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35.美少女現る…その③
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ララルーアが㊗初変化の後、みんなで注意深く観察したところ、ある法則が見えてきた。
【ララ変化法則】
①竜力が足りている時は自由に変化できる。
②人型は一時間ほどしかまだ保つことが出来ない。
③なぜか人型だとスリムになる。
「わーい、わーい!私もこれで立派な竜人よ~」
今は竜体に戻っているララだが、ぴょんぴょん跳ねながら喜びを露わにしている。ドウリアも涙ぐみ『ララ様ご立派ですよ』と嬉し涙を流している。
「ウッキウッキーー、ウッキポヨン?」
「な~に~。にんにん喧嘩売ってるの…。人型の時にお腹の肉はどこに行ったのかなんて知らないもん。あ、分かった。竜体のこのお腹は目の錯覚なんだよ。本当はないのに見えちゃう、あれよ、蜃気楼と同じ現象だねー」
「ウキー、ウッキ」
「いやーん。摘まんじゃ駄目よ。蜃気楼は摘まめない?そんなことないもん、実体のある蜃気楼もあるもん!」
いやいや、実体があるならそれはもはや蜃気楼ではないだろう。
そんなあほなやり取りをトカタオは真面目な顔で黙って見ていた。しかし心の中はにやけたおっさんと化していた。
(竜体も可愛らしかったが、人型もなんて可愛いんだ、あれは天使の領域に達しているな。今度竜力を与える時は手ではなく口にしたい…、いや待て待て俺。ララはまだ子供だぞ、それじゃ俺は立派な変態になってしまうじゃないか)
『贅肉を蜃気楼と言い張る立派な竜人』と『にやけた立派な変態竜人』…。【割れ鍋に綴じ蓋】というように意外とお似合いな二人なのかもしれない。
「それよりララ様の服をすぐにご用意しなくては!人型の時にシーツでは困りますから。本当は仕立て屋を呼んで作りたいのですが、それでは時間が掛かりますね。それまでは侍女服になってしまいますかね…」
「それなら俺が町で服を買ってきてやる。ララ一緒に行くか?」
「本当!私、お買い物初めてなの。行く行く♪」
「よし、今から二人で出掛けよう」
「待ってくださいトカタオ様。二人だけで何かあっては大変ですから、私もお供いたします」
ドウリアが慌ててた様子で自分も一緒に行こうとするが、護衛のカイに却下されてしまう。
「金竜であるトカ様が一緒なら安全は保障されています。余計な者達がついて行って無駄に目立つより二人だけの方がいいでしょう。ララ様、トカ様、町デートをお楽しみください」
(グッジョブ、さすがカイ。恩に着るぞ)
トカタオは乳兄弟であるカイの的確な援護射撃に心の中でにんまりし、見えない様に小さくガッツポーズをしていた。
「デ、デート?!それって、私とトカのことよね?いいのかな…まだ子供なのに。いや~ん、大人の階段登っちゃうわかも、お兄様に怒られちゃう。うーん、どうしよう」
まだ誰ともデートをしたことのないララは、なにやら変な意味で動揺している。デートはなにも大人のフルコース以外にも健全なデートがあるのだが、そのことを知らないのだ。
南の辺境地では一度も外出を許されなかったララは、城内のあらゆる会話を盗み聞きして貪欲に知識を増やしていた。大人の知識は侍女達が声を忍ばせて話している会話からばっちり学習していた。その結果、ずいぶんと偏った内容がインプットされているのだ。
「ララ、俺とのデートだと美味しい物を食べられるぞ。一緒に行くか」
「美味しい物!やったー!行くー、食べるー!」
ララの迷いは一瞬で消えトカとの初デートを即決した。食べ物に釣られまくっている学習しないララであったが、釣られたのはララだけではなかった。
トカタオは二人だけでデートをしたくて言ったのだが、もう一匹見事に釣られてしまったものがいた。
「ウッキ!ウキキイ!」
「あら、にんにんもデートに参加するのね。三人でデート楽しみ~♪」
「なっ、ミニ猿もか…」
「トカ、いいよね、にんにんも一緒で?美味しい物はみんなで一緒に食べる方が美味しさ倍増だもん」
「ああ、勿論だ。三人で行こう…」
(はぁ、仕方ない。初デートはミニ猿付きで我慢しよう…)
デート参加者はトカタオ、ララルーア、にんにんの三人に決定した。
では、初デート出発ー!
