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第14話 次の見合い相手は
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翌朝7時―
私は清々しい気分で目が冷めた。
「う~ん…よく寝た」
スプリングのきいたふかふかなベッドの上で伸びをするとベッド下に置いた室内履きに履き替えた。
シャッ!
部屋のカーテンを勢いよく開けると眩しい太陽の日差しが部屋の中に差し込んで来る。
「う~ん、良いお天気ね。まさに絶好のお見合い潰し日和だわ!」
さて、今日はどんな方法でデニムのお見合いをぶっ潰してやろうかな?今日のお見合いは午後1時からだから考える時間はたっぷりある。
「よし…まずは腹ごしらえね」
私は腕組しながら朝日に向かって呟いた―。
****
仮住まいの客室に朝食を運んでもらい、私は朝から優雅な朝食に舌鼓を売っていた。甘いはちみつがかかったワッフル、控えめな甘さのスコーンに生クリームを添えて、酸味のあるフルーツの盛り合わせに、グリーンサラダ、スクランブルエッグにボイルソーセージ…。
コンコン
その時、部屋の扉がノックされた。
「はい、誰かしら?」
すると扉の外で声が聞こえた。
「奥様、私です。」
それはメイドのクララの声だった。
「あら、クララね?どうぞ、入ってきて」
カチャリ…
ドアが開かれ、クララが顔を覗かせた。
「お食事中、失礼致します。奥様」
頭を下げながらクララが言う。
「あら、いいのよ。それよりクララは朝食は食べたのかしら?」
「いえ、まだですが?」
「それなら都合がいいわ。食事の量が多すぎて1人じゃ食べ切れ無くて困っていたのよ。私と一緒に食べましょう?」
するとクララは大袈裟なくらいに手を振った。
「と、とんでもありません!奥様ッ!仮にも伯爵家の奥様がメイドと共に食事だなんて…!」
「あら、所詮伯爵夫人と言っても所詮私の出自は成金上がりの平民よ?そんな事よりも食べ切れない食事を無駄にしてしまうほうが勿体ないわよ。空いてる椅子もあるんだし、早く座って」
「は、はあ…で、では致します」
私はクララが席につくと早速食事を勧めた。しかし遠慮してなかなか手を伸ばそうとしないので、私の方から取皿にトングで料理を取ってクララの前に差し出した。
「さあ、食べて頂戴!」
「あ、ありがとうございます…」
恐縮しまくっていたクララだったが、一口料理を口にした途端に表情が代わり、無我夢中で料理を食べ始めた。
フフフ…必死になって食べている。余程この料理が美味しいのだろう。
考えてみれば私はこの屋敷に来てからというもの、ずっと1人きりの食事を余儀なくされていた。おそらく正式なコネリー家の人間と認めて貰えていなかったのだろう。
あっという間に皿に取り分けた料理を食べ終えたクララは突如我に返ったかのようにハッとなると頭を下げてきた。
「も、申し訳ございません、奥様っ!あまりの美味しさについ夢中になってしまいましたっ!」
「いいのよ、クララ。貴女が食事を食べるのを手伝ってくれたお陰で残さずに済んだわ。それで今日のデニムのお見合い相手の事…調べがついたのかしら?」
「はい、あらかた分かりました。まず午後1時からのお見合い相手ですが、彼女は若干16歳の少女でマリア・クラウス。彼女の趣味は…どうもカジノめぐりらしく、特にカードゲームが好きなようです。そして午後4時からのお見合い相手はジェニー・ワイルド様でこの方は17歳ですね。」
私はフォークでメロンを刺しながら言った。
「う~ん…どの令嬢も犯罪スレスレの年齢ね…。やっぱりデニムは少女趣味の男だったのね。まさに変態の極みだわ。でも…最初の令嬢がカジノ好きとは好都合ね」
「え?何かお見合いを潰すのに妙案でも思いついたのですか?」
クララが好奇心旺盛な目で尋ねてくる。
「ええ、もうバッチリね。既に私の頭の中で次の作戦のシナリオが出来上がったわ」
私は不敵な笑み浮かべるとメロンを口に入れた―。
私は清々しい気分で目が冷めた。
「う~ん…よく寝た」
スプリングのきいたふかふかなベッドの上で伸びをするとベッド下に置いた室内履きに履き替えた。
シャッ!
