれは……俺の一目惚れだったんだろう。今俺の腕にいるクルト。反則技のように見合いを進めたが、手に入れた時から俺の不幸は嘘のようになくなった。戦も討伐もあったが、隣にはいつもクルトがいた。それだけでよかったんだ。それだけで幸せだったんだ。ベルントとは違う、とても幸せな気持ちを感じ、布団で丸くなるクルトすら愛らしい。
「クルト起きて」
「ゔー……まだ眠いんだもん」
「もうローベルトが来る」
「クッ……なら起きるか」
仕方ねえなと布団から出て来た。ああ俺のクルト。かわいいだけだったクルトは大人のアンになった。美しく……ベルントよりも美しく、色っぽさも備えた。金髪に長いまつげ、緑の大きな瞳。痩せすぎたけど、腰回りはふっくらして柔らかく滑らかな白い肌。緑の大きな瞳で俺を見上げ、その瞳に俺が映る。
「クルト」
「んー……なに?」
目を擦るクルトの手を取り、俺は自分の股間に入れた。
「アンジェこんなにして。昨日もいたしましたが?」
「フッ夢を見たんだ。ずいぶん昔から初夜の日辺りまでをな。俺に怯えてたのに淫らに俺を求めてくれたんだ」
「うっ…忘れて……」
俺に背を向けて恥ずかしそうにする。いつまでもこんな恥じらいを持つクルトは堪らない。
「嫌だね。握ってよ」
「もう……ローベルト来るよ?」
文句言いながらも擦ってくれる。…ンッ……俺をよく知っている手の動きに快感が増して、クルトの下着を脱がし腹巻きは邪魔で取った。
「お前の喘ぎ声で入って来ないよ」
「僕そんなに大きな声出さないもん!」
「いいや……これを入れればさ」
クルトをうつ伏せにして穴から漏れる愛液を股間に塗る。肉をかき分けるように俺のをゆっくり押し込んだ。
「アンジェ!ああっンンッ」
「ほらエッチな声だ」
「うっ……んっ…ふっ……ヤメてよ……あっ」
声を殺す様子にクスクスと俺は笑った。いつもよく鳴くんだ。本人は分かってないんだろうが、透き通るいい声でアンジェと呼んでくれる。ゾクゾクと欲を刺激する声を上げるんだ。いつでも何度でもクルトの声に興奮する。愛しているって朦朧としながら俺を求めてくれるんだ。
「アンジェ……もぅ…朝は…持たないの……っ」
「そうだな」
クルトの腰を掴み俺は腰を振る。体の相性は抜群で、俺のモノで意識まで飛ばす。クルトを抱いていると時々ベルントとの情交が頭によぎるが、今は嘘のようにクルトに興奮して欲しくて堪らない。クルトも俺が欲しいと体を重ねてくれる。
「アンジェ奥を……イキたい…の…もっとしてぇ」
「ああ。ビクビクだもんな」
「アンジェ……ううっ…いじめないで……」
奥のクルトのいいところに強く押し込んだ。ビクビクと快感に肉がヒクつき、ギュッと俺を締め上げる。もう前など擦らなくても、中だけでイケる体になっている。前は触ると早いかな。
「クッああっアンジェだめぇ!」
「ぐぅっ……きっついな」
相変わらず締まりがよすぎる。だが気持ちいい。俺も無理だなと射精した。愛しい者の中に出すのは幸せだ。
「キスしてアンジェ」
「ああ」
クルトは振り向いて俺に腕を回しキスを求める。キス好きだもんな。俺は頭を抱え髪を撫でながらクルトを堪能した。舌を絡めるとハァハァと喘ぎ、アンジェ大好きと言ってくれる。小さな体で俺を目一杯求めてくれるんだ。
「愛してるよ。さて起きよう」
「ハァハァ…もっと欲しいけど……ローベルトが見える」
「あ?」
振り返ると、少し扉を開けてローベルトは中の様子を伺っていた。あはは。
「ローベルトすまない。もういいぞ」
フンと鼻を鳴らし、ローベルトはおはようございまーすと部屋に入り窓に向かう。
「昨晩から今までしてたんですか?」
「そこまでの体力はないさ。俺をいくつだと思っている」
「そうですか、旦那様ならありえるかと。お風呂は用意してありますよ」
「ああ」
窓を開けながらこの夫婦は何年経ってもほとんど毎日いちゃついて全く。俺が覗き魔みだいだろとブツブツ。ふと窓を開ける手が止まり、ローベルトはふふっと微笑んだ。
「でも……旦那様が幸せそうでいいかなって思っています」
「ああ幸せだ。クルトは俺の幸運なんだよ」
本当に思っているんだ。心が満たされて安心した生活が送れてるからな。
「そうですね。クルト様が来てから本当に旦那様の運は上向きになりましたから」
そうだろうと俺は笑った。ローベルトは前の結婚は、崖から落ちるみたいに不幸になりましたからねとボソッ
「聞こえてるぞローベルト」
「すみません。でも嘘じゃないですよね?」
「うん」
そうだ、その通りなんだ。クルトと番になってから色々あったが幸せを強く感じている。番前はベルントとも同じように幸せを感じていたんだ。だけどうなじを噛んでも、それ以上なにも変わらなかっただけ。俺たちが匂いを無視したからだ。たぶんベルントも俺の匂いを嫌じゃない程度だったのだろうと今は思う。お互い……若さゆえか。
「アンジェ。僕はあなたを全力で幸せにします!僕が幸せだからね!」
「ありがとう。お前は隣にいてくれるだけでいいよ。アンジェと呼んでくれればな」
「うん。アンジェ」
明るい声で俺の名前を呼んでくれるこの宝物がいればそれでいい。心から愛してるよクルト。そしてごめんベルント。俺のわがままに付き合わせて悪かったと、今は思っている。俺が無理を通さなければ、お前はもしかしたら愛する夫と短くとも幸せな最期を迎えられたかも知れない。そう思うと申し訳なかったと感じる。
まあ、過ぎたことを言っても始まらないが、ハーデス様の元に行くまで待ってくれ。
ベルント愛してたよ。それは嘘じゃない。ただ……合わなかっただけ、愛を継続できなかっただけ………
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