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第5章 3 教室での騒動
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シャーリーと一緒に教室へ戻るとグレースはミランダと親し気に話をしていた。そしてヒルダを見るとグレースは言った。
「あら?随分教室へ戻って来るのが遅かったのね?それに・・プッ。何?その姿・・・制服が汚れているじゃない。それに足の包帯も汚れてるわ。」
グレースとミランダはヒルダを見るとクスクスと笑った。
「・・・。」
ヒルダは何も言い返せずにいると、親友のシャーリーが無言で2人の前に近付き、手を上げた。
パンッ!
パンッ!
「シャーリーッ!!」
ヒルダは驚いて叫んだ。何とシャーリーはグレースとミランダの頬を引っぱたいたのだ。
グレースは呆然とした。何故なら彼女は今迄一度も両親にも手を上げられた事が無かったし、お金持ちの娘だったのでいつでも女王様の様に我儘に振舞い、今だかつて誰にも頬を叩かれた経験など無かったからだ。勿論それはミランダにしても同様だった。
この状況に教室中がしんと静まり返った。クラスメイト達は息を飲んで様子を伺っている。するとグレースが頬を押さえて叫んだ。
「な・・何て事するのよっ!この暴力女っ!い、今まで・・・一度だって誰にも叩かれた事が無かったのにっ!」
「そ、そうよっ!私だって初めてよっ!」
するとシャーリーは言った。
「成程ね・・だからそれ程までに歪んだ性格に育ってしまったのね?周りに注意してくれる大人が誰一人いなかったから・・・我儘一杯に育ってしまったのね?」
シャーリーは腰に手を当てながら言った。シャーリーの家は代々王宮の騎士を務めていた。父も近衛兵長を務めた事があるし、10歳年上の兄も騎士団長を務めている。とても正義感溢れる一族なのであった。
「だからと言って暴力に訴えていい訳っ?!」
グレースは怒りを露わにした。
「それなら言葉の暴力はいいと言うの?貴女達は今言葉の暴力でヒルダを傷付けたのよっ!」
「シャ、シャーリー・・・。」
ヒルダは困り果て、オロオロしてしまった。このままでは大切な友人のシャーリーが2人に手を上げた事をクラス中に責め立てられるのでは無いかと心配になってしまった。そこでシャーリーを止めようとした。その時・・・。
1人のクラスメイトがぱちぱちと手を叩いた。するとそれをきっかけにその場にいたクラスメイト達がシャーリーに向けて拍手を始めたのだ。
1人の女生徒が言った。
「シャーリーさん・・。良く言ってくれたわ。」
「ええ、そうね・・。確かにあの2人のさっきの態度は良く無かったわ。」
「流石は由緒正しい騎士の家柄の方ね。」
シャーリーに向けられる言葉は全て賛辞だった。するとシャーリーは照れたように笑みを浮かべ、ヒルダを見た。
「ヒルダ・・・。」
「シャーリー・・・。」
ヒルダはシャーリーの友情に胸が熱くなった。
しかし、グレースとミランダは面白くない。叩かれたうえ、自分達が悪者扱いされてしまったからだ。
(このままではまずいわ・・・。そうだっ!)
グレースは名案を思い付いた。
「な・・・何よっ!これ見よがしに包帯なんか巻いて・・・どうせ仮病をつかってるくせにっ!」
言うなり、グレースはヒルダに近寄ると足元にしゃがみ、何を思ったかヒルダの包帯に手を掛け、あっという間に器用に包帯を解いてしまった。
「ほら!見なさいッ!こんな・・・足・・・・。」
そこでグレースは言葉を切った。ヒルダの包帯がほどけた左脚は、見るも無残な大きな手術痕が縦に真っすぐ残されていたのだった。
その傷はとても痛々しく、クラスメイト達は息を飲んだ。
「あ・・・。」
ヒルダは悲し気に俯いた。
(どうしよう・・・皆にこの酷い傷跡を・・見られてしまった・・・!)
「グレースッ!!貴女・・・何て事をしてくれたのっ!!」
グレースの取った行動はますますシャーリーの怒りに火をつけた。
しかしグレースは負けじと言った。
「な・・・何よっ!本当に怪我をしてるかどうか確かめただけでしょうっ?!何がいけないのよっ!」
するとそこへ騒ぎを聞きつけた教師が飛び込んできた。
「何事ですかっ!」
すると1人の女生徒がグレースを指さすと言った。
「先生、グレースさんが悪いんです。」
すると周りの女生徒達も一斉にグレースを責めだした。
「お静かにしなさいッ!」
教師は大声で言うと、グレースを見た。
「グレースさん。応接室に来なさい。ミランダさんも。」
「「はい・・・。」」
グレースとミランダは教師に連れられて教室を出て行った。
が・・去り際にグレースはヒルダを恐ろしい目つきで睨み付けたのである。
思わず、ビクリとなるヒルダをシャーリーは悲し気に見つめるのだった—。
「あら?随分教室へ戻って来るのが遅かったのね?それに・・プッ。何?その姿・・・制服が汚れているじゃない。それに足の包帯も汚れてるわ。」
グレースとミランダはヒルダを見るとクスクスと笑った。
「・・・。」
ヒルダは何も言い返せずにいると、親友のシャーリーが無言で2人の前に近付き、手を上げた。
パンッ!
