45 / 62
綾波明日菜の正体
池袋といえば……
しおりを挟むイケブクロのイケフクロウって……駄洒落か!
その名の通りフクロウの多分石像が北改札の通路にドンと置かれている。
夏休みとあってそれなりに待ち合わせの人が立っていた。
こんな所に有名人のあやぽんが来たら……まあ、でもこの間みたいに黒髪スーツの様な格好で来るのだろうかと……そして俺はある一つの可能性を考えていた。
そう……なぜ池袋なのか?
池袋と言ったらある意味オタクの聖地……特にお腐れ様達の聖地がある所。
俺はひょっとして……という気持ちが抑えられずにいた。
そう……あやぽんが……オタクという可能性だ……。
モデルでインフルエンサーのあやぽんが……実は腐女子だった。
なんてタイトルが思い浮かぶ……。
「マジか……もし……そうなら……」
もしもそうなら……あやぽんの本当の姿でここに来るかも知れない……ぼさぼさの黒髪で眼鏡をかけて……制服姿で……って……それじゃいつもの綾波じゃないか……。
「ヤッホーー」
そんな事を考えていると、唐突に後ろから声をかけられた。
俺はドキドキしながら声のする方に振り向くと……。
「うおお!」
この間の黒髪眼鏡……とはまるで正反対の、金髪ロングに黒の派手な柄の入ったTシャツ、デニムのショートパンツ姿のギャルギャルしい格好をしたあやぽんがそこに立っていた……。
「えーーーー!」
なんかどこからか大きな声が……って今はそんなDQNに構っている場合じゃない。
「何?」
あやぽんは不思議そうな顔で俺の前に佇む。
「……いや、凄い格好だなと……」
「そう? 普通じゃね?」
「じゃねって……ギャルですか……」
「えーー? 似合わない系?」
「……いえ……スッゴク似合います!」
ある意味予想通りでホッとした。そして少し残念な気持ちになる。
だって、これじゃあ、俺と全く釣り合わない……。今から俺がこんな綺麗な人の隣を、あやぽんの隣を歩くなんて……と思ったら不安しかない。
美女と野獣ならぬ、美女とオタク……いや、ギャルとオタク……。
それにしても、いつものあやぽんとは違う恰好過ぎて逆に周囲は気が付かない……まあ、池袋自体○○が多いからこっちの方が目立たないけど……。
いつものあやぽんは、どちらかと言えば派手さの中に清楚さを感じさせる恰好が多く、あまりギャルギャルしい恰好は見た記憶がない。
「じゃあ、とりあえず行こうか?」
そう言って俺の腕に自分の手をかける。
「えええ! えっと行くって……どこに?」
ま、まさかこのまま、あの大きなビルの方に?!
まだ、その可能性が捨てきれない……しかし、あやぽんは美しくネイルされた人差し指を立てて上に向けた。
「池袋って言ったら買い物でしょ?」
「……ですか」
「うん! あがる!」
「いや、でも……だったら六本木とか原宿とかじゃないんですか?」
「ああ、そういう所のは仕事がら貰えるのよ」
あやぽんはうんざりした表情で手をヒラヒラと横に振った。
「ですか……」
貰えるって……やっぱり……すげえな……この人は……。
「ほらほら行くよ」
あやぽんはそう言って俺の腕を引き寄せ自分の腕に絡める。
すると……。
「ひうっ!」
どこからか妙な悲鳴が聞こえて来る。
「……ん?」
「ああ、気にしない気にしない、池袋には○な人が多いから」
「○とか言うなし」
○ってなんだ? お洒落だと入らないぞ?
俺はあやぽんに引っ張られる様に買い物へ向かった。
0
あなたにおすすめの小説
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
黒に染まった華を摘む
馬場 蓮実
青春
夏の終わりに転校してきたのは、忘れられない初恋の相手だった——。
高須明希は、人生で“二番目”に好きになった相手——河西栞に密かに想いを寄せている。
「夏休み明けの初日。この席替えで、彼女との距離を縮めたい。話すきっかけがほしい——」
そんな願いを胸に登校したその朝、クラスに一人の転校生がやってくる。
彼女の名は、立石麻美。
昔の面影を残しながらも、まるで別人のような気配をまとう彼女は——明希にとって、忘れられない“初恋の人”だった。
この再会が、静かだった日常に波紋を広げていく。
その日の放課後。
明希は、"性の衝動"に溺れる自身の姿を、麻美に見られてしまう——。
塞がっていた何かが、ゆっくりと崩れはじめる。
そして鬱屈した青春は、想像もしていなかった熱と痛みを帯びて動き出す。
すべてに触れたとき、
明希は何を守り、何を選ぶのか。
光と影が交錯する、“遅れてきた”ひと夏の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
隣の席のクールな銀髪美少女、俺にだけデレるどころか未来の嫁だと宣言してきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な高校生、相沢優斗。彼の隣の席は『氷の女王』と噂のクールな銀髪美少女、雪城冬花。住む世界が違うと思っていたが、ある日彼女から「私はあなたの未来の妻です」と衝撃の告白を受ける。
その日から、学校では鉄壁の彼女が、二人きりになると「未来では当然です」と腕を組み、手作り弁当で「あーん」を迫る超絶甘々なデレモードに!
戸惑いながらも、彼女の献身的なアプローチに心惹かれていく優斗。これは未来で結ばれる運命の二人が、最高の未来を掴むため、最高の恋をする糖度MAXの青春ラブコメディ。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる