目覚めれば、自作小説の悪女になっておりました

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売

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マシュー・クラウド ⑨完結編 ~さよなら、ジェシカ

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1

翌朝―
聖剣士、そして神官達は一斉に神殿に集められた。
俺は神殿の外から身を隠して、中の様子を探っている。
本日、正式に聖女の発表と聖女からの挨拶が行われるらしいが・・・そんな茶番劇に付き合う気はさらさら無かった。
あんな女が聖女等であるものか。癒しの魔法が発動した?その証拠があると言うのか?何故皆あの女の禍々しいオーラに気が付かないのだろうか? 
・・・くそっ!
こんな集会なんかやめさせたい。これではあの女の思う壺だ。恐らく、聖女として皆の前に現れた段階で強力な暗示をかけてくるだろう。そうなったら、もうお終いだ。
だが、今の俺にはあの女の暗示を妨害するべき手段が何も無い・・・!
このまま黙って皆がソフィーの手に堕ちるのを見ているしか無いのか・・・?!
 その時、俺は全く気が付いていなかった。ある人物がすぐ背後まで迫って来ていると言う事を・・・。


 聖女ソフィーの挨拶が終了し、集会は閉会した。聖剣士、神官達は皆ぞろぞろと神殿を後にする。
 ジェシカに会いに行かなければ―。
俺は彼女のクラスに行ってみたが、何処にも姿が見えなかった。・・・考えてみれば今夜ジェシカは『ワールズ・エンド』へ向かう。今更授業に出てもどうにもならないだろう。それなら・・・女子寮だろうか?
そこで転移魔法でジェシカの部屋へ移動してみたが、やはりここにもいない。
そうなると・・きっと、あの場所に居るに違いない。

 俺が生徒会室の前に行くと、中から声が聞こえて来た。やはりジェシカは生徒会室に来ていたようだ。
少しだけ会話を立ち聞きしていると、ライアン先輩の声がした。

「お前と・・後レオだったか?たった2人で魔界の門まで辿り着けると思うか?恐らくソフィーはお前が今夜マシューと一緒に門へ向かう事を知っていたんだと思う。多分・・・あの女の事だ。追手を放つはずだ。その追手と言うのは勿論・・・。」

俺は中へ入ると言った。
「そう、追手は聖剣士になると思うよ。」

その場に居た全員が驚いて俺を振り向いたのは言うまでもない。

「マシューッ!ど、どうしてここに?!」

愛しいジェシカが駆け寄ってきた。
「さっき、女子寮に行ったらジェシカがいなかった。・・・恐らく生徒会室に来ているんじゃなかいと思ってね。」
彼女を安心させるために無理に笑顔で答える。

「おい、マシュー。お前・・・こうなる事・・気付いていたのか?ソフィーが聖女に選ばれる事を・・・。」

テオ先輩が俺に詰め寄って来た。ソフィーが聖女に選ばれるのを気付いていたかだって?そんなのは当然だ。何故ならあの女の目的は・・・!
俺は遠回しに気が付いていた事を話すと、ジェシカが今夜決行するのは無理なのではと言い出してきた。いや、それでは駄目だ。この機会を逃せば、俺はもうソフィーによって聖剣士の資格を剥奪されるかもしれない。そうなると、もっと『ワールズ・エンド』を目指すのが難しくなってくる。
だから俺は、全員を見渡すと言った。

「ジェシカ、今夜予定通り『ワールズ・エンド』へ向かう。先輩達も・・・当然来てくれますよね?」


 門番交代まで30分前・・・・。俺は神殿に来ていた。ジェシカ達はライアン先輩がかけた特殊な魔法で姿と気配を完全に消し、物陰に隠れている。俺達と合流したレオも一緒だ。
俺はレオから預かった特別な睡眠薬を忍ばせ、門番達に近付く。やはり事前に調べた通り、門番は2名の聖剣士と神官の合計4名だ。

