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第三章 悩める剣士との出会い
第65話 なぜそこにいるの?
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「今日はどうするのワタル?」
「ああ・・・おはようウェンディ。今日は商業ギルドに行ってみようかと思う」
「ゲッ!何で商業ギルドに行くのよ?もう用はないでしょ?」
「前に言った時は何も聞けなかったからな・・・それにロードさんとエルザさんにもお礼を言いたいし」
「もう2人ともいないんじゃないの?」
「それでもいいさ。情報収集してくるよ」
「そ、それじゃ私はユキナと一緒にいるわ」
・・・・・・・・・
「ウェンディはエルザさんに会いたくないだけだな・・・」
朝、俺の寝室でウェンディと話したあと、一人で商業ギルドを訪れることにした。
思えばこの世界にきて初めて単独行動をしている。
いつも俺の隣でブンブン飛んでいるウェンディがいないとなんだか不思議な気分だ。
ギギギ
「あのーすみません・・・」
商業ギルドの立派な扉を開けて中に入る。前回のような出迎えがないが、職員の間で緊張が走るのが分かった。
とりあえずカウンターにいる若い女性の職員に声をかけた。
「こ、これはワタル様。ほ、ほ、本日はど、ど、どのようなご用でしょうか?」
あ・・・この人前回来た時に声をかけた人だ。相変わらずメチャメチャ緊張している。
「いえ、別に用ってほどでもないですが、一日商業ギルドマスターにご挨拶できればと思いまして」
「そうですかー!わかりましたー!挨拶ですねー!」
「あの、落ち着いて下さい。いなければまた出直します」
「わかりましたー!出直すんですねー!」
・・・こりゃだめだ。
「これはこれはワタル様!ようこそいらっしゃいました!」
「ああギルさん。先日はお世話になりました」
奥の部屋から焦った表情の副支店長のギルさんが俺に駆け寄ってきた。職員の誰かが伝えにいったのだろう。
そのまま応接室に通される。
「先程はうちの職員が失礼しました。それで本日はどのような御要件で?」
「いえいえこちらこそ急に来てしまい申し訳ありません。えっと今日はロードさんとエルザさんに先日のお礼を伝えに来ました」
「そうですか・・・」
ギルさんは少し難しい顔になって続けた。
「あの・・・一日商業ギルドマスターはあの日以来ここには来ておりません。エルザさんも同様です」
「そりゃ一日商業ギルドマスターですからしょうがないですね」
「失礼ですが、あの御方とはどのようなご関係ですか?」
「エルザさんとは顔見知りですが、ロードさんとは初対面なんですよ。今日お会いできればその辺もお聞きできればと思いまして」
「なんと・・・そうでしたか」
俺の答えにギルさんは驚き、続けた。
「実はあの日は王家からの手紙で国の重要人物が来ることは知っていたのですが、突然本部から、ワタルさんにどうしても会いたい人物が来ることが通達されました」
「別に俺は国の重要人物ではありませんよ」
「王家からの手紙、本部からの通達、そして実際お見えになられたのは精霊のドリュアス様とエルザ様です。我々が構えるのは仕方ありません」
そりゃそうだ。総理大臣と本社から通達来て、精霊が姿を見せれば俺だってビビる。
「まぁそりゃビビりますよね・・・ギルさんはロードさんにお会いしたんですよね?」
「いえいえ、会ったのはエルザ様とドリュアス様だけです。お二人もワタル様が帰られたあといつの間にかいなくなっていました。それでドリュアス様のお連れ様が何者なのかワタル様にお聞きできればと」
うーんどうしたものか・・・エルザさんがアトランティスの管理者ですなんて言えないしな・・・ロードさんの事は何も知らない。
「エルザさんとは旅の途中でお世話になっただけです。ロードさんは本当に何も知りません」
「そ、そうですよね・・・失礼しました。これ以上はお尋ねしません」
なんか勘違いしてくれたけど、これじゃますます俺が重要人物みたいになったような気がする。
そこで俺は話題を変えることにした。
「ギルさん。ロイヤル仮面って知ってますか?」
「もちろんですよ!シップブリッジで義賊ロイヤル仮面を知らない商人は誰もいません」
「義賊なんですね・・・一体何者なんですか?」
「それは誰にも分かりません。しかし、ロイヤル仮面は盗賊や最近流行っている黒の集団から何度も我々商人を守ってくれました。」
「何度もですか?」
「ええ、特に黒の集団は手練れですので、並の護衛だと歯が立たない。しかし、ロイヤル仮面がピンチの時はさっそうと現れて助けてくれる。商人の間では守護神のように崇められています」
「そりゃすごいですね・・・」
・・・・・・・・・
ロイヤル仮面か・・・まさに漫画で登場するヒーローだな。
商業ギルドを後にした俺は、予定よりも早く用事が済んだので、木の精霊教会へ向かうことにした。
おや?あれは王家の馬車だな?
