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第7章 14 オリエンテーリング ⑫
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(後少しでヒルダ様の元へ・・・!)
ルドルフは慎重にツルを掴んで降りていたが、後わずかと言う処で・・・。
ブツッ!
ルドルフの重みに耐えきれなくなったのか、ツルが途中で切れてしまった。
「うわっ!」
しかし、地面までは10㎝の高さにまで満たなかった事が幸いし、ルドルフは怪我一つなく倒れているヒルダの元へ降りる事が出来た。
「ヒルダ様っ!」
崖下へ辿り着いたルドルフは急いで地面に倒れているヒルダを抱き起したが、ヒルダは目を覚まさない。完全に意識を失っていたのである。斜面から滑り落ちる時にあちこちすりむいたのか、ヒルダの小さな手や頬には擦り傷があり、トレーニングウェアには汚れがあちこちについている。
「ヒルダ様・・・なんて酷い・・・。」
するとその時・・・・。
ポツ
ルドルフの頬に冷たい雨粒が降って来た。
「!」
上を見上げると木立の間から見える空はいつの間にか雨雲に覆われている。
「しまった・・・雨か・・・っ!」
ルドルフは昨夜部屋で聞いたラジオの放送を思い出した。ラジオでは午後から天候が荒れると言っていた。
ルドルフはヒルダが濡れないように抱きかかえたまま、何処かに雨を避ける場所はないかキョロキョロと辺りを見渡すと、斜面の下に丁度良い具合に洞穴が開いているのを発見した。
「そうだ、あの中に入れば・・・。」
ルドルフはヒルダを自分の腕の中にしっかり抱きかかえると、洞穴の中に慎重に入って行った。
入口からはよく分らなかったが、内部はかなり広い洞窟になっていることが分った。
「良かった・・ここなら雨風をしのげそうだ。」
洞窟の中には幸いな事に枯草が沢山落ちていた。ルドルフは枯れ草の上にそっとヒルダを寝かせ、様子を伺った。
「ヒルダ様・・・。」
ヒルダの髪にそっと触れた時・・外では大粒の雨が降り出し始め、冷たい風も吹き始めた。
すると意識を失っているヒルダが荒い息を吐き始め、体が小刻みに震えだして顔色が青ざめてきた。
「ヒルダ様、寒いのですか?」
ルドルフは慌ててヒルダが背負っていたリュックを開けると雨合羽を着せ、さらに自分の分の合羽も着せた。それでもヒルダの震えは止らない。
「ヒルダ様・・。」
ルドルフは枯草の上に寝かせたヒルダの身体を起こし、自分の胸にしっかりと抱き寄せた。
「・・・。」
するとヒルダの身体の震えが止まり、安心しきった様子でルドルフの胸に自分の身体を預け、荒かった呼吸が治まって来た。
(ヒルダ様・・・知らなかった。こんなに小さな身体をしていたなんて・・・。斜面から落ちた時、どれ程怖かった事か・・。)
ルドルフはその時のヒルダを思うと、胸が締め付けられそうになった。万一ヒルダが死んでしまっていたら、衝動に駆られてルドルフはマイクに何をしていたか分らない位、あの瞬間マイクに対して激しい憎しみを抱いていたのだ―。
あれからどの位時間が経過しただろうか・・。洞穴の外は相変わらず激しい雨が降り続いていた。ルドルフは腕の中にいるヒルダが一向に目を覚まさないのが不安で仕方が無かった。
「ヒルダ様・・っ!」
思わずヒルダを抱きしめる腕の力が強まった時・・・。
「ルド・・ルフ・・・。」
ヒルダの小さな声が聞こえた。
「ヒルダ様っ?!」
ハッとなってルドルフはヒルダを見たが、ヒルダの目は堅く閉じられている。
「夢を・・見てるんですか・・?」
ルドルフはそっとヒルダに声を掛けた―。
ルドルフは慎重にツルを掴んで降りていたが、後わずかと言う処で・・・。
ブツッ!
ルドルフの重みに耐えきれなくなったのか、ツルが途中で切れてしまった。
「うわっ!」
しかし、地面までは10㎝の高さにまで満たなかった事が幸いし、ルドルフは怪我一つなく倒れているヒルダの元へ降りる事が出来た。
「ヒルダ様っ!」
崖下へ辿り着いたルドルフは急いで地面に倒れているヒルダを抱き起したが、ヒルダは目を覚まさない。完全に意識を失っていたのである。斜面から滑り落ちる時にあちこちすりむいたのか、ヒルダの小さな手や頬には擦り傷があり、トレーニングウェアには汚れがあちこちについている。
「ヒルダ様・・・なんて酷い・・・。」
するとその時・・・・。
ポツ
ルドルフの頬に冷たい雨粒が降って来た。
「!」
上を見上げると木立の間から見える空はいつの間にか雨雲に覆われている。
「しまった・・・雨か・・・っ!」
ルドルフは昨夜部屋で聞いたラジオの放送を思い出した。ラジオでは午後から天候が荒れると言っていた。
ルドルフはヒルダが濡れないように抱きかかえたまま、何処かに雨を避ける場所はないかキョロキョロと辺りを見渡すと、斜面の下に丁度良い具合に洞穴が開いているのを発見した。
「そうだ、あの中に入れば・・・。」
ルドルフはヒルダを自分の腕の中にしっかり抱きかかえると、洞穴の中に慎重に入って行った。
入口からはよく分らなかったが、内部はかなり広い洞窟になっていることが分った。
「良かった・・ここなら雨風をしのげそうだ。」
洞窟の中には幸いな事に枯草が沢山落ちていた。ルドルフは枯れ草の上にそっとヒルダを寝かせ、様子を伺った。
「ヒルダ様・・・。」
ヒルダの髪にそっと触れた時・・外では大粒の雨が降り出し始め、冷たい風も吹き始めた。
すると意識を失っているヒルダが荒い息を吐き始め、体が小刻みに震えだして顔色が青ざめてきた。
「ヒルダ様、寒いのですか?」
ルドルフは慌ててヒルダが背負っていたリュックを開けると雨合羽を着せ、さらに自分の分の合羽も着せた。それでもヒルダの震えは止らない。
「ヒルダ様・・。」
ルドルフは枯草の上に寝かせたヒルダの身体を起こし、自分の胸にしっかりと抱き寄せた。
「・・・。」
するとヒルダの身体の震えが止まり、安心しきった様子でルドルフの胸に自分の身体を預け、荒かった呼吸が治まって来た。
(ヒルダ様・・・知らなかった。こんなに小さな身体をしていたなんて・・・。斜面から落ちた時、どれ程怖かった事か・・。)
ルドルフはその時のヒルダを思うと、胸が締め付けられそうになった。万一ヒルダが死んでしまっていたら、衝動に駆られてルドルフはマイクに何をしていたか分らない位、あの瞬間マイクに対して激しい憎しみを抱いていたのだ―。
あれからどの位時間が経過しただろうか・・。洞穴の外は相変わらず激しい雨が降り続いていた。ルドルフは腕の中にいるヒルダが一向に目を覚まさないのが不安で仕方が無かった。
「ヒルダ様・・っ!」
思わずヒルダを抱きしめる腕の力が強まった時・・・。
「ルド・・ルフ・・・。」
ヒルダの小さな声が聞こえた。
「ヒルダ様っ?!」
ハッとなってルドルフはヒルダを見たが、ヒルダの目は堅く閉じられている。
「夢を・・見てるんですか・・?」
ルドルフはそっとヒルダに声を掛けた―。
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