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ヤンの章 ⑲ アゼリアの花に想いを寄せて
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メロディの声に驚いて振り返ると、クルトに両腕を掴まれたメロディが手を振りほどこうとしていた。
メロディが嫌がっている!
僕は慌てて2人の元へ駆け寄った。
「クルトッ!何やってるんだよ!メロディが嫌がってるじゃないか!」
「あっ!ヤンッ!助けてっ!」
メロディは涙目になって僕を見た。
「ヤン…!何だよっ!邪魔しに来たのかっ?!」
クルトは僕を睨みつけてきた。
「邪魔するも何も、メロディが嫌がってるじゃないかっ!離してやれよっ!」
僕はクルトの腕を掴むと、ようやくクルトは観念したのかメロディの手を離すと吐き捨てるように言った。
「何だよっ!話があるからって、ここまで人を呼んでおいて…挙句の果てに『ごめんなさい。貴方とは付き合えない』は無いだろっ?!この場所が何処だか知っていて俺を呼んだのかよっ!」
クルトはメロディを怒鳴りつけてきた。その言葉にビクリと肩を動かすメロディ。
「やめるんだ。メロディを怖がらせるなよ」
僕はメロディの前に立ちはだかった。
「ヤン…」
背後でメロディの声が聞こえる。
「何だよ?そうやってナイト気取りしてるのか?いいかっ?!この場所はなぁ…!」
「告白を受けたり、されたりする場所だろう?知ってるよ」
僕の言葉にメロディが息を呑む気配を感じた。
「嘘…そう…だったの…?」
「「えっ?!」」
メロディの言葉に僕とクルトは驚いて振り向いた。
「メロディ…お前…ここがどんな場所か知らずに俺を誘ったのかよ?」
クルトは呆れ顔でメロディを見た。
「そ、そうよ!教室で…告白を断ったら…クルトを傷つけると思ったから…で、でもこの場所が告白を受け入れる場所だって知っていたら、こんなところに呼び出してなんかいなかったわよっ!」
メロディは僕の陰に隠れるように言い放った。
「え?」
その言葉に驚いた。だって…今朝メロディはクルトと付き合うって言ってたのに?
「ああ、そうかいっ!こっちだってなぁ…お前のようなブスお断りだっ!」
「何がブスよっ!自分から告白してきたくせにっ!」
メロディは言い返すも、クルトは何も言わずに踵を返すと走り去ってしまった。
「な、何よ…クルトの奴…自分から告白してきたくせに、あ、あんな言い方するなんて…」
メロディの目には涙が浮かんでいた。
「メロディ…」
僕は慰める為に言った。
「メロディはブスなんかじゃない。とても可愛いよ。だからクルトの言った言葉は気にすること無いよ。彼だって悔し紛れに言っただけなんだから…本心からの言葉じゃないよ」
そしてメロディの頭を撫でた。
「ヤン…」
メロディは頭を押さえて、僕を真っ赤な顔で見ると言った。
「そう…その態度よ…」
「え?僕の態度が…何?」
「貴方の…そういう態度が…誤解させちゃうのよっ!」
「誤解って…?」
「も…もう知らないっ!」
メロディも走り去ってしまい…中庭には僕だけが取り残された―。
メロディが嫌がっている!
僕は慌てて2人の元へ駆け寄った。
「クルトッ!何やってるんだよ!メロディが嫌がってるじゃないか!」
「あっ!ヤンッ!助けてっ!」
メロディは涙目になって僕を見た。
「ヤン…!何だよっ!邪魔しに来たのかっ?!」
クルトは僕を睨みつけてきた。
「邪魔するも何も、メロディが嫌がってるじゃないかっ!離してやれよっ!」
僕はクルトの腕を掴むと、ようやくクルトは観念したのかメロディの手を離すと吐き捨てるように言った。
「何だよっ!話があるからって、ここまで人を呼んでおいて…挙句の果てに『ごめんなさい。貴方とは付き合えない』は無いだろっ?!この場所が何処だか知っていて俺を呼んだのかよっ!」
クルトはメロディを怒鳴りつけてきた。その言葉にビクリと肩を動かすメロディ。
「やめるんだ。メロディを怖がらせるなよ」
僕はメロディの前に立ちはだかった。
「ヤン…」
背後でメロディの声が聞こえる。
「何だよ?そうやってナイト気取りしてるのか?いいかっ?!この場所はなぁ…!」
「告白を受けたり、されたりする場所だろう?知ってるよ」
僕の言葉にメロディが息を呑む気配を感じた。
「嘘…そう…だったの…?」
「「えっ?!」」
メロディの言葉に僕とクルトは驚いて振り向いた。
「メロディ…お前…ここがどんな場所か知らずに俺を誘ったのかよ?」
クルトは呆れ顔でメロディを見た。
「そ、そうよ!教室で…告白を断ったら…クルトを傷つけると思ったから…で、でもこの場所が告白を受け入れる場所だって知っていたら、こんなところに呼び出してなんかいなかったわよっ!」
メロディは僕の陰に隠れるように言い放った。
「え?」
その言葉に驚いた。だって…今朝メロディはクルトと付き合うって言ってたのに?
「ああ、そうかいっ!こっちだってなぁ…お前のようなブスお断りだっ!」
「何がブスよっ!自分から告白してきたくせにっ!」
メロディは言い返すも、クルトは何も言わずに踵を返すと走り去ってしまった。
「な、何よ…クルトの奴…自分から告白してきたくせに、あ、あんな言い方するなんて…」
メロディの目には涙が浮かんでいた。
「メロディ…」
僕は慰める為に言った。
「メロディはブスなんかじゃない。とても可愛いよ。だからクルトの言った言葉は気にすること無いよ。彼だって悔し紛れに言っただけなんだから…本心からの言葉じゃないよ」
そしてメロディの頭を撫でた。
「ヤン…」
メロディは頭を押さえて、僕を真っ赤な顔で見ると言った。
「そう…その態度よ…」
「え?僕の態度が…何?」
「貴方の…そういう態度が…誤解させちゃうのよっ!」
「誤解って…?」
「も…もう知らないっ!」
メロディも走り去ってしまい…中庭には僕だけが取り残された―。
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