あの日、僕は君に恋をした。

愛カノン

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「…藤沢くん…少し顔色良くなったみたいね!」
「あ、清水先生…。」

固まっていた、藤沢に
向こうで仕事としていた
清水先生が、彼に声をかけると
藤沢の顔つきが変わった気がした。

「…藤沢くん…紅神くんがね?
ここまでおぶって来てくれて
ずっと、あなたのそばにいたんだよ。」

彼女がそう言うと、藤沢は
俺の方を見て、口を開いた。

「…そうだったんだね…ごめんね
迷惑かけて…ありがとう。紅神くん。」

と彼は、これまで見たこともない
くらいに、目尻を下げて
優しく微笑んだ。

「…ッ///」
「…えっ?!…どーしたの?
紅神くん…!。」

その微笑みに俺は…たぶんきっと
藤沢にも、誰にも見せられないくらい
顔が赤いと思う…

「…いや…。」
「あら~…照れちゃって~!ふふっ」

それを見た、清水先生は
小さく、笑った。

「…べ、別に…照れてない…」
「…あははっ…紅神君は、顔に出やすいね~。」
「なっ!」

何なんだよ…この保険医は…
俺をからかいやがって…

「…あ、僕…もう大丈夫そうなので…
帰…り、ま、スゥー…」
「おい!…藤沢…ッ…。」

藤沢が、ベットから足をおろす
寸前、体制を崩しそうになったので
俺は彼を支えた。

「…藤沢君。今日は、早退しなさい。」
「でも…」

こんなに体調悪いくせに、なんで
授業出ようとするんだ?なぜに
そんなに…

「…藤沢…なんで…?」
「えっ?…」

俺は、藤沢をベットに移動させながら
問いかけた。

「なんで…そんなに…頑張るんだ? 
体調悪いくせに…なんで…そこまで。」

藤沢の顔を、真っ直ぐ見つめながら
彼の言葉を待った。

「…えっと…それは…」
「「それは?」

俺と保健医の声を、ハモらせ
ながらも、じっと見つめた。

「…高3になったら、もう…卒業でしょ?…だから…今のうちから、研究員になるために、勉強をって…思って…」

その言葉は、予想していたが…
藤沢のその真剣な眼差しに
情熱のこもった言葉に…俺は…

「…そうか。」
「…研究員に…藤沢君に合ってる…
そっかぁ…そうなのね…だからあんなに頑張ってたのね…理解したわぁ。」

その日、俺も本気でなにかに
取り組んで見たいと思った。
いつも…藤沢には…刺激を与えられ
てる気がするな…

「…何かに、本気で取り組むって…
結構いいのかもな。」
「なぜ…今それを…。」

保健医が、俺の方を見て
そう言った。
タイミング悪かったか?

「…あ、あー…なんか、藤沢見てたら
俺、今まで何かに本気になったことなんかなくて…だから…本気で俺もって
思ったんだけど…何か変か?」

と訊ねてみたら、保健医の清水が
感動してんのか、目に涙をためて
俺に近づいてきた。

「…紅神君…君は…君は…」
「えっ?…な、何だよ…」
「素晴らしい子だわ。…先生は
嬉しいよ。」

何、大げさなことを…
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