「こんばんは、皆さん。今夜『ワールズ・エンド』の門番を務めるマシュー・クラウドです。」
俺は平静を装って彼等に近付く。

「おう、マシューか。どうした?今夜はいつもより早いな。いつもなら10分位前にやってくるのに。」

知り合いの聖剣士が言う。

「ええ、今夜は仮眠から早めに目が覚めたものですから。」

「ふ~ん・・そうか。所でお前・・・。」

え?何だ?どこか俺に怪しい所でもあっただろうか?すると、そこへ神官が声を掛けて来た。

「おい、お前・・・マシュー・クラウド。何故、本日の集会に顔を出さなかったんだ?俺は出欠を取る係だったから、お前が今日来ていなかったのは知っているぞ?」

チッ!俺は心の中で舌打ちをした。
そうか・・・この神官は記憶力に特化している能力の持ち主だったのか・・。

「え、ええ・・・。少し体調が悪かったもので。」
俺は咄嗟に胡麻化すが、さらに神官は詰め寄って来る。

「なら、尚更来るべきだっただろう?今朝は聖女様の祝福の言葉を賜る日だったんだぞ?聖女様のお言葉に触れれば、どんな傷も体調不良も回復できるというのに・・!」

神官の目が何処か狂気を帯びて来た。やはり・・・もう完全にソフィーの支配下に置かれているのかもしれない。ふと見ると、他の神官や聖剣士も何処か殺気を帯びてきている。

「そうだな・・・。同じ聖女様に仕える聖剣士のくせに、顔を出さなかったという事は・・聖女様を愚弄しているも同然だ。おい、門番を交代する前に・・・根性を叩き直してやろうか?」

聖剣士の1人が剣に手を添える・・・。


「マシューッ!!」

ジェシカの切羽詰まった叫び声が聞こえた。

慌てて振り向くと、ジェシカがケビンに口を押えられているのが目に入った。

「な、何だ?侵入者か?!」

1人の神官が言う。しまったっ!けれど、門番達の視線が一斉に俺からそれたのは幸いだった。俺は持っていた睡眠薬の入った液体を振りまいた―。

途端に怪しい煙が辺りに立ち込め、物言わず次々と床に倒れ込む門番達。俺はレオから事前に貰っていた睡眠薬の中和剤を飲んでいた為、全くの無害だった。

「マシューッ!」

ジェシカが俺に駆け寄ってくると、目の前でピタリと止まり、突然頭を下げて来た。

「ごめんなさい!わ、私・・・マシューが切られてしまうのかと思って、つ・つい・・。」

ジェシカの声は震えている。

「ジェシカ・・・。」
俺は胸が詰まりそうになった。

「「「「マシューッ!!」」」」

テオ先輩達も俺に駆け寄って来る。

「どうだ、マシュー。俺の調達して来た睡眠薬・・・凄い効果だろう?」

レオが自慢げに言う。

「ああ、本当に流石だよ。ありがとう、レオ。」

「それで、こいつらはどうするんだ?」

ケビン先輩が足元に転がっている門番達を見下ろして言う。

「はい、このままにしておくとすぐに見つかってしまうので、取り合えずこの神殿の奥の部屋にでも隠して置こうかと思っています。ケビン先輩、テオ先輩、お願い出来ますか?この神殿の作りは知っていますよね?」

「ああ、勿論。」
「それ位知ってるさ。」

ケビン先輩とテオ先輩が答える。

「でも、門番が居ないとまずいだろう?」

レオが不思議そうに尋ねて来るので、俺は4つの小さな人形を取り出した。

「あ、それは・・・!」

ジェシカが人形を見て声を上げる。

「何?知ってるの?ジェシカ。」

俺が尋ねると、ジェシカは頷いた。

「前に公爵が・・・。」

「そうか、彼もこの魔法が使えるのか。」

俺は4つの人形を手に取ると倒れている門番達の上に順番に乗せていき、呪文を唱える。
すると・・・見る見るうちに人形はそれぞれの門番の姿へと形を変えていく。それを見て驚いたのが俺とジェシカを除く全員だった。

ダミー人形たちの姿が完全体に変わると、俺は彼等に命じた。
「いいか、ここでお前達は門番を務めるんだ。」

「「「「はい。」」」」

半分虚ろな目をしたダミー人形たちは声を揃えて返事をする。
・・・ここでケビン先輩とテオ先輩とはお別れだ。

「お願いします。ケビン先輩、テオ先輩。」

「ああ、分かってる。」

「まかしておけ。」

彼等には何かトラブルがあった時の為に、見張りとしてこの場に留まってもらう事にしたのだ。

「ジェシカ・・・必ず無事に戻って来いよ?」

ケビン先輩はジェシカの頭を撫でながら言う。

「ケビンさん・・・。」

ジェシカの目には薄っすら涙が浮かんでいた。

「ほら、泣くなって。無事に戻ってきたら俺とデートしような?」

・・・どさくさに紛れてとんでもない事を言う先輩だ。


「さあ、行こう。」

俺はジェシカに手を差し伸べた。ジェシカは頷くと、手を取る。
そして、俺とジェシカ、ライアン先輩とレオの4人で『ワールズ・エンド』へ続く門へと足を踏み入れた—。




2

俺達4人は『ワールズ・エンド』へとうとうやってきた。

「すごい・・・こんな景色は生れて初めて見るな・・。」

ライアン先輩は感心したように言う。

「俺は2度目だけどな、やっぱりここは凄い場所だぜ。」

レオは辺りを見渡し、ジェシカに声をかけた。

「どうした、ジェシカ?さっきから黙っているけど?」

するとジェシカは顔を上げて答えた。

「う、ううん。あ、あの・・・この景色、以前そっくり同じものを夢で見た事があったから・・。」

そう答えるジェシカの顔色は真っ青だ。ジェシカ・・・もしや君が見た不吉な予知夢はここだったのかい・・・?