パンッ!
「シャーリーッ!!」
ヒルダは驚いて叫んだ。何とシャーリーはグレースとミランダの頬を引っぱたいたのだ。
グレースは呆然とした。何故なら彼女は今迄一度も両親にも手を上げられた事が無かったし、お金持ちの娘だったのでいつでも女王様の様に我儘に振舞い、今だかつて誰にも頬を叩かれた経験など無かったからだ。勿論それはミランダにしても同様だった。
この状況に教室中がしんと静まり返った。クラスメイト達は息を飲んで様子を伺っている。するとグレースが頬を押さえて叫んだ。
「な・・何て事するのよっ!この暴力女っ!い、今まで・・・一度だって誰にも叩かれた事が無かったのにっ!」
「そ、そうよっ!私だって初めてよっ!」
するとシャーリーは言った。
「成程ね・・だからそれ程までに歪んだ性格に育ってしまったのね?周りに注意してくれる大人が誰一人いなかったから・・・我儘一杯に育ってしまったのね?」
シャーリーは腰に手を当てながら言った。シャーリーの家は代々王宮の騎士を務めていた。父も近衛兵長を務めた事があるし、10歳年上の兄も騎士団長を務めている。とても正義感溢れる一族なのであった。
「だからと言って暴力に訴えていい訳っ?!」
グレースは怒りを露わにした。
「それなら言葉の暴力はいいと言うの?貴女達は今言葉の暴力でヒルダを傷付けたのよっ!」
「シャ、シャーリー・・・。」
ヒルダは困り果て、オロオロしてしまった。このままでは大切な友人のシャーリーが2人に手を上げた事をクラス中に責め立てられるのでは無いかと心配になってしまった。そこでシャーリーを止めようとした。その時・・・。
1人のクラスメイトがぱちぱちと手を叩いた。するとそれをきっかけにその場にいたクラスメイト達がシャーリーに向けて拍手を始めたのだ。
1人の女生徒が言った。
「シャーリーさん・・。良く言ってくれたわ。」
「ええ、そうね・・。確かにあの2人のさっきの態度は良く無かったわ。」
「流石は由緒正しい騎士の家柄の方ね。」
シャーリーに向けられる言葉は全て賛辞だった。するとシャーリーは照れたように笑みを浮かべ、ヒルダを見た。
「ヒルダ・・・。」
「シャーリー・・・。」
ヒルダはシャーリーの友情に胸が熱くなった。
しかし、グレースとミランダは面白くない。叩かれたうえ、自分達が悪者扱いされてしまったからだ。
(このままではまずいわ・・・。そうだっ!)
グレースは名案を思い付いた。
「な・・・何よっ!これ見よがしに包帯なんか巻いて・・・どうせ仮病をつかってるくせにっ!」
言うなり、グレースはヒルダに近寄ると足元にしゃがみ、何を思ったかヒルダの包帯に手を掛け、あっという間に器用に包帯を解いてしまった。
「ほら!見なさいッ!こんな・・・足・・・・。」
そこでグレースは言葉を切った。ヒルダの包帯がほどけた左脚は、見るも無残な大きな手術痕が縦に真っすぐ残されていたのだった。
その傷はとても痛々しく、クラスメイト達は息を飲んだ。
「あ・・・。」
ヒルダは悲し気に俯いた。
(どうしよう・・・皆にこの酷い傷跡を・・見られてしまった・・・!)
「グレースッ!!貴女・・・何て事をしてくれたのっ!!」
グレースの取った行動はますますシャーリーの怒りに火をつけた。
しかしグレースは負けじと言った。
「な・・・何よっ!本当に怪我をしてるかどうか確かめただけでしょうっ?!何がいけないのよっ!」
するとそこへ騒ぎを聞きつけた教師が飛び込んできた。
「何事ですかっ!」
すると1人の女生徒がグレースを指さすと言った。
「先生、グレースさんが悪いんです。」
すると周りの女生徒達も一斉にグレースを責めだした。
「お静かにしなさいッ!」
教師は大声で言うと、グレースを見た。
「グレースさん。応接室に来なさい。ミランダさんも。」
「「はい・・・。」」
グレースとミランダは教師に連れられて教室を出て行った。
が・・去り際にグレースはヒルダを恐ろしい目つきで睨み付けたのである。
思わず、ビクリとなるヒルダをシャーリーは悲し気に見つめるのだった—。
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