【ララ変化法則】
①竜力が足りている時は自由に変化できる。
②人型は一時間ほどしかまだ保つことが出来ない。
③なぜか人型だとスリムになる。
「わーい、わーい!私もこれで立派な竜人よ~」
今は竜体に戻っているララだが、ぴょんぴょん跳ねながら喜びを露わにしている。ドウリアも涙ぐみ『ララ様ご立派ですよ』と嬉し涙を流している。
「ウッキウッキーー、ウッキポヨン?」
「な~に~。にんにん喧嘩売ってるの…。人型の時にお腹の肉はどこに行ったのかなんて知らないもん。あ、分かった。竜体のこのお腹は目の錯覚なんだよ。本当はないのに見えちゃう、あれよ、蜃気楼と同じ現象だねー」
「ウキー、ウッキ」
「いやーん。摘まんじゃ駄目よ。蜃気楼は摘まめない?そんなことないもん、実体のある蜃気楼もあるもん!」
いやいや、実体があるならそれはもはや蜃気楼ではないだろう。
そんなあほなやり取りをトカタオは真面目な顔で黙って見ていた。しかし心の中はにやけたおっさんと化していた。
(竜体も可愛らしかったが、人型もなんて可愛いんだ、あれは天使の領域に達しているな。今度竜力を与える時は手ではなく口にしたい…、いや待て待て俺。ララはまだ子供だぞ、それじゃ俺は立派な変態になってしまうじゃないか)
『贅肉を蜃気楼と言い張る立派な竜人』と『にやけた立派な変態竜人』…。【割れ鍋に綴じ蓋】というように意外とお似合いな二人なのかもしれない。
「それよりララ様の服をすぐにご用意しなくては!人型の時にシーツでは困りますから。本当は仕立て屋を呼んで作りたいのですが、それでは時間が掛かりますね。それまでは侍女服になってしまいますかね…」
「それなら俺が町で服を買ってきてやる。ララ一緒に行くか?」
「本当!私、お買い物初めてなの。行く行く♪」
「よし、今から二人で出掛けよう」
「待ってくださいトカタオ様。二人だけで何かあっては大変ですから、私もお供いたします」
ドウリアが慌ててた様子で自分も一緒に行こうとするが、護衛のカイに却下されてしまう。
「金竜であるトカ様が一緒なら安全は保障されています。余計な者達がついて行って無駄に目立つより二人だけの方がいいでしょう。ララ様、トカ様、町デートをお楽しみください」
(グッジョブ、さすがカイ。恩に着るぞ)
トカタオは乳兄弟であるカイの的確な援護射撃に心の中でにんまりし、見えない様に小さくガッツポーズをしていた。
「デ、デート?!それって、私とトカのことよね?いいのかな…まだ子供なのに。いや~ん、大人の階段登っちゃうわかも、お兄様に怒られちゃう。うーん、どうしよう」
まだ誰ともデートをしたことのないララは、なにやら変な意味で動揺している。デートはなにも大人のフルコース以外にも健全なデートがあるのだが、そのことを知らないのだ。
南の辺境地では一度も外出を許されなかったララは、城内のあらゆる会話を盗み聞きして貪欲に知識を増やしていた。大人の知識は侍女達が声を忍ばせて話している会話からばっちり学習していた。その結果、ずいぶんと偏った内容がインプットされているのだ。
「ララ、俺とのデートだと美味しい物を食べられるぞ。一緒に行くか」
「美味しい物!やったー!行くー、食べるー!」
ララの迷いは一瞬で消えトカとの初デートを即決した。食べ物に釣られまくっている学習しないララであったが、釣られたのはララだけではなかった。
トカタオは二人だけでデートをしたくて言ったのだが、もう一匹見事に釣られてしまったものがいた。
「ウッキ!ウキキイ!」
「あら、にんにんもデートに参加するのね。三人でデート楽しみ~♪」
「なっ、ミニ猿もか…」
「トカ、いいよね、にんにんも一緒で?美味しい物はみんなで一緒に食べる方が美味しさ倍増だもん」
「ああ、勿論だ。三人で行こう…」
(はぁ、仕方ない。初デートはミニ猿付きで我慢しよう…)
デート参加者はトカタオ、ララルーア、にんにんの三人に決定した。
では、初デート出発ー!
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