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第4章 36 マーガレットの願い
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「ところでヒルダ。貴女に確認したい事があるのだけど…」
マーガレットがヒルダをじっと見つめると尋ねて来た。
「はい、何でしょうか?」
「カミラに聞いたのだけど…ヒルダ、貴女やはり『ロータス』に戻る気なのですって?」
その言葉にエドガーはピクリと反応した。
「そうなのか?ヒルダ?」
「はい…すみません。お母様、お兄様」
ヒルダは頭を下げた。
「そうなの…?貴女がいないと寂しいわ」
マーガレットは寂しげな顔をした。
「ああ、そうだ。ヒルダ、この屋敷で…4人で一緒に暮らさないか?」
エドガーは例え、自分のエゴと思われようと、ヒルダを傍に置いておきたかった。愛を告げる事が出来なくても…それでもヒルダを離したくなかったのだ。
けれどヒルダは首を振る。
「お母様、お兄様…私の生活の基盤はもう『ロータス』にあるのです。私はあの高校を卒業したいのです」
「それなら高校を卒業すれば、フィールズ家に戻って来てくれるのかしら?」
「そうか、なら後1年半で戻って来るんだな」
エドガーは内心ホッとしのだが、ヒルダはそれを否定した。
「いいえ、私‥大学に行きたいんです。」
「ヒルダ、大学って…貴女は女の子なのに…」
エドガーは衝撃を受けてしまった。何故ならヒルダに大学進学を進めてしまったのは他でもないエドガー自身だったから。しかし、あの当時ヒルダはハリスから絶縁され、二度と故郷に帰ることは叶わない身だったからだ。なのでヒルダがこの先も1人で生きていくには大学へ入り、高い教養を身に着けるべきだと考えていたからだ。
(まさか、俺が大学進学を勧めたばかりに…!)
「お兄様」
ヒルダはエドガーを見た。
「な、何だ?ヒルダ」
「私、お兄様には感謝しているんです。お兄様のアドバイスが無ければ大学進学なんて考えていませんでした」
そして次に母をみた。
「お母様、ここ『カウベリー』では…まだ古い貴族体制が続いています。女性は高校を卒業すれば、花嫁修業に入り…それなりの身分のある方の所へ嫁いでいきますが…」
ヒルダの目に涙が浮かぶ。
「私はもう傷物です。私の左足には大きな傷跡と、普通に歩くことが出来ない後遺症が残ってしまいました。そんな私にはもう縁談はありませんし…な、何より私と結婚の約束をしてくれたルドルフは…もうこの世にはいないんです。私がこれから自立して生きていくには…大学進学しかないと思っています…」
そしてヒルダはすすり泣いた。
「ヒルダ…」
マーガレットは悲し気に目を伏せる。そんな様子のヒルダを見ながらエドガーは思った。
(確かに『カウベリー』は閉鎖的で、傷物の女性は嫁にいけないと言われているが…俺なら、絶対にヒルダを受け入れるのに…!俺だったら…)
「そう、分ったわ…。お父様はヒルダの好きにさせてあげればいいと仰ってるの。今まで以上にお金の援助もするとも話していたわ。いいでしょう、どうしてもヒルダが大学へ行きたいと言うのなら…引き留めません。その代り…」
マーガレットは言葉を切った。
「その代り、冬期休暇が終わるまでは…フィールズ家に残って頂戴?お願い」
マーガレットはヒルダに頭を下げた―。
マーガレットがヒルダをじっと見つめると尋ねて来た。
「はい、何でしょうか?」
「カミラに聞いたのだけど…ヒルダ、貴女やはり『ロータス』に戻る気なのですって?」
その言葉にエドガーはピクリと反応した。
「そうなのか?ヒルダ?」
「はい…すみません。お母様、お兄様」
ヒルダは頭を下げた。
「そうなの…?貴女がいないと寂しいわ」
マーガレットは寂しげな顔をした。
「ああ、そうだ。ヒルダ、この屋敷で…4人で一緒に暮らさないか?」
エドガーは例え、自分のエゴと思われようと、ヒルダを傍に置いておきたかった。愛を告げる事が出来なくても…それでもヒルダを離したくなかったのだ。
けれどヒルダは首を振る。
「お母様、お兄様…私の生活の基盤はもう『ロータス』にあるのです。私はあの高校を卒業したいのです」
「それなら高校を卒業すれば、フィールズ家に戻って来てくれるのかしら?」
「そうか、なら後1年半で戻って来るんだな」
エドガーは内心ホッとしのだが、ヒルダはそれを否定した。
「いいえ、私‥大学に行きたいんです。」
「ヒルダ、大学って…貴女は女の子なのに…」
エドガーは衝撃を受けてしまった。何故ならヒルダに大学進学を進めてしまったのは他でもないエドガー自身だったから。しかし、あの当時ヒルダはハリスから絶縁され、二度と故郷に帰ることは叶わない身だったからだ。なのでヒルダがこの先も1人で生きていくには大学へ入り、高い教養を身に着けるべきだと考えていたからだ。
(まさか、俺が大学進学を勧めたばかりに…!)
「お兄様」
ヒルダはエドガーを見た。
「な、何だ?ヒルダ」
「私、お兄様には感謝しているんです。お兄様のアドバイスが無ければ大学進学なんて考えていませんでした」
そして次に母をみた。
「お母様、ここ『カウベリー』では…まだ古い貴族体制が続いています。女性は高校を卒業すれば、花嫁修業に入り…それなりの身分のある方の所へ嫁いでいきますが…」
ヒルダの目に涙が浮かぶ。
「私はもう傷物です。私の左足には大きな傷跡と、普通に歩くことが出来ない後遺症が残ってしまいました。そんな私にはもう縁談はありませんし…な、何より私と結婚の約束をしてくれたルドルフは…もうこの世にはいないんです。私がこれから自立して生きていくには…大学進学しかないと思っています…」
そしてヒルダはすすり泣いた。
「ヒルダ…」
マーガレットは悲し気に目を伏せる。そんな様子のヒルダを見ながらエドガーは思った。
(確かに『カウベリー』は閉鎖的で、傷物の女性は嫁にいけないと言われているが…俺なら、絶対にヒルダを受け入れるのに…!俺だったら…)
「そう、分ったわ…。お父様はヒルダの好きにさせてあげればいいと仰ってるの。今まで以上にお金の援助もするとも話していたわ。いいでしょう、どうしてもヒルダが大学へ行きたいと言うのなら…引き留めません。その代り…」
マーガレットは言葉を切った。
「その代り、冬期休暇が終わるまでは…フィールズ家に残って頂戴?お願い」
マーガレットはヒルダに頭を下げた―。
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