「大丈夫か?ジェシカ。随分顔色が悪いようだが・・・?」

ライアン先輩が心配そうにジェシカの顔を覗き込んだが、彼女は笑顔で答えた。

「いいえ、大丈夫ですから。ご心配無用です。」

しかし・・俺の目にはジェシカが無理しているようにしか見えなかった。

歩きながら俺は皆に言った。

「『魔界の門』には今4人の聖剣士達が門番をしています。彼等の側には俺が行きますので、皆は何処か離れた場所で隠れていてください。」

「俺が気配を消す魔法をかければ物陰に隠れる必要は無いんじゃないか?」

何も知らないライアン先輩が言う。

「いいえ、この『ワールズ・エンド』では魔法を使う事が出来ませんよ。何か不思議な力が働いているようで、ここでは全員魔法を使う事が出来ません。」
・・・最も俺は人間としての魔法を使う事は出来ないが、魔族の魔法は使う事が出来るが、ここは伏せておく。

「よし、それじゃお前がその門番達と交代したら俺達が出てくればいいんだな?」

レオの言葉に俺は頷く。

「ああ、そうしてくれないか?」
そしてジェシカを見ると言った。
「いいかい、ジェシカ?今度は・・・例えどんな事があっても、さっきのように声を上げたり、飛び出したりしたら駄目だからね?」

「ど、どんな事があっても・・・って?」

ジェシカが怯えたような目で震えながら俺を見つめる。・・・俺はまたジェシカを不安にさせるような事を言ってしまったようだ。
だから安心させる為に、ここは笑顔で答える。

「万一の為だよ。念には念を入れておかないとね?」

「う、うん・・。わ・分かったわ・・・。」

ジェシカは頷くが、まだその身体は震えている。ライアン先輩たちの目が無ければ、ここは安心させる為に抱きしめてあげたいところだが・・とてもこの場では無理だ。

 やがて『魔界の門』が見えて来た。俺はジェシカ達を門から100m程離れた木の陰に隠れるように言うと、門番をしている聖剣士達に近付いて行く。


「お疲れ様です。門番の交代に参りましたマシュー・クラウドです。」
俺はいつも通り敬礼すると言った。

「ああ、お前がマシューか。」
「やっと現れたって訳だな?」
「一度、お前とは手合わせしてみたいと思っていたんだよ・・・。」
「これは・・・聖女様からの命令だからなあ・・・。」

言うなり彼ら4人はいきなり剣を抜くと、振りかざしてきた。

「!!」
咄嗟に数m後ろに飛び退けて攻撃を交わす。

「へへへ・・・今の攻撃を交わすとはなあ・・。流石魔族の血を引くだけの事がある。」

1人の男が血走った目で俺を睨み付けながら言う。しまった・・・!これは罠だったんだ!俺は隠れて見ているであろうジェシカ達の事を案じた。何としてもここは俺が彼等を止めて・・・!

「何、よそ見してるんだよっ!!」

上空から男が剣を振りかざして舞い降りて来た。
「くっ!!」
キイイイインッ!!
咄嗟に抜いた剣でそれを止めると、間髪入れず背後からもう一人の男が襲い掛かって来る。
ドスッ!!
俺は男の腹を目掛けて蹴りを入れる。

「グ・グホッ!!」

地面に倒れ込み、激しく咳き込む男を一瞥すると俺は今度は別の男に魔族だけが行使できる炎の魔法を繰り出し、前方から襲い掛かって来た男に投げつけた。

「グワアアアッ!!」

男の握っていた剣が真っ赤に燃えて、その熱さにたまらず男は悲鳴を上げる。

「気を付けろ!!奴は魔族の血を引いている!人間の魔法は使えなくても魔族の魔法を使いこなすぞ!!」

まだ怪我を負っていない1人の聖剣士が、もう一人の男に声をかける。

「ああ、そうだ。俺の身体には半分魔族の血が流れている。お前達人間と一緒にするな。この世界では魔族の血を持つ俺の方が有利だと言う事を忘れるな!!」
本当は・・・こんなセリフを言いたくはない。だがここで少しでも俺が有利だという事を見せつけなければ・・・!!

その時だ。

「マシュー!!俺の存在を忘れるな!加勢するぞっ!!」

ライアン先輩が剣を携えて加勢しにやってきた。

「ラ、ライアン先輩?!」
俺は狼狽えた。何故、出てきたのですか?先輩!

「ほう・・・まだいたのか・・?」

その声に俺は驚いて振り向く。見ると、先程炎で大やけどを負ったはずの聖剣士が剣を構えて立っているでは無いか。あんな腕で剣を持つなんて・・・!!

