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第7話 一瞬で砕け散る幸せ
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「エルザはローズの妹だから…子供の頃から良く知っているから…愛せると思ったけど…やっぱり無理だった。だって君は同じ姉妹とは思えないほど似ても似つかないのだから」
「え…?」
フィリップは悲しげな顔でこちらを見ているけれども…私の方が余程その言葉によって傷つけられていた。
姉とは似ても似つかない…それは私が姉とは違って美しくないと間接的に言っているようなものだった。
美しい姉とは違い、自分は少しも似ていないと言う自覚はあった。私は姉のようなプラチナブロンドではないし、瞳も紫ではない。ダークブロンドの髪に、ヘーゼルの瞳…姉に比べれば見劣りするのは自分が一番良く分かっていた。
「で、でも…私達、今日結婚したばかりなのに…いきなり、そんな事を言われても…」
「だから、今言うんだよ」
その言葉はとても冷たい声だった。
「どういう…事…?」
「僕に普通の夫婦のような関係を求められても困るから、結婚式を終えた後に告げようと思っていたんだよ。この結婚は…はっきり言ってしまえば僕の意思じゃないからね。両親と…君の両親、そして君が決めた結婚だ」
「フィ、フィリップ…」
フィリップは私から視線をそらせると、再び窓に目を向けた。
「僕にはローズだけだった。彼女意外の女性は欲しくは無かった。けれど…ローズは僕と結婚する約束を破って…突然この地にフラリと現れた男と恋に落ち…結婚式も間近だったのにも関わらず…駆け落ちして逃げてしまった」
「…」
私は黙ってフィリップの話を聞いていた。
「その時の絶望が…君に分かるかい?」
「それは…」
分かると言えば分かるし、分からないと言えば…分からない。何故なら姉のローズは私達家族にとっても特別な存在だったから。
姉は誰からも愛される女性だった。地味で目立たない私とは違って、その場にいるだけで目立っていたし、周りを明るくしてくれた。それにとても優しい人だった。
私達家族の自慢であり、大切な存在だったのに…。
姉は私達家族を捨てて、本当に愛する男性を見つけて去ってしまった。
だから、大切な人を失ってしまったという点ではフィリップと同じであると言えた。
でも家族の情愛と、恋人との愛はまた違うものだという事も理解していた。
「ほら?僕の質問に答えられないだろう?誰も僕の絶望の気持ちが分からないのさ」
フィリップは冷たい笑みを浮かべて私を見た。
「フィリップ…」
私は泣きたい気持ちを必死で抑えて彼を見た。
絶望の気持ち?
それなら十分過ぎるくらい分かる。何故なら今、まさに私がその状態に置かれているのだから。
子供の頃からずっと大好きだったフィリップ。
姉と恋人同士で幸せそうにしている姿を応援しながら、陰でどれ程涙を流してきたか、彼は知らない。
私は2人の事がとても大切だったから、幸せになってもらいたかったから…自分の気持ちを押し殺して結婚をお祝いするつもりだった。
それなのに…姉の突然の失踪。
その後、フィリップの両親から私と彼の結婚についての打診。
美しい姉の代わりに私が嫁いでいいのだろうかと、すごく悩みに悩んでいた矢先…。
『僕の所へお嫁に来るかい?』
フィリップが私に尋ねてきたから、結婚を決意したのに―。
「え…?」
フィリップは悲しげな顔でこちらを見ているけれども…私の方が余程その言葉によって傷つけられていた。
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「だから、今言うんだよ」
その言葉はとても冷たい声だった。
「どういう…事…?」
「僕に普通の夫婦のような関係を求められても困るから、結婚式を終えた後に告げようと思っていたんだよ。この結婚は…はっきり言ってしまえば僕の意思じゃないからね。両親と…君の両親、そして君が決めた結婚だ」
「フィ、フィリップ…」
フィリップは私から視線をそらせると、再び窓に目を向けた。
「僕にはローズだけだった。彼女意外の女性は欲しくは無かった。けれど…ローズは僕と結婚する約束を破って…突然この地にフラリと現れた男と恋に落ち…結婚式も間近だったのにも関わらず…駆け落ちして逃げてしまった」
「…」
私は黙ってフィリップの話を聞いていた。
「その時の絶望が…君に分かるかい?」
「それは…」
分かると言えば分かるし、分からないと言えば…分からない。何故なら姉のローズは私達家族にとっても特別な存在だったから。
姉は誰からも愛される女性だった。地味で目立たない私とは違って、その場にいるだけで目立っていたし、周りを明るくしてくれた。それにとても優しい人だった。
私達家族の自慢であり、大切な存在だったのに…。
姉は私達家族を捨てて、本当に愛する男性を見つけて去ってしまった。
だから、大切な人を失ってしまったという点ではフィリップと同じであると言えた。
でも家族の情愛と、恋人との愛はまた違うものだという事も理解していた。
「ほら?僕の質問に答えられないだろう?誰も僕の絶望の気持ちが分からないのさ」
フィリップは冷たい笑みを浮かべて私を見た。
「フィリップ…」
私は泣きたい気持ちを必死で抑えて彼を見た。
絶望の気持ち?
それなら十分過ぎるくらい分かる。何故なら今、まさに私がその状態に置かれているのだから。
子供の頃からずっと大好きだったフィリップ。
姉と恋人同士で幸せそうにしている姿を応援しながら、陰でどれ程涙を流してきたか、彼は知らない。
私は2人の事がとても大切だったから、幸せになってもらいたかったから…自分の気持ちを押し殺して結婚をお祝いするつもりだった。
それなのに…姉の突然の失踪。
その後、フィリップの両親から私と彼の結婚についての打診。
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フィリップが私に尋ねてきたから、結婚を決意したのに―。
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