もうすぐ目的地に着くという所で、アドレーヌ様が乗っている馬車が遠ざかって行くのが見えた。
そういえば今日は探し人に会うような事を言っていたな。
無事会えたのだろうか?まぁ後で聞いてみよう。
俺はボロボロで建付けの悪い教会の扉を開けた。
キーーー
蝶番が錆びている時に出す音が鳴る。
「こんにちはー!今日も来ましたー!」
「ん?おお!ワタル殿ではないか!会いたかったぞ!」
「・・・嘘だろ?!何でアリシアさんがいるの・・・」
教会のドリュアス様の像の前には昨日俺を逆ナンしたアリシアさんがいた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
面白い、続きが気になるという方はいいねや感想を頂ければ嬉しいです♪
「ああ・・・おはようウェンディ。今日は商業ギルドに行ってみようかと思う」
「ゲッ!何で商業ギルドに行くのよ?もう用はないでしょ?」
「前に言った時は何も聞けなかったからな・・・それにロードさんとエルザさんにもお礼を言いたいし」
「もう2人ともいないんじゃないの?」
「それでもいいさ。情報収集してくるよ」
「そ、それじゃ私はユキナと一緒にいるわ」
・・・・・・・・・
「ウェンディはエルザさんに会いたくないだけだな・・・」
朝、俺の寝室でウェンディと話したあと、一人で商業ギルドを訪れることにした。
思えばこの世界にきて初めて単独行動をしている。
いつも俺の隣でブンブン飛んでいるウェンディがいないとなんだか不思議な気分だ。
ギギギ
「あのーすみません・・・」
商業ギルドの立派な扉を開けて中に入る。前回のような出迎えがないが、職員の間で緊張が走るのが分かった。
とりあえずカウンターにいる若い女性の職員に声をかけた。
「こ、これはワタル様。ほ、ほ、本日はど、ど、どのようなご用でしょうか?」
あ・・・この人前回来た時に声をかけた人だ。相変わらずメチャメチャ緊張している。
「いえ、別に用ってほどでもないですが、一日商業ギルドマスターにご挨拶できればと思いまして」
「そうですかー!わかりましたー!挨拶ですねー!」
「あの、落ち着いて下さい。いなければまた出直します」
「わかりましたー!出直すんですねー!」
・・・こりゃだめだ。
「これはこれはワタル様!ようこそいらっしゃいました!」
「ああギルさん。先日はお世話になりました」
奥の部屋から焦った表情の副支店長のギルさんが俺に駆け寄ってきた。職員の誰かが伝えにいったのだろう。
そのまま応接室に通される。
「先程はうちの職員が失礼しました。それで本日はどのような御要件で?」
「いえいえこちらこそ急に来てしまい申し訳ありません。えっと今日はロードさんとエルザさんに先日のお礼を伝えに来ました」
「そうですか・・・」
ギルさんは少し難しい顔になって続けた。
「あの・・・一日商業ギルドマスターはあの日以来ここには来ておりません。エルザさんも同様です」
「そりゃ一日商業ギルドマスターですからしょうがないですね」
「失礼ですが、あの御方とはどのようなご関係ですか?」
「エルザさんとは顔見知りですが、ロードさんとは初対面なんですよ。今日お会いできればその辺もお聞きできればと思いまして」
「なんと・・・そうでしたか」
俺の答えにギルさんは驚き、続けた。
「実はあの日は王家からの手紙で国の重要人物が来ることは知っていたのですが、突然本部から、ワタルさんにどうしても会いたい人物が来ることが通達されました」
「別に俺は国の重要人物ではありませんよ」
「王家からの手紙、本部からの通達、そして実際お見えになられたのは精霊のドリュアス様とエルザ様です。我々が構えるのは仕方ありません」
そりゃそうだ。総理大臣と本社から通達来て、精霊が姿を見せれば俺だってビビる。
「まぁそりゃビビりますよね・・・ギルさんはロードさんにお会いしたんですよね?」
「いえいえ、会ったのはエルザ様とドリュアス様だけです。お二人もワタル様が帰られたあといつの間にかいなくなっていました。それでドリュアス様のお連れ様が何者なのかワタル様にお聞きできればと」
うーんどうしたものか・・・エルザさんがアトランティスの管理者ですなんて言えないしな・・・ロードさんの事は何も知らない。
「エルザさんとは旅の途中でお世話になっただけです。ロードさんは本当に何も知りません」
「そ、そうですよね・・・失礼しました。これ以上はお尋ねしません」
なんか勘違いしてくれたけど、これじゃますます俺が重要人物みたいになったような気がする。
そこで俺は話題を変えることにした。
「ギルさん。ロイヤル仮面って知ってますか?」
「もちろんですよ!シップブリッジで義賊ロイヤル仮面を知らない商人は誰もいません」
「義賊なんですね・・・一体何者なんですか?」
「それは誰にも分かりません。しかし、ロイヤル仮面は盗賊や最近流行っている黒の集団から何度も我々商人を守ってくれました。」
「何度もですか?」
「ええ、特に黒の集団は手練れですので、並の護衛だと歯が立たない。しかし、ロイヤル仮面がピンチの時はさっそうと現れて助けてくれる。商人の間では守護神のように崇められています」
「そりゃすごいですね・・・」
・・・・・・・・・
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おや?あれは王家の馬車だな?
もうすぐ目的地に着くという所で、アドレーヌ様が乗っている馬車が遠ざかって行くのが見えた。
そういえば今日は探し人に会うような事を言っていたな。
無事会えたのだろうか?まぁ後で聞いてみよう。
俺はボロボロで建付けの悪い教会の扉を開けた。
キーーー
蝶番が錆びている時に出す音が鳴る。
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「ん?おお!ワタル殿ではないか!会いたかったぞ!」
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