「ハハハ・・・・。どうだ、聖女様の力のお陰で、こんな傷はアッと今に治るようになったんだ・・。凄いだろう?お前も今から聖女様の祝福を受けて見ろよ・・。」

男の目は血走っている。傷が治っているだって?馬鹿な事を言うな。その腕は・・・火傷で酷い事になってるじゃないかっ!

その一瞬の隙が・・・いけなかったのだろう。
ドスッ!!突然胸が焼け付くように熱くなるのを感じた。え・・・?

「マシューッ!!」

ジェシカが悲鳴を上げて、俺の方に向かって走って来るのが見える。ジェシカ・・!何故、何故出て来たんだ?!

「ゴフッ!!」
焼けつく胸の痛みに思わず咳き込むと、口から血を吐き出してしまった。
え・・・?
その時に、俺は初めて自分が胸を貫かれている事に気が付いた。
ガクッ
俺の身体は地面に倒れ込む。

「マシューッ!!」

ライアン先輩の叫び声が聞こえる。それと共に、レオが矢を放ち、2人の聖剣士の胸を貫く姿が見えた。そしてライアン先輩も俺を切った男を切りつけた。

「マシューッ!」

ジェシカが泣きながら俺に駆け寄ろうとした時・・・。

「「ジェシカッ!!」」

こちらに駆け寄って来る2人の聖剣士の姿が目に飛び込んできた。その姿を見て、俺達は驚愕する。

・・・ソフィーが放った追手はアラン王子と公爵だったのだ。

「やめろ!ジェシカ!早まった真似をするな!!」

アラン王子がジェシカに呼びかけながら向かって来る。

「ジェシカ!今ならまだ間に合う!学院へ戻るんだ!」

公爵もジェシカに叫んでいる。や・・・やはり俺達の動きは全て読まれていたんだ・・!

「い・・・いや!来ないで!アラン王子!ドミニク様っ!」

ジェシカは叫ぶと、俺の方に向かって駆けよって来る・・・。駄目だ、ジェシカ・・。来るな・・。

ジェシカは泣きながら俺に駆け寄ってくると跪いた。

「お・・・俺の事は構わず・・・に、逃げろ・・・早く・・魔界の門を開けるんだ・ジェシカ・・・あいつらに捕まったら、恐らく君は・・・・ゴホッ!」

「い・・・嫌ッ!貴方を置いて逃げるなんて・・・!」

ジェシカは泣きながら俺に縋りついてくる。
「だ・・駄目だ・・。彼等はもう・・君の知ってる・・以前の彼等では無いんだ・・つ、捕まったら、きっとただでは・・・。」

「ジェシカッ!お前は何の為にここまで来たんだ?ノアを助けるために来たんだろう?!」

ライアン先輩がジェシカをグイと引き起こす。そんな事をしている内に今にもアラン王子達がこちらへ向かってどんどん距離を詰めて来ている。

「そうだ、ジェシカ!俺達が・・・必ずお前を逃がしてやるから・・・!」

そこへ現れたのはレオだ。そうだ・・・レオ・・・ジェシカを連れて・・・。


「嫌!は・・離して・・・!マシューが・・・!」

ジェシカは必死で叫ぶが、レオがジェシカの手を引いて走り出していく姿を見届けると、俺は力を振り絞って立ち上がると、俺を守るようにライアン先輩が前に立った。
いつの間にか目の前にアラン王子と公爵が立っていたのだ。

「さあ、俺達にジェシカを引き渡すんだ。どうせ、その傷では何も出来ないだろう?」

アラン王子が挑発したように言う。その目は・・・いつものアイスブルーの瞳では無く、黒く濁っていた。
駄目だ・・・目が眩む・・。

「そうだ・・・。歯向かえば容赦はしないぞ?まあ・・・その傷ではもう・・助からないかもしれないがな・・・。」

公爵の瞳は銀色に光っている・・・。

「黙れッ!お前達の相手はこの俺がする!」

ライアン先輩が剣をかまえると言った。む・・・無茶だ・・・。仮にも彼等は聖剣士なんだ・・・。

「ああ、俺だっているのを忘れない事だな?」

え・・・・その声は・・・?

「レ・・・・レオ・・・?」
馬鹿な・・・何故ジェシカの側に・・・俺はもう立つのがやっとだと言うのに・・何故・・・ジェシカを1人で・・?
だ、駄目だ・・・俺はもうこれ以上は・・・。身体が大きく傾き、気が付くと俺は地面に倒れ込んでいた。
ライアン先輩とレオの声が遠くで聞こえる。

ジェシカ・・・どうか・・無事に魔界へ辿り着いて、ノア先輩を・・・・。
短い間だったけど、ジェシカの側にいられて俺は幸せだったよ・・・。

さよならジェシカ—。

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