部屋のカーテンを勢いよく開けると眩しい太陽の日差しが部屋の中に差し込んで来る。
「う~ん、良いお天気ね。まさに絶好のお見合い潰し日和だわ!」
さて、今日はどんな方法でデニムのお見合いをぶっ潰してやろうかな?今日のお見合いは午後1時からだから考える時間はたっぷりある。
「よし…まずは腹ごしらえね」
私は腕組しながら朝日に向かって呟いた―。
****
仮住まいの客室に朝食を運んでもらい、私は朝から優雅な朝食に舌鼓を売っていた。甘いはちみつがかかったワッフル、控えめな甘さのスコーンに生クリームを添えて、酸味のあるフルーツの盛り合わせに、グリーンサラダ、スクランブルエッグにボイルソーセージ…。
コンコン
その時、部屋の扉がノックされた。
「はい、誰かしら?」
すると扉の外で声が聞こえた。
「奥様、私です。」
それはメイドのクララの声だった。
「あら、クララね?どうぞ、入ってきて」
カチャリ…
ドアが開かれ、クララが顔を覗かせた。
「お食事中、失礼致します。奥様」
頭を下げながらクララが言う。
「あら、いいのよ。それよりクララは朝食は食べたのかしら?」
「いえ、まだですが?」
「それなら都合がいいわ。食事の量が多すぎて1人じゃ食べ切れ無くて困っていたのよ。私と一緒に食べましょう?」
するとクララは大袈裟なくらいに手を振った。
「と、とんでもありません!奥様ッ!仮にも伯爵家の奥様がメイドと共に食事だなんて…!」
「あら、所詮伯爵夫人と言っても所詮私の出自は成金上がりの平民よ?そんな事よりも食べ切れない食事を無駄にしてしまうほうが勿体ないわよ。空いてる椅子もあるんだし、早く座って」
「は、はあ…で、では致します」
私はクララが席につくと早速食事を勧めた。しかし遠慮してなかなか手を伸ばそうとしないので、私の方から取皿にトングで料理を取ってクララの前に差し出した。
「さあ、食べて頂戴!」
「あ、ありがとうございます…」
恐縮しまくっていたクララだったが、一口料理を口にした途端に表情が代わり、無我夢中で料理を食べ始めた。
フフフ…必死になって食べている。余程この料理が美味しいのだろう。
考えてみれば私はこの屋敷に来てからというもの、ずっと1人きりの食事を余儀なくされていた。おそらく正式なコネリー家の人間と認めて貰えていなかったのだろう。
あっという間に皿に取り分けた料理を食べ終えたクララは突如我に返ったかのようにハッとなると頭を下げてきた。
「も、申し訳ございません、奥様っ!あまりの美味しさについ夢中になってしまいましたっ!」
「いいのよ、クララ。貴女が食事を食べるのを手伝ってくれたお陰で残さずに済んだわ。それで今日のデニムのお見合い相手の事…調べがついたのかしら?」
「はい、あらかた分かりました。まず午後1時からのお見合い相手ですが、彼女は若干16歳の少女でマリア・クラウス。彼女の趣味は…どうもカジノめぐりらしく、特にカードゲームが好きなようです。そして午後4時からのお見合い相手はジェニー・ワイルド様でこの方は17歳ですね。」
私はフォークでメロンを刺しながら言った。
「う~ん…どの令嬢も犯罪スレスレの年齢ね…。やっぱりデニムは少女趣味の男だったのね。まさに変態の極みだわ。でも…最初の令嬢がカジノ好きとは好都合ね」
「え?何かお見合いを潰すのに妙案でも思いついたのですか?」
クララが好奇心旺盛な目で尋ねてくる。
「ええ、もうバッチリね。既に私の頭の中で次の作戦のシナリオが出来上がったわ」
私は不敵な笑み浮かべるとメロンを口に入れた―。
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