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第4章 4 集落の神官
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「アルマンゾ、ヘルマン。後のことは頼む。必ずこの集落を守り抜けよ。」
「「はい!オスカー様っ!」」
アルマンゾとヘルマンの力強く返事をする姿を満足気に見たオスカーはうなずくと、次に私に視線を移した。
「よし、アイリス。すぐに治療をしてもらおう。そして一刻も早くお前を両親のもとへ返してやる。」
「あ、ありがとうございます・・・。状況がさっぱりわかりませんが・・・お二人ともお気をつけて・・・。」
私はアルマンゾとヘルマンに言葉を掛けると、2人は嬉しそうに笑みを浮かべた。
するとオスカーが不機嫌そうに言う。
「急いで教会へ行くぞ。」
そして2人に背を向けると足早に歩き始めた。
「あの・・?オスカー様・・・?」
しかしオスカーは前を向いたまま返事をせずに私を抱えたまま黙って歩く。何故だろう・・?私はまたしてもオスカーの機嫌を損ねてしまったのだろうか・・・?
「・・・・・・るな。」
するとオスカーが小声でつぶやくように言った。
「え?今なんとおっしゃったのですか?」
「あまり・・・俺の前で他の男に話しかけるな。」
「え・・ええっ?!」
驚いてオスカーを見ると彼はどこかすねたような目で私を見下ろしている。ひょっとして・・あれだけのことなのにオスカーは妬いているのだろうか・・?
「な・・・何だ。そんなにジロジロ俺を見るな。」
頬を赤らめ、視線をそらすオスカーを見て不謹慎ながら可愛らしい・・・と私は思わず思ってしまった―。
「ここが教会だ。」
オスカーがある建物の前で足を止めたので、私は目の前の建物を見上げた。しかし・・・。
「あの・・・オスカー様・・本当にここが・・教会なのですか・・?」
「ああ、そうだ。」
「ですが・・・。」
教会と言われた建物は、どこからどう見ても普通の煉瓦で出来た平屋の建物にしか見えなかった。
すると私の考えていることが分かったのか、オスカーは説明した。
「この建物は・・教会だとばれないようにわざとこのような造りにしてあるのだ。教会と知られると・・・厄介だからな。」
知られると厄介・・・一体どういうことなのだろう?70年前と今とで、これ程異なる状況に自分が身を置くことになるとは思いもせず、不安が募る一方だ。
「すぐに司祭に治療してもらおう。アイリス、少しだけ降ろすぞ。」
「はい・・・。」
オスカーは私をそっと床の上に降ろした。地面に足を置いた時、まるで両足をたわしでおもいきり擦られたような痛みが走る。
「!」
声こそ出さなかったものの、あまりの痛みに顔が苦痛にゆがむ。オスカーは素早くドアを開けると、すぐに私を抱き上げて尋ねてきた。
「アイリス・・・大丈夫だったか?」
その顔は心底私を心配しているような顔に見えた。だから私は、本当は両足裏が痛くてたまらなかったが、無理に笑みを浮かべて答えた。
「はい、大丈夫です。」
しかしオスカーは言った。
「嘘を言うな。本当は痛くてたまらないのだろう?先程よりも顔色が悪い。」
すると私たちの声を聞きつけたのか、部屋の奥から真っ白なローブを身に着け、そして白い筒上の帽子をかぶった神官がこちらへ向かって近づいてきた。
「これは驚きました・・・。オスカー様ではありませんか。おや・・・?そのお方は・・?」
男性は私を見ると目を見開いた。その人は輝くような金の髪に青い瞳の人物だった。年齢は私たちよりは上だろうが・・・両親よりは若く見えた。
「シモン。俺の婚約者のアイリス・イリヤだ。今は詳しく説明している暇はない。彼女の足の怪我を診てやってくれ。」
するとシモンと呼ばれた神官はオスカーに言った。
「ではまず、イリヤ様をソファに座らせてあげてください。」
シモンは窓際に置かれたソファを指さした。
「分かった。」
オスカーは私をソファ迄抱きげるとそっと降ろした。するとシモンは私の前にやってくると跪いた。
「はじめして、私はこの集落の神官を務めておりますシモンと申します。」
「初めまして・・アイリス・イリヤと申します。」
するとシモンは言った。
「申し訳ございません。イリヤ様。少し両方のおみ足を失礼いたしますね。」
シモンは私の両足首を掴むと足裏を自分の顔に向けると驚愕した表情で私を見た―。
「「はい!オスカー様っ!」」
アルマンゾとヘルマンの力強く返事をする姿を満足気に見たオスカーはうなずくと、次に私に視線を移した。
「よし、アイリス。すぐに治療をしてもらおう。そして一刻も早くお前を両親のもとへ返してやる。」
「あ、ありがとうございます・・・。状況がさっぱりわかりませんが・・・お二人ともお気をつけて・・・。」
私はアルマンゾとヘルマンに言葉を掛けると、2人は嬉しそうに笑みを浮かべた。
するとオスカーが不機嫌そうに言う。
「急いで教会へ行くぞ。」
そして2人に背を向けると足早に歩き始めた。
「あの・・?オスカー様・・・?」
しかしオスカーは前を向いたまま返事をせずに私を抱えたまま黙って歩く。何故だろう・・?私はまたしてもオスカーの機嫌を損ねてしまったのだろうか・・・?
「・・・・・・るな。」
するとオスカーが小声でつぶやくように言った。
「え?今なんとおっしゃったのですか?」
「あまり・・・俺の前で他の男に話しかけるな。」
「え・・ええっ?!」
驚いてオスカーを見ると彼はどこかすねたような目で私を見下ろしている。ひょっとして・・あれだけのことなのにオスカーは妬いているのだろうか・・?
「な・・・何だ。そんなにジロジロ俺を見るな。」
頬を赤らめ、視線をそらすオスカーを見て不謹慎ながら可愛らしい・・・と私は思わず思ってしまった―。
「ここが教会だ。」
オスカーがある建物の前で足を止めたので、私は目の前の建物を見上げた。しかし・・・。
「あの・・・オスカー様・・本当にここが・・教会なのですか・・?」
「ああ、そうだ。」
「ですが・・・。」
教会と言われた建物は、どこからどう見ても普通の煉瓦で出来た平屋の建物にしか見えなかった。
すると私の考えていることが分かったのか、オスカーは説明した。
「この建物は・・教会だとばれないようにわざとこのような造りにしてあるのだ。教会と知られると・・・厄介だからな。」
知られると厄介・・・一体どういうことなのだろう?70年前と今とで、これ程異なる状況に自分が身を置くことになるとは思いもせず、不安が募る一方だ。
「すぐに司祭に治療してもらおう。アイリス、少しだけ降ろすぞ。」
「はい・・・。」
オスカーは私をそっと床の上に降ろした。地面に足を置いた時、まるで両足をたわしでおもいきり擦られたような痛みが走る。
「!」
声こそ出さなかったものの、あまりの痛みに顔が苦痛にゆがむ。オスカーは素早くドアを開けると、すぐに私を抱き上げて尋ねてきた。
「アイリス・・・大丈夫だったか?」
その顔は心底私を心配しているような顔に見えた。だから私は、本当は両足裏が痛くてたまらなかったが、無理に笑みを浮かべて答えた。
「はい、大丈夫です。」
しかしオスカーは言った。
「嘘を言うな。本当は痛くてたまらないのだろう?先程よりも顔色が悪い。」
すると私たちの声を聞きつけたのか、部屋の奥から真っ白なローブを身に着け、そして白い筒上の帽子をかぶった神官がこちらへ向かって近づいてきた。
「これは驚きました・・・。オスカー様ではありませんか。おや・・・?そのお方は・・?」
男性は私を見ると目を見開いた。その人は輝くような金の髪に青い瞳の人物だった。年齢は私たちよりは上だろうが・・・両親よりは若く見えた。
「シモン。俺の婚約者のアイリス・イリヤだ。今は詳しく説明している暇はない。彼女の足の怪我を診てやってくれ。」
するとシモンと呼ばれた神官はオスカーに言った。
「ではまず、イリヤ様をソファに座らせてあげてください。」
シモンは窓際に置かれたソファを指さした。
「分かった。」
オスカーは私をソファ迄抱きげるとそっと降ろした。するとシモンは私の前にやってくると跪いた。
「はじめして、私はこの集落の神官を務めておりますシモンと申します。」
「初めまして・・アイリス・イリヤと申します。」
するとシモンは言った。
「申し訳ございません。イリヤ様。少し両方のおみ足を失礼いたしますね。」
シモンは私の両足首を掴むと足裏を自分の顔に向けると驚愕した表情で私を